「株」と「NISA」、どちらも投資に関係がある言葉ですが、具体的に何が違うのでしょうか？ 株とNISAの違いを理解することは、これから投資を始めたいと考えている方にとって、とても大切です。この違いを知ることで、ご自身の目標に合った投資方法を選べるようになりますよ！
株とNISA：根本的な違いを理解しよう
まず、一番大切な「株」と「NISA」の根本的な違いから説明しましょう。株というのは、会社の一部を所有する権利のことです。例えば、あなたが好きな会社の株を買うと、その会社が儲かればあなたの株の価値も上がり、配当金という形で利益の一部をもらえることもあります。一方、NISAは「少額投資非課税制度」の略で、これは投資で得た利益にかかる税金がゼロになる特別な口座のことなのです。
つまり、株は「投資対象そのもの」であり、NISAは「投資で得た利益にかかる税金を優遇してくれる仕組み」と言えます。この違いを理解することが、賢く投資を始める第一歩です。
ここで、それぞれの特徴を簡単に表にまとめてみましょう。
| 項目 | 株 | NISA |
|---|---|---|
| 概要 | 会社の所有権の一部 | 税金が優遇される投資口座 |
| 利益 | 売買益、配当金 | 売買益、配当金（非課税） |
この「税金がかかるか、かからないか」という点が、株とNISAの最も大きな違いであり、投資で得られる利益に大きく影響してくるので、ぜひ覚えておいてくださいね。
NISAの種類とその特徴
NISAには、いくつかの種類があります。それぞれに投資できる金額の上限や、投資できる期間が異なります。
- つみたて投資枠： 毎月コツコツと投資信託などを買い続けるのに向いています。年間120万円まで投資でき、最長20年間非課税になります。
- 成長投資枠： 株や投資信託など、より幅広い商品に投資できます。年間240万円まで投資でき、最長5年間非課税になります。
どちらの枠を利用するか、あるいは両方を利用するかは、あなたの投資スタイルや目標によって変わってきます。
NISAで投資できる商品
NISA口座で投資できる商品は、大きく分けて「投資信託」と「個別株」があります。投資信託は、たくさんの投資家から集めたお金を、運用の専門家が株式や債券などに分散投資してくれる商品です。一方、個別株は、特定の会社の株を直接購入するものです。
- 投資信託： 専門家が運用してくれるので、初心者でも始めやすいです。
- 個別株： 応援したい会社や、成長が期待できる会社の株を選ぶことができます。
NISAのつみたて投資枠では、主に投資信託に投資できます。成長投資枠では、投資信託に加えて、個別株にも投資できるようになっています。
NISAのメリット・デメリット
NISAを利用する最大のメリットは、やはり「税金がかからない」ことです。通常、株の売買で得た利益や配当金には約20%の税金がかかりますが、NISA口座ならそれがゼロになります。これは、長期的に見ると大きな差になってきます。
しかし、NISAにもデメリットがあります。それは、1人あたりに投資できる金額や期間に上限があることです。また、NISA口座は1人1つしか開設できません。もし、投資で大きな利益を狙いたい場合や、非課税期間を超えて投資を続けたい場合は、NISA口座とは別に一般の証券口座で投資を行う必要が出てきます。
株のメリット・デメリット
株投資のメリットは、会社の成長とともに自分の資産も増えていく可能性があることです。また、配当金や株主優待といった、会社からの特典を受けられる場合もあります。自分で応援したい会社や、将来性のある会社を選んで投資できるのも魅力です。
一方、株投資にはリスクも伴います。株価は常に変動するため、買った時よりも値下がりして損をしてしまう可能性もあります。また、会社の業績が悪化したり、経済状況が悪くなったりすると、株価は大きく下がることもあります。そのため、投資する会社のことをよく調べ、リスクを理解した上で投資することが大切です。
株とNISAの併用について
株とNISAは、どちらか一方だけを選ぶ必要はありません。むしろ、両方を上手に併用することで、より効果的な資産形成を目指すことができます。
例えば、まずNISAの非課税枠を使って、投資信託や成長が期待できる個別株に投資します。これにより、税金がかかる心配なく、着実に資産を増やしていくことを目指します。もし、NISAの非課税枠を超えてさらに投資をしたい場合や、もっと積極的にリターンを狙いたい場合は、一般の証券口座で個別株に投資するという方法もあります。
このように、NISAの非課税メリットを最大限に活用しながら、一般口座での投資も組み合わせることで、リスクを分散しつつ、より大きなリターンを狙うことも可能になります。
以下に、NISAと一般口座を併用する際のポイントをまとめました。
- NISAの非課税枠を優先的に利用する。
- NISAの非課税枠を超えた分は、一般口座で投資を検討する。
- NISAと一般口座で、それぞれ異なる投資戦略を立てることも有効。
例えば、NISAでは長期的な視点で安定した投資信託を選び、一般口座では短期的な値上がり益を狙える個別株に挑戦するなど、目的に合わせた使い分けができます。
株とNISAの違いを理解し、それぞれのメリット・デメリットを把握することで、ご自身に合った投資スタイルが見えてくるはずです。まずは少額からでも、実際に投資を始めてみることが、理解を深める一番の近道ですよ！