「ガス給湯器のオートとフルオート、何が違うの？」って思ったことありませんか？実は、この二つには快適なお風呂体験を左右する大きな違いがあるんです。今回は、 ガス給湯器オートとフルオートの違い を分かりやすく解説して、あなたのライフスタイルに合った給湯器選びのお手伝いをします。
オートとフルオート、機能の違いを具体的に見てみよう
まず、オートとフルオートの最大の違いは、「お湯張り」と「追い焚き」の機能です。オートは、設定した湯量まで自動でお湯を張ってくれますが、お湯が冷めたら再びお湯を足すことはできません。一方、フルオートは、さらに便利なお湯の管理をしてくれるんです。
オートの機能は、シンプルに「お湯張り」と「追い焚き」に特化しています。例えば、浴槽にお湯を張る際に「〇〇リットル」と設定すれば、その量まで自動で給湯してくれます。そして、お湯が冷めてきたら、リモコンのボタンを押せば追い焚き運転を開始できます。 お風呂の温度を一定に保ちたい、でもそこまで複雑な機能はいらない という方にはオートでも十分快適でしょう。
一方、フルオートになると、さらに機能が充実します。お湯張りの際に「自動保温」や「足し湯」といった機能が標準装備されていることが多いです。これは、浴槽のお湯の温度を一定に保つために、自動で追い焚きや足し湯をしてくれるという優れものです。家族それぞれが違う時間にお風呂に入る場合や、長時間ゆっくりお風呂を楽しみたい方には、フルオートがおすすめです。
ここで、オートとフルオートの主な機能を表にまとめてみましょう。
| 機能 | オート | フルオート |
|---|---|---|
| お湯張り | 自動 | 自動 |
| 追い焚き | 手動（ボタン操作） | 自動（湯温低下時に自動） |
| 自動保温 | なし | あり |
| 足し湯 | 手動（ボタン操作） | 自動（湯量低下時に自動） |
「お湯張り」の自動化、ここがポイント！
オートとフルオートの最も分かりやすい違いは、「お湯張り」の機能です。オートタイプは、設定した湯量まで自動でお湯を張ってくれます。これで、いちいち蛇口をひねって湯量を調整する手間が省けます。浴槽のサイズに合わせて湯量を設定すれば、ちょうど良い量のお湯張りが完了します。
しかし、オートの場合、お湯が冷めてしまっても、浴槽に自動で追加でお湯を足してくれる機能はありません。もしお湯が冷めてしまったら、自分でリモコンのボタンを押して追い焚きをする必要があります。
対してフルオートは、お湯張りがさらに進化しています。設定した湯量まで自動でお湯を張るだけでなく、浴槽のお湯の温度を一定に保つための「自動保温」機能や、お湯が減った時に自動で足してくれる「自動足し湯」機能まで備わっています。
これは、家族で順番にお風呂に入る家庭や、一度にたくさんのお湯を使う家庭にとって、非常に便利な機能と言えるでしょう。例えば、お子さんが先にお風呂に入って、後から大人が入る場合など、いつ入っても温かいお風呂に入れるのは嬉しいですよね。
ここでのポイントは、 「お湯が冷めたら、どうしてほしいか？」 という点です。
- オート：冷めたら、自分で追い焚きボタンを押す。
- フルオート：冷めたら、自動で追い焚きや足し湯をしてくれる。
「追い焚き」機能の進化、快適さが全然違う！
次に、「追い焚き」機能の違いを見てみましょう。オートタイプでも追い焚きはできますが、基本的には手動での操作が必要です。つまり、お湯が冷めたなと感じたら、リモコンの追い焚きボタンを押して、再度温めるという流れになります。
しかし、フルオートタイプになると、この追い焚きが自動化されます。浴槽のお湯が設定温度より下がると、自動的に追い焚き運転を開始してくれるんです。これにより、お風呂の途中で「お湯がぬるくなった…」と感じるストレスがなくなります。
さらに、フルオートには「自動足し湯」機能がついている場合が多いです。これは、浴槽のお湯の量が減った時に、自動で設定量までお湯を足してくれる機能です。例えば、お風呂上がりに家族の誰かが入る場合でも、お湯の量が減っていても心配ありません。
つまり、フルオートは、 「いつでも快適な温度と湯量のバスタイム」 を、手間なく提供してくれるということです。
比較すると、追い焚きに関する機能は以下のようになります。
- オート：手動で追い焚きボタンを押す必要がある。
- フルオート：湯温低下時に自動で追い焚き。湯量低下時には自動で足し湯。
「自動保温」と「自動足し湯」、フルオートだけの魅力
オートとフルオートの機能の違いで、特に注目したいのが「自動保温」と「自動足し湯」です。これらは、フルオートタイプに標準装備されていることが多い、非常に便利な機能なんです。
まず「自動保温」。これは、浴槽のお湯が設定した温度よりも下がった場合に、自動で追い焚きをしてくれる機能です。ですから、いつでも温かいお風呂に入ることができます。例えば、一度お風呂から上がって、しばらくしてからまた入りたいと思った時でも、ぬるいお湯でがっかりすることはありません。
次に「自動足し湯」。これは、浴槽のお湯が減った時に、自動で設定した湯量までお湯を足してくれる機能です。家族みんながお風呂に入る家庭では、一人一人入るたびにお湯が減っていきますが、この機能があれば、常に快適な湯量を保つことができます。
これらの機能があるかないかで、お風呂の快適さは格段に変わります。 「入浴中に温度が下がって残念な思いをしたくない」「家族みんなが快適にお風呂に入れるようにしたい」 という方には、フルオートの自動保温・自動足し湯機能は必須と言えるでしょう。
- 自動保温：湯温低下時に自動で追い焚き。
- 自動足し湯：湯量低下時に自動で足し湯。
「予約運転」機能、賢く使うなら？
給湯器には、「予約運転」機能がついているものもあります。これは、指定した時間にお風呂のお湯張りを開始してくれる機能です。オートタイプでもフルオートタイプでも、この予約運転機能がついている製品は多いです。
例えば、朝の決まった時間に自動でお湯を張るように設定しておけば、起きてすぐにお風呂に入れるというメリットがあります。これは、忙しい朝の時間を有効に使いたい方には嬉しい機能です。
ただし、予約運転機能だけでは、お湯が冷めた時の対応はオートとフルオートで変わってきます。オートの場合、予約した時間にお湯は張られますが、その後冷めてしまっても自動で温め直してくれるわけではありません。
フルオートの場合、予約運転でお湯を張った後も、自動保温や自動足し湯機能が働くため、いつでも快適な温度と湯量を保つことができます。つまり、 予約運転を最大限に活用したいのであれば、フルオートを選ぶのが賢い選択 と言えるでしょう。
予約運転と他の機能の組み合わせを考えると、
- オート + 予約運転：指定時間に湯張りはされるが、その後は手動対応。
- フルオート + 予約運転：指定時間に湯張りされ、その後は自動保温・足し湯で快適キープ。
「浴室リモコン」と「台所リモコン」の連携
ガス給湯器は、浴室リモコンと台所リモコンが連携して動作します。オートとフルオートで、このリモコンの操作性にも若干の違いが出てくることがあります。
オートタイプの場合、浴室リモコンで「お湯張り」ボタンを押し、湯量を設定します。追い焚きも、冷めたらリモコンで操作します。台所リモコンは、主に給湯温度の調整や、お湯の使用状況の確認などに使われます。
一方、フルオートタイプでは、浴室リモコンの機能がより高度になります。お湯張りはもちろん、自動保温や自動足し湯の設定も浴室リモコンで行います。さらに、浴槽の湯温や湯量を、リモコンの画面で確認できる機種もあります。
「リモコン一つで、お風呂の管理を完結させたい」 という方にとっては、フルオートの浴室リモコンの使いやすさは魅力でしょう。台所リモコンでも、一部の操作（例えば、外気温に合わせて給湯温度を自動調整する機能など）ができる機種もあります。
リモコンの連携についてまとめると、
- オート：浴室リモコンで湯張り・追い焚き操作が中心。
- フルオート：浴室リモコンで湯張り・保温・足し湯設定まで可能。より高機能。
「省エネ性」と「ランニングコスト」はどう違う？
ガス給湯器のオートとフルオートでは、省エネ性やランニングコストにも違いが出てくることがあります。一般的に、フルオートタイプの方が、より多くの機能を自動で制御するため、消費電力やガス使用量が多くなる傾向があります。
しかし、これは一概には言えません。最新のフルオート給湯器の中には、AIが湯温を学習して無駄な追い焚きを減らしたり、給湯温度を細かく調整したりすることで、高い省エネ性能を実現している機種もあります。また、オートタイプでも、長年使っている古い機種であれば、最新のフルオート給湯器の方がむしろ省エネになる場合もあります。
「長期的なランニングコストを抑えたい」 と考えるなら、製品ごとの省エネ性能表示（省エネラベルなど）をしっかり確認し、比較検討することが大切です。
省エネ性・ランニングコストについて、考慮すべき点は以下の通りです。
- フルオートは多機能な分、消費電力・ガス使用量が多い傾向がある。
- 最新機種は、オート・フルオート問わず省エネ性能が高いものもある。
- 製品ごとの省エネ性能表示を比較することが重要。
まとめ：あなたに合うのはどっち？
ここまで、ガス給湯器のオートとフルオートの違いについて詳しく見てきました。どちらが良いかは、あなたのライフスタイルや重視するポイントによって異なります。
もし、シンプルにお湯張り機能があれば十分で、追い焚きは手動でも構わないという方、または予算を抑えたいという方には、オートタイプがおすすめです。一方、いつでも温かいお風呂に入りたい、家族みんなが快適に使えるようにしたい、お風呂の管理はできるだけ楽にしたいという方には、フルオートタイプが断然おすすめです。
「自分はどんなお風呂の入り方がしたいのか？」 を想像しながら、最適な給湯器を選んでみてくださいね。