「other」と「another」の違いをスッキリ理解!これで迷わない!

英語で「もう一つ」「他の」と言いたいとき、「other」と「another」のどちらを使えばいいか、迷ったことはありませんか? 実はこの二つの単語、見た目は似ているけれど、使い分けには明確なルールがあるんです。「other と another の 違い」をしっかりマスターして、自信を持って英語を使えるようになりましょう!

「other」と「another」の基本的な考え方

「other」と「another」の大きな違いは、数や特定できるかどうかという点にあります。まず、「another」は「もう一つの、別の」という意味で、 単数形の名詞につくのが基本 です。例えば、「I want another apple.」(もう一つリンゴが欲しい)のように、数えられる名詞の「もう一つ」を指します。これは、"an + other" という成り立ちからも理解できます。「an」は「一つの」という意味なので、自然と単数形の名詞とセットになるんですね。

一方、「other」は、単数形の名詞にも複数形の名詞にも、そして数えられない名詞にも使われます。しかし、ここがポイントなのですが、「other」は 「残りの」「それ以外の」 といったニュアンスが強いんです。例えば、「This is my book. Where is the other book?」(これは私の本です。もう一つの本はどこですか?)のように、あるグループの中の「もう一つ」や「残りの一つ」を指すことが多いのです。もし、リンゴが2つあって、一つがこれなら、もう一つは「the other apple」となります。

では、具体的にどのような使い分けがあるのか、表で見てみましょう。

単語 基本の使い方 ニュアンス
another 単数名詞につく 「もう一つの」「別の」 another cup of coffee
other 単数・複数・不可算名詞につく 「残りの」「それ以外の」 the other cat (残りの一匹の猫), other students (他の学生たち), other information (その他の情報)

「another」が使われる場面:単数形との関係

「another」は、常に「もう一つ」という新しいものを指すときに使われます。これは、 「別の」という独立した存在 をイメージすると分かりやすいでしょう。例えば、友達に「この本面白いよ」と言われて、自分も同じ本を読みたいと思ったときに「Can I have another book?」と言えます。これは、今持っている本とは「別の、もう一冊」の本が欲しいという意味です。

また、「another」は、時間や距離を表す言葉にも使われます。「another hour」(もう一時間)、「another 10 minutes」(あと10分)のように、まだ経過していない時間や、追加の時間を指します。これも、今ある時間とは「別の、追加の」時間というニュアンスです。

さらに、形容詞としてだけでなく、代名詞としても使われます。「This shirt is nice, but I want another.」(このシャツはいいね。でも、もう一つ(別のもの)が欲しい。)のように、名詞を繰り返さずに使うことができます。この場合も、やはり「別の、もう一つ」という意味になります。

「another」の使い方のポイントは以下の通りです。

  • 単数形の名詞にのみつく。
  • 「もう一つの」「別の」という新しいものを指す。
  • 代名詞としても使える。

「other」の多様な使い方:複数形や「特定」との関連

「other」は、単数形の名詞にも複数形の名詞にも使えるのが特徴です。単数名詞につく場合は、「the other」という形で、 「(二つあって)もう一方の」 という意味になることが多いです。例えば、左右の靴のうち片方を履いていて、「Where is the other shoe?」(もう片方の靴はどこ?)と聞く場合です。ここでは、靴が二つということが明確なので「the other」が使われます。

複数形の名詞につく場合は、「other students」のように、 「他の(複数の)学生たち」 という意味になります。この場合、「the other students」と「the」をつけると、「(ある特定のグループの)残りの学生たち」という意味が強くなります。例えば、クラスの半分が今日欠席していて、残りの半分について話すときなどです。

また、「other」は不定代名詞としても使われます。単数形では「another」と似た意味になりますが、複数形では「others」となり、「他の人々」「他のもの」という意味になります。例えば、「Some people like cats. Others like dogs.」(猫が好きな人もいれば、犬が好きな人もいる。)という文で、「others」は「other people」の代わりになっています。

「other」の使い方のポイントをまとめると以下のようになります。

  1. 単数名詞につく場合:「the other」で「もう一方の」を指すことが多い。
  2. 複数名詞につく場合:「other + 複数名詞」で「他の(複数の)~」を指す。
  3. 「the」がつくと「残りの」という特定されるニュアンスが強まる。
  4. 不定代名詞「others」は「他の人々・もの」を意味する。

「the other」と「others」の区別

「the other」と「others」は、どちらも「他の」という意味を含みますが、指すものが異なります。「the other」は、 数がある程度特定できる状況で、残りの一つ(単数)または残りのすべて(複数) を指します。例えば、4つのボールがあり、1つを指して「This is red.」と言った場合、残りの3つを指して「The other balls are blue.」と言うことができます。あるいは、2つのボールがあり、1つを指して「This is red.」と言った場合、もう1つは「The other is blue.」となります。

一方、「others」は、 不特定多数の「他の人々」や「他のもの」 を指します。具体的な数は決まっておらず、あるグループとは異なる、さらに広い範囲のものを指すときに使われます。例えば、「Some students are participating in the event. Others are watching the game.」(イベントに参加している学生もいれば、試合を見ている学生もいる。)のように使われます。ここでは、「others」は「イベントに参加していない、試合を見ている他の学生たち」を指し、その人数は特定されていません。

この二つの使い分けのポイントは、「特定できるかどうか」と「単数か複数か」です。

  • the other :特定できる、残りの一つ(単数)または残りのすべて(複数)。
  • others :不特定多数の「他の人々」や「他のもの」(複数)。

「another」と「the other」の比較

「another」と「the other」は、どちらも「もう一つ」という意味を含みますが、そのニュアンスが異なります。「another」は、 「さらにもう一つ」という、現在あるものとは別の、新しいものを追加する イメージです。例えば、お腹がいっぱいでも、デザートが美味しそうなので「I'll have another dessert.」(もう一つデザートを頼もう。)という場合です。これは、今食べているものとは「別に、もう一つ」という新しいデザートを注文する行動です。

対して「the other」は、 「残りの一つ」 という、すでに存在しているものの中から特定されるものです。例えば、2枚のクッキーのうち、1枚を食べ終えて、もう1枚が残っている場合、「I ate one cookie. There is the other cookie left.」(クッキーを1枚食べた。もう1枚のクッキーが残っている。)というようになります。ここでは、残っているクッキーは1枚だけだと特定できます。

この二つの違いを理解するために、以下の点に注目してみましょう。

単語 ニュアンス 指すものの状態
another 「さらにもう一つ」「別の(新しい)」 追加、独立 another chance (もう一度チャンス)
the other 「残りの一つ」 特定、残り the other side (反対側)

「other」と「another」が使われる例文集

ここでは、実際の例文を通して、「other」と「another」の使い分けをさらに深く理解しましょう。

  1. Can I have another cup of tea?(紅茶をもう一杯もらえますか?)
    →紅茶がもう一杯欲しい、という追加の要望。
  2. This book is interesting, but I want to read another book.(この本は面白いけど、別の本も読みたい。)
    →今読んでいる本とは違う、別の本を読みたい。
  3. He has two cars. One is red, and the other is blue.(彼は車を2台持っています。1台は赤で、もう1台は青です。)
    →2台のうち、残りの1台を指している。
  4. Some students went home, but other students stayed at school.(生徒の一部は家に帰ったが、他の生徒は学校に残った。)
    →「帰った生徒たち」以外の、残りの生徒たち。
  5. I don't like this one. Do you have any others ?(これは好きじゃないです。他にありますか?)
    →「others」は「other ones」の代わり。

これらの例文から、それぞれの単語がどのような文脈で使われているか、イメージを掴んでください。

「other」と「another」を使い分けるためのコツ

「other と another の 違い」をマスターするための、いくつかのコツをご紹介します。まず、**「数」と「特定」**を意識することです。

  • 「もう一つ」が「追加」で、単数なら「another」
  • 「残りの一つ」で、特定できるなら「the other」
  • 「他の(複数の)」なら「other + 複数名詞」
  • 「不特定多数の他の人々・もの」なら「others」

また、文脈から「残りの」なのか、「別の新しいもの」なのかを判断することも重要です。例えば、お店で服を選んでいるとき、「I'm looking for a different dress.」(違うワンピースを探しています。)と言う場合、「different」は「another」と似た意味で使われます。しかし、「This dress is too small. I need the other dress.」(このワンピースは小さすぎる。もう一方のワンピースが必要だ。)のように、もしお店に同じデザインでサイズ違いが2つしかなく、片方が小さすぎた場合、「the other dress」と言うことができます。

さらに、慣れてきたら、例文を声に出して読んでみたり、自分で簡単な例文を作ってみたりするのも効果的です。このように、実際に使ってみることで、自然な形で使い分けができるようになります。

最後に、これらの単語を使い分けるためのチェックリストを以下に示します。

  1. 指しているものは「一つ」か「複数」か?
  2. 指しているものは「特定できる」ものか、「不特定」なものか?
  3. 「追加」で「新しい」ものを指しているか、それとも「残りの」ものを指しているか?

これらの質問に答えることで、より正確な単語を選ぶことができるでしょう。

「other」と「another」の使い分けは、最初は少し難しく感じるかもしれませんが、基本的なルールを理解し、たくさんの例文に触れることで、必ずマスターできます。今回解説した「other と another の 違い」を参考に、ぜひ日々の学習や英会話で試してみてください。自信を持って英語を話せるようになることを応援しています!

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