iPhone 7 と iPhone 7s の違いについて、気になっている方もいるのではないでしょうか。実は、AppleはiPhone 7sというモデルを正式には発表していません。一般的に、iPhone 7の後継機として登場したのはiPhone 8シリーズです。そのため、ここでは「iPhone 7」と「iPhone 8」の違いに焦点を当てて、詳しく解説していきます。
デザインとボディ素材:触り心地と耐久性の進化
iPhone 7とiPhone 8のデザインには、いくつか注目すべき違いがあります。まず、iPhone 7はアルミニウムボディを採用していましたが、iPhone 8では背面にガラス素材が採用されました。これにより、充電方式にワイヤレス充電が追加されるなど、よりモダンなデザインへと進化しています。もちろん、ガラス素材になったことで、見た目の高級感も増しています。
このガラス素材の採用は、単なる見た目の変化にとどまりません。 iPhone 8のガラス素材は、iPhone 7のアルミニウムよりも耐久性が向上しており、日常の使用における傷や衝撃に強くなっています。 ただし、ガラス素材ですので、落とした際の衝撃には注意が必要です。
また、デザイン面での変化として、以下の点が挙げられます。
- iPhone 7: イヤホンジャックがなくなり、Lightningコネクタのみ
- iPhone 8: イヤホンジャックは引き続きなく、Lightningコネクタのみ
サイズ感はほとんど変わりませんが、素材の変化による触り心地の違いは、実際に手に取ってみるとより実感できるでしょう。
ディスプレイ:より鮮やかでリアルな映像体験
ディスプレイも、iPhone 7とiPhone 8で進化が見られる部分です。iPhone 7のRetina HDディスプレイも非常に綺麗でしたが、iPhone 8では「True Tone」テクノロジーが搭載されました。True Toneは、周囲の光の色温度に合わせてディスプレイの色合いを自動で調整してくれる機能です。これにより、どんな場所でもより自然で目に優しい表示が可能になります。
具体的には、以下のような違いがあります。
- iPhone 7: Retina HDディスプレイ
- iPhone 8: Retina HDディスプレイ with True Tone
このTrue Tone機能のおかげで、読書をする際や写真を見る際に、より快適でリアルな映像体験を得ることができます。特に、長時間の利用や屋外での利用が多い方にとっては、大きなメリットと言えるでしょう。
カメラ性能:暗い場所でも綺麗に、そしてポートレートモードの進化
カメラ性能は、iPhoneシリーズの大きな魅力の一つですが、iPhone 7とiPhone 8でも改良が加えられています。iPhone 8では、より高性能なイメージセンサーが搭載され、暗い場所での撮影性能が向上しました。これにより、夜景や室内など、光の少ない環境でもノイズの少ない、クリアな写真を撮ることが可能になりました。
さらに、iPhone 8では「ポートレートライティング」という機能が追加されました。これは、ポートレートモードで撮影する際に、まるでスタジオで撮影したかのような様々なライティング効果を写真に加えることができる機能です。例えば、以下のような効果があります。
- ナチュラルライト
- スタジオライト
- コンツゥアライト
- ステージモノラル
- ステージライト
iPhone 7にもポートレートモードは搭載されていましたが、iPhone 8ではこのポートレートライティング機能によって、より表現力豊かな写真を撮ることができるようになりました。
プロセッサ:処理速度と電力効率の向上
iPhoneの心臓部とも言えるプロセッサは、iPhone 7とiPhone 8で大きく進化しました。iPhone 7にはA10 Fusionチップが搭載されていましたが、iPhone 8にはA11 Bionicチップが搭載されています。このA11 Bionicチップは、前世代のA10 Fusionチップと比較して、処理速度が大幅に向上し、電力効率も改善されています。
具体的には、以下の表のような違いがあります。
| モデル | チップ | CPU性能(目安) | GPU性能(目安) |
|---|---|---|---|
| iPhone 7 | A10 Fusion | 普通 | 普通 |
| iPhone 8 | A11 Bionic | 速い | 速い |
これにより、アプリの起動が速くなったり、ゲームなどのグラフィック性能が要求されるアプリも快適に動作するようになります。また、電力効率の向上は、バッテリーの持ちにも良い影響を与えます。
ワイヤレス充電:ケーブルレスの便利さ
iPhone 8の大きな進化点の一つが、ワイヤレス充電への対応です。iPhone 7は有線での充電のみでしたが、iPhone 8からはQi規格に対応したワイヤレス充電器を使って、置くだけで充電できるようになりました。これにより、充電ケーブルを探す手間が省け、より手軽に充電できるようになったのです。
ワイヤレス充電のメリットは、単に便利だというだけでなく、以下のような点も挙げられます。
- 充電ポートへの負担軽減
- デスク周りがスッキリする
もちろん、有線充電も引き続き可能なので、状況に応じて使い分けることができます。
Face ID(顔認証) vs Touch ID(指紋認証):認証方法の選択肢
iPhone 7とiPhone 8では、ロック解除やApple Payの認証方法にも違いがあります。iPhone 7には、ホームボタンに搭載された「Touch ID(指紋認証)」が採用されています。一方、iPhone 8(そしてその後のiPhone X以降のモデル)では、「Face ID(顔認証)」が導入されました。ただし、iPhone 8はiPhone 7と同様にホームボタンとTouch IDを搭載しています。Face IDが搭載されたのはiPhone Xからです。
Touch IDは、指紋を登録しておけば、ホームボタンに触れるだけで素早くロック解除ができます。一方、Face IDは、顔を認識してロック解除を行うため、よりセキュアでハンズフリーな認証が可能です。
それぞれの認証方法には、以下のような特徴があります。
- Touch ID:
- 登録した指で素早く認証
- ホームボタンでの操作に慣れている人には使いやすい
- Face ID:
- 顔を認識して認証
- ハンズフリーで利用可能
- マスク着用時などは認証しにくい場合がある(※iPhone X以降のモデルで改善されています)
どちらの認証方法が良いかは、個人の好みや使い方によって異なります。iPhone 8はTouch IDを搭載しているので、iPhone 7からの乗り換えでも認証方法の大きな戸惑いはないでしょう。
このように、iPhone 7とiPhone 8には、デザイン、ディスプレイ、カメラ、プロセッサ、そしてワイヤレス充電といった様々な面で違いがあります。どちらのモデルが良いかは、ご自身の予算や重視する機能によって変わってきます。もし、iPhone 7からの買い替えを検討されているなら、これらの違いを参考に、ご自身に最適な一台を見つけてください。