「給料」と「給与」、どちらも「お給料」のことだと漠然と思っていませんか？ 実は、この二つの言葉には、少しだけ、でも大切な違いがあるんです。今日は、そんな 給料 と 給与 の 違い について、分かりやすく解説していきますね。
「給料」と「給与」の基本的な意味合い
まず、「給料」という言葉は、一般的に、会社から毎月もらう「基本給」のことを指すことが多いです。これは、あなたが働いた時間や成果、役職などに基づいて決められる、いわば「本体価格」のようなものです。例えば、毎月決まって振り込まれる30万円は、基本的には「給料」と言えるでしょう。
一方、「給与」は、もっと広い意味で使われます。基本給に加えて、残業代、各種手当（通勤手当、住宅手当など）、そしてボーナスなども含めた、会社から支払われる「総収入」のことを指すんです。つまり、
給与は、給料をベースにして、さらに色々なものがプラスされたもの
と考えると分かりやすいかもしれません。具体的に考えてみましょう。給与の内訳は、以下のようなものがあります。
- 基本給
- 役職手当
- 資格手当
- 残業手当
- 通勤手当
- 住宅手当
- 深夜勤務手当
- 賞与（ボーナス）
これらのうち、基本給が「給料」に相当し、それらすべてを合計したものが「給与」ということになります。
「給料」が指す範囲と「給与」の全体像
「給料」という言葉は、日常会話で「今月のお給料はいくら？」と聞くときによく使われます。この場合、多くの人が基本給だけでなく、手当なども含めた総額をイメージしているかもしれません。しかし、厳密に言えば、先ほど説明したように「給料」は基本給を指すことが多いのです。
「給与」という言葉は、会計や法律などの専門的な場面で使われることが多く、より正確な「会社からの支払い総額」を意味します。給与明細を見ると、基本給、各種手当、控除（税金や社会保険料など）が細かく記載されていますよね。あの明細に書かれている「総支給額」が、まさに「給与」に当たります。
このように、
「給料」は一部分を指すことが多く、「給与」は全体を指す
という違いを理解しておくと、給与明細を読むときなども、よりスムーズに理解できるようになります。| 言葉 | 意味合い |
|---|---|
| 給料 | 主に基本給 |
| 給与 | 基本給＋手当＋賞与など（総支給額） |
「給料」と「給与」の使い分け
では、実際にどのような場面で使い分ければ良いのでしょうか？
例えば、友人との会話で「今月のお給料、ちょっと少なかったんだよね…」と言うときは、「給料」を使っても問題ありません。多くの人は、基本給だけでなく、残業代が少なかったなどの状況を想像してくれるでしょう。
しかし、会社との契約書や、公的な書類で「給与」について言及される場合は、より正確な意味での「給与」を指していると理解してください。例えば、「給与体系の見直し」といった場合は、基本給だけでなく、手当や賞与の制度なども含めて検討されることを意味します。
給料 と 給与 の 違い を意識することで、より正確なコミュニケーションが可能になります。
「給料」という言葉が持つイメージ
「給料」という言葉は、どうしても「額面」や「基本」といったイメージが強く、ある意味で「土台」のような響きを持っています。毎日の頑張りや、積み重ねてきた経験、そして役職などが反映される、その人の「価値」を金額で表したもの、と捉えることもできるでしょう。
ですから、「給料を上げたい！」という目標は、自身のスキルアップやキャリアアップといった、より個人的な成長と結びつきやすいと言えます。新しい資格を取ったり、難しいプロジェクトを成功させたりすることで、基本給のアップを目指す、といった具体的な行動につながりやすいのです。
- スキルアップ
- 経験の蓄積
- 資格取得
- 役職への昇格
これらはすべて、「給料」を上げるための道筋と言えるでしょう。
「給与」という言葉が持つ全体像と多様性
一方、「給与」は、会社が従業員に対して支払う「報酬の総体」という側面が強い言葉です。基本給はもちろんのこと、会社の業績や個人の貢献度、さらには社会情勢なども考慮されて、決定される部分があります。
例えば、会社が儲かっていれば、賞与（ボーナス）が増えたり、業績給が加算されたりして、給与全体が増えることがあります。また、育児休業や介護休業といった制度を利用した場合でも、給与の一部が補填されるなど、多様な働き方に対応するための制度が「給与」に含まれることもあります。
- 会社の業績
- 個人の貢献度
- 社会情勢
- 各種手当（住宅、家族など）
- 福利厚生
これらの要素が複雑に絡み合って、「給与」が形成されているのです。
「給料」と「給与」の法律上の扱い
法律の世界では、これらの言葉はより厳密に定義されています。労働基準法などの法律では、「賃金」という言葉が使われることが一般的ですが、これは「給与」に近い意味合いで使われることが多いです。つまり、基本給だけでなく、各種手当や賞与なども含めた、労働の対価として支払われる一切の金銭が「賃金」として扱われます。
ただし、法律上の「賃金」には、例外もあります。例えば、従業員の福利厚生のために会社が負担している健康保険料や厚生年金保険料などは、直接従業員に支払われるものではないため、賃金には含まれないのが一般的です。
したがって、
「給料」と「給与」の法律上の扱いは、「給与」がより包括的
な意味で使われ、その一部が「賃金」として労働基準法などの保護を受ける、と理解しておくと良いでしょう。まとめ：給料と給与の違いを理解して、賢く働きましょう！
さて、ここまで「給料」と「給与」の 給料 と 給与 の 違い について、じっくりと見てきました。基本給を指すことが多い「給料」と、基本給に各種手当や賞与などを含めた総収入を指す「給与」。この二つの言葉のニュアンスを理解することで、給与明細がより分かりやすくなったり、会社とのコミュニケーションがスムーズになったりするはずです。
自分の給与がどのように構成されているのかを理解することは、賢く働くための第一歩です。これからも、ご自身の頑張りがしっかりと評価されるように、これらの知識を役立ててくださいね。