「所得」と「収入」、この二つの言葉、似ているようで実は全然違うんです。普段何気なく使っているかもしれませんが、 所得 と 収入 の 違い は 、実は私たちの税金や社会保険料に大きく関わってくる、とっても大切なポイントなんです。今回は、この二つの違いを、わかりやすく、そして楽しく解説していきますね！
収入と所得、何が違うの？〜基本のキ！〜
まず、一番わかりやすいのは「収入」です。収入というのは、文字通り、私たちが手にするすべてのお金の総額のこと。例えば、お給料、アルバイト代、お店をやっていれば売上、副業で得たお金、宝くじの当選金なども、すべて収入に含まれます。
一方、「所得」というのは、収入から必要経費を差し引いた、いわば「儲け」の部分。例えば、会社員の方であれば、お給料（収入）から、給与所得控除という、仕事をするためにかかった経費のようなものを差し引いたものが所得になります。自営業の方であれば、売上（収入）から、仕入れ代や家賃、人件費などの経費を差し引いたものが所得です。
所得 と 収入 の 違い は 、まさにこの「経費を引くかどうか」という点にあります。収入は「稼いだ額」、所得は「実際に手元に残る（税金がかかる）額」と考えると、イメージしやすいかもしれません。
- 収入の例：
- 給料
- アルバイト代
- 事業の売上
- 副業の報酬
- 宝くじの当選金
- 所得を計算するための考え方：
- 収入から必要経費を差し引く
- 税法で定められた控除などを差し引く
税金はどうやって決まるの？〜所得がポイント！〜
私たちが払う税金、例えば所得税や住民税は、この「所得」を元に計算されることがほとんどです。収入が多いからといって、必ずしも税金がたくさんかかるわけではありません。経費をしっかり差し引いて、所得が少なければ、税金も少なくて済む可能性があるのです。
例えば、会社員の方の場合、給与所得控除というものが定められています。これは、毎月のお給料から一定額が自動的に差し引かれるもので、実質的な経費として扱われます。この控除があるおかげで、収入の金額よりも所得の金額の方が低くなるのです。
自営業の方やフリーランスの方は、自分で経費をしっかり管理し、帳簿につける必要があります。領収書をきちんと保管したり、経費として認められるものを漏れなく計上することが、節税につながる大切なポイントになります。
| 税金計算の元になるのは？ | 収入 | 所得 |
|---|---|---|
| 所得税・住民税 | ✕ (基本的にはならない) | 〇 (基本になる) |
社会保険料も所得で決まる！？〜意外と知らない関係〜
所得 と 収入 の 違い は、税金だけでなく、健康保険料や年金保険料といった社会保険料にも関係してきます。多くの社会保険料は、前年の所得に基づいて計算されるため、所得が低いほど、保険料も安くなる傾向があるのです。
特に、国民健康保険や後期高齢者医療制度の保険料は、所得に応じて変動する「所得割」という仕組みがあります。これは、所得が高ければ高いほど保険料も高くなるというものです。ただし、所得が一定以下の場合には、保険料の軽減措置が受けられることもあります。
厚生年金や健康保険（協会けんぽなど）に加入している会社員の方の場合、保険料は「標準報酬月額」というもので決まります。これは、基本的にはお給料（収入）から算出されるものですが、ここでも「所得」の考え方が間接的に影響している場合があります。例えば、賞与にかかる社会保険料なども、所得税と同様に所得税法上の所得とは少し計算方法が異なりますが、総収入から一定の控除を引いた額などが考慮されることがあります。
- 社会保険料の計算に関わるポイント：
- 前年の所得が基準になることが多い
- 所得が低いと、保険料も安くなる傾向がある
- 所得割など、所得に応じて変動する仕組みがある
確定申告って何？〜所得と収入の知識が活きる！〜
「確定申告」という言葉を聞いたことがありますか？ これは、1年間の所得の合計額を計算して、税務署に申告し、所得税を計算・納付する手続きのことです。会社員の方でも、副業で一定以上の収入があったり、医療費控除や住宅ローン控除を受けたい場合などに、確定申告が必要になることがあります。
確定申告では、収入の金額だけでなく、そこから差し引ける経費や控除を正確に把握することが重要です。この「経費」や「控除」の知識こそ、所得 と 収入 の 違い を理解しているかどうかが、申告の正確さや、場合によっては節税につながってくるのです。
例えば、フリーランスの方や自営業の方は、毎年必ず確定申告が必要です。売上（収入）から、仕入れ、家賃、交通費などの経費を差し引き、さらに所得控除（配偶者控除、扶養控除、社会保険料控除など）を適用して、最終的な所得を計算します。この計算を間違えると、納める税金が変わってきてしまうので、注意が必要です。
- 確定申告で大切なこと：
- 1年間の所得を正確に計算する
- 収入と経費をしっかり把握する
- 適用できる控除を漏れなく申告する
節税のチャンス！〜所得を減らす工夫〜
所得 と 収入 の 違い を理解することで、節税のチャンスが広がります。収入を増やすことはもちろん大切ですが、それ以上に、所得を賢く減らす工夫も効果的なのです。
例えば、個人事業主やフリーランスの方は、事業に必要な経費を漏れなく計上することが大切です。パソコンや文房具、仕事で使う交通費、セミナー参加費なども、適切に処理すれば経費として認められます。また、青色申告をすることで、最大65万円の青色申告特別控除を受けることができ、所得を大きく減らすことができます。
会社員の方でも、iDeCo（個人型確定拠出年金）やつみたてNISAのような制度を活用することで、所得税や住民税の控除を受けられます。iDeCoの掛金は全額所得控除の対象となるため、所得が減り、結果として税金が安くなるのです。つみたてNISAは税金がかかる運用益が非課税になる制度ですが、直接的な所得控除はありません。しかし、将来的な手取りを増やすという点では、節税効果があると言えます。
所得 と 収入 の 違い は 、単なる言葉の違いではなく、私たちの家計に直接影響を与える重要な概念なのです。賢く理解して、賢く節約していきましょう。
| 節税の例 | 方法 | 効果 |
|---|---|---|
| 個人事業主・フリーランス | 青色申告 | 最大65万円の青色申告特別控除 |
| 会社員 | iDeCoへの加入 | 掛金全額が所得控除 |
ふるさと納税も所得で変わる！〜寄付金控除の仕組み〜
近年人気が高まっている「ふるさと納税」。これも、所得 と 収入 の 違い を理解することで、よりお得に活用できる制度です。ふるさと納税は、自分が選んだ自治体に寄付をすることで、返礼品がもらえ、さらに寄付した金額の一部が税金から控除されるという仕組みです。
この「税金から控除される」という部分が重要で、控除される金額は、あなたの「所得」によって上限が決まっています。収入が多い人ほど、より多くの金額を寄付しても、税金から控除される上限額が高くなるのです。つまり、所得が高い人ほど、ふるさと納税でお得になる可能性が高いと言えます。
多くの自治体では、ふるさと納税のシミュレーターを用意しているので、自分の所得を入力して、いくらまで寄付できるかを確認することができます。自分がいくらまで寄付すれば、税金から控除されるのか、つまり「実質2,000円の負担で返礼品がもらえる上限額」はいくらなのかを知っておくことは、賢いふるさと納税の第一歩です。
- ふるさと納税と所得の関係：
- 寄付金控除の上限額が所得によって決まる
- 所得が高いほど、上限額も高くなる
- シミュレーターなどで上限額を確認することが大切
まとめ：所得と収入を理解して、賢くお金と付き合おう！
ここまで、「所得」と「収入」の違いについて、税金や社会保険料、確定申告、節税、そしてふるさと納税といった様々な側面から解説してきました。 所得 と 収入 の 違い は 、単なる言葉の定義だけでなく、私たちの生活に密接に関わる、とても身近な問題だということがわかったのではないでしょうか。
収入は「稼いだ額」、所得は「税金などがかかる儲け」という基本をしっかり押さえ、日々の生活や将来設計に役立てていきましょう。この知識があれば、きっとお金との付き合い方が、より賢く、より豊かになるはずです！