公債 と 国債 の 違い を わかりやすく解説!

「公債(こうさい)」と「国債(こくさい)」、どちらも国や地方公共団体がお金を借りるために発行する借金のようなものですが、実はそれぞれ意味が少し違います。「公債 と 国債 の 違い」を理解することは、私たちの税金がどのように使われているかを知る上でも、とっても大切なんですよ!

「公債」と「国債」の根本的な違い

まず、一番大きな違いは、誰がお金を借りるのか、という点です。「公債」というのは、国だけじゃなくて、都道府県や市町村などの地方公共団体も発行する借金全般を指す、もっと広い言葉なんです。一方、「国債」は、その名の通り、国が発行する借金のことだけを指します。つまり、国債は公債の一種と言えるんですね。

公債には、色々な種類があります。例えば、国が発行する国債はもちろん、都道府県が発行する「都道府県債」、市町村が発行する「市町村債」なんかも公債の一種です。これらをまとめて「地方債」と呼ぶこともあります。公債が発行される目的も様々で、道路を作ったり、学校を建てたり、災害に備えたりと、私たちの暮らしを良くするために使われることが多いんです。

公債 と 国債 の 違い を理解することは、税金や公共事業の仕組みを知る上で非常に重要です。

  • 公債 :国、都道府県、市町村などが発行する借金全般
  • 国債 :国が発行する借金
  • 地方債 :都道府県や市町村が発行する借金

発行する主体による分類

先ほども少し触れましたが、公債と国債の最も分かりやすい違いは、誰が発行するのか、という点です。国が発行するのが国債、地方公共団体が発行するのが地方債です。

国債は、国の予算だけでは足りない分を補うために発行されます。例えば、大きなインフラ整備や、社会保障費の増加など、国の財政を支えるために重要な役割を果たしています。国債を買うということは、国にお金を貸してあげることになります。もちろん、国は約束通り、利子をつけて返してくれます。

一方、地方債は、各自治体が地域住民のために、道路の整備、学校の改修、公園の建設など、地域に密着した事業を行うために発行されます。自治体ごとの財政状況や、住民のニーズに合わせて発行されるのが特徴です。

ここで、発行主体による分類を簡単な表にまとめてみましょう。

名称 発行主体
国債 個人向け国債、個人向け利付国債
地方債 都道府県、市町村 東京都債、大阪市債

目的による違い

公債や国債が発行される目的も、それぞれ異なります。国債は、国の財政赤字を補填したり、経済政策の財源として発行されることが多いです。

例えば、景気を良くするために公共事業を増やしたり、減税を行ったりすると、国の収入よりも支出が多くなることがあります。そんな時に、不足分を補うために国債が発行されます。また、震災のような大きな災害があった時の復興費用にも、国債が使われることがあります。

地方債は、より地域に根ざした目的で発行されます。地域の学校を新しく建て替えたり、図書館を整備したり、交通網を改善したりと、住民の生活の質を高めるための事業に使われます。自治体ごとに、どんな事業にお金が必要か、住民の意見を聞きながら決められていきます。

目的を整理すると、以下のようになります。

  1. 国の財政赤字の補填
  2. 経済政策の財源
  3. 災害復興費用
  4. 地域住民の生活向上に資する公共事業

満期による分類

公債や国債には、返済までの期間、つまり「満期」によっても種類があります。これは、お金を貸してくれる人(投資家)にとって、どのくらいの期間お金を貸すことになるのか、という目安になります。

満期が短いものを「短期国債」、長いものを「長期国債」と呼びます。例えば、1年以内の満期のものや、数年で満期になるもの、そして20年、30年といった長い期間満期になるものまで様々です。

短期国債は、比較的リスクが低いとされていますが、利息(クーポン)は低めになる傾向があります。一方、長期国債は、返済までの期間が長いため、その間に金利が変動するリスクはありますが、その分、短期国債よりも高めの利息がつくことがあります。

満期による分類は、投資家が自分のリスク許容度や資金計画に合わせて、どの種類の債券を選ぶかの参考になります。

  • 短期債:満期が短い(例:1年以内)
  • 中期債:満期が数年
  • 長期債:満期が長い(例:10年以上)

利払いの方法による分類

公債や国債には、満期までどのように利子が支払われるか、という方法によっても違いがあります。これが「利払い」という部分です。

一番一般的なのは、「定期預金」のように、決まった期間ごとに利子が支払われる「利付債」です。例えば、半年ごとに利子が支払われるものや、1年ごとに支払われるものがあります。これは、お金を貸している側にとっては、定期的に収入があるのがメリットですね。

一方で、利子が一切支払われず、満期時に額面金額(例えば100円で買ったものなら、満期時に100円)だけが戻ってくる「割引債」というものもあります。この場合、購入した時の価格と満期時の額面金額の差額が、実質的な利子となります。

どちらのタイプを選ぶかは、投資家がどのような収入の形を望むかによって変わってきます。

  1. 利付債:定期的に利子が支払われる
  2. 割引債:満期時に額面金額のみが支払われる

購入者による分類

公債や国債は、誰が購入できるかによっても分類されます。これは、一般の私たちでも購入できるものと、主に金融機関などが購入するものがある、ということです。

一般の個人でも購入できるものとしては、「個人向け国債」があります。これは、普通預金よりも少し高い金利が期待でき、元本が保証されているため、比較的安全な投資先として人気があります。満期まで持っていれば、必ず元本が戻ってくるので安心ですね。

一方、主に銀行や保険会社などの金融機関が購入するものもあります。これらは「機関投資家向け」と呼ばれることが多く、国や地方公共団体の財政を支えるための大きな資金の借り入れに使われます。

購入者による分類は、以下のようにまとめられます。

名称 主な購入者 特徴
個人向け国債 個人 安全性が高く、比較的有利な金利
個人向け利付国債・割引国債 個人、機関投資家 市場金利に連動するなどの特徴がある
(その他) 機関投資家 大量の資金調達に使われる

まとめ:公債と国債は、私たちの社会を支える大切な仕組み

「公債 と 国債 の 違い」について、発行主体、目的、満期、利払い、購入者といった様々な視点から見てきました。どちらも、国や地方公共団体が、私たちの暮らしをより良くするための事業を行うために、必要な資金を調達するための大切な仕組みです。これらの違いを理解することで、ニュースで流れる経済の話題や、税金の使い方についても、より深く理解できるようになるはずです。

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