所得 金額 と 収入 金額 の 違い:しっかり理解して賢く節税!

「所得金額」と「収入金額」、この二つの言葉、何が違うのか、ちゃんと説明できますか? 実は、この 所得金額と収入金額の違い を理解することは、税金のことや家計を管理する上でとっても大切なんです。今回は、この二つの違いを、分かりやすく、そして面白く解説していきますね!

収入金額とは? 稼いだ「全部」の金額!

まず、一番分かりやすい「収入金額」から見ていきましょう。収入金額というのは、文字通り、あなたが1年間で稼いだ「全部」のお金の総額のことです。会社員の方なら、お給料明細に書かれている「総支給額」がこれに当たります。フリーランスの方であれば、お客さんから受け取った売上総額などが収入金額になります。

例えば、会社員Aさんの1年間の収入金額は、1月から12月までのお給料の総支給額を合計したものです。フリーランスBさんの場合、1年間で請け負った仕事の請求額の合計が収入金額となります。

収入金額を正確に把握することは、自分の稼ぐ力を知る第一歩であり、今後の目標設定にも役立ちます。

  • 会社員:総支給額(手取りではなく、各種控除前の金額)
  • フリーランス・自営業:売上総額
  • 副業:副業で得た収入の総額

所得金額とは? 収入から「経費」を引いた「純粋な儲け」!

次に、「所得金額」についてです。所得金額は、収入金額から、その収入を得るためにかかった「経費」や「控除」を差し引いた、いわば「純粋な儲け」の部分のことを指します。税金はこの所得金額に対してかかってくるので、収入金額とは大きく意味が変わってきます。

例えば、フリーランスのBさんが1年間で300万円の収入があったとしましょう。しかし、仕事をするためにパソコンを買ったり、事務所の家賃を払ったり、交通費がかかったり…これらの経費が合計で100万円かかったとします。この場合、Bさんの所得金額は300万円から100万円を引いた200万円になります。会社員の方の場合も、給与所得控除など、収入を得るために必要だったとみなされる経費(控除)が差し引かれて所得金額が計算されます。

所得金額は、最終的に税金がいくらかかるかを決める、最も重要な数字になります。

項目 説明
収入金額 稼いだお金の総額
経費・控除 収入を得るためにかかった費用や、税法で認められている差し引き額
所得金額 収入金額 - 経費・控除

収入金額の種類:稼ぎ方で色々な「収入」がある!

収入金額には、実は色々な種類があります。代表的なものをいくつか見てみましょう。

  1. 給与所得: 会社員やパート、アルバイトなどで働いて得られるお給料やボーナスなど。
  2. 事業所得: フリーランスや自営業者が、事業活動で得た利益。
  3. 不動産所得: アパートやマンションなどを貸して得られる家賃収入。
  4. 一時所得: 懸賞金や宝くじの当選金、競馬や競輪の払戻金など、一時的に得られた所得。
  5. 雑所得: 上記以外の所得で、公的年金や個人年金、原稿料、印税、副業で得た所得などが含まれることがあります。

このように、収入金額だけでも、その源泉によって区別されます。そして、それぞれに経費の考え方や税金の計算方法が少しずつ異なってくるのが特徴です。

所得金額の種類:所得には10種類!

所得金額には、税法上、全部で10種類あります。先ほど挙げた収入金額の種類と一部重なりますが、所得金額として計算される際には、それぞれ「所得」として分類されます。これは、税金の計算を正確に行うために、所得の種類ごとにルールが定められているからです。

主な所得の種類は以下の通りです。

  • 利子所得
  • 配当所得
  • 不動産所得
  • 事業所得
  • 給与所得
  • 退職所得
  • 山林所得
  • 譲渡所得
  • 一時所得
  • 雑所得

これらの所得の種類によって、経費の計上方法や税金の計算方法(総合課税か、分離課税かなど)が変わってきます。

経費の考え方:何が経費になる?

所得金額を計算する上で、最も重要なのが「経費」です。経費とは、事業や所得を得るために直接かかった費用のことです。何が経費になるかは、所得の種類によっても異なります。

例えば、事業所得の場合:

  • 直接的な経費:
    • 仕入れ費用
    • 広告宣伝費
    • 通信費(インターネット代、電話代など)
    • 交通費
    • 消耗品費(文房具、事務用品など)
  • 間接的な経費(家事按分が必要な場合も):
    • 家賃・地代
    • 水道光熱費
    • 減価償却費(パソコン、車などの高額な備品)

事業に関係ない個人的な支出は、経費として認められません。

会社員の場合、給与所得控除という形で、収入に応じた一定額が経費として自動的に差し引かれることになります。自分で個別の経費を計上することは基本的にできません。

控除とは? 税金を安くしてくれる「割引券」!

所得金額からさらに差し引かれるものに「控除」があります。控除は、税負担を軽減するための制度で、様々な種類があります。控除があることで、最終的な税金が安くなるんです。

代表的な控除には、以下のようなものがあります。

  1. 基礎控除: 全ての人が一定額差し引ける控除。
  2. 配偶者控除・扶養控除: 配偶者や扶養している親族がいる場合に受けられる控除。
  3. 社会保険料控除: 健康保険料や年金保険料など、支払った社会保険料の全額を控除できる。
  4. 生命保険料控除: 生命保険や介護医療保険、個人年金保険の保険料を支払った場合に受けられる控除。
  5. 医療費控除: 1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に受けられる控除。
  6. 寄附金控除: ふるさと納税などの寄附をした場合に受けられる控除。

これらの控除をしっかり活用することで、税金が大きく変わってきます。

所得税の計算方法:所得金額から税金が決まる!

所得税は、先ほど説明した「所得金額」から、さらに各種控除を差し引いた「課税所得金額」に対して税率をかけて計算されます。税率は所得金額が大きいほど高くなる「累進課税」という仕組みになっています。

計算の流れは以下のようになります。

  1. 収入金額を把握する。
  2. 各所得の経費を差し引いて、所得金額を計算する。
  3. 所得金額を合計して、「総所得金額」を出す。(※所得の種類によっては、他の所得と合算せず、別で税金を計算するものもあります。これを「分離課税」といいます。)
  4. 総所得金額から、各種所得控除を差し引いて、「課税所得金額」を計算する。
  5. 課税所得金額に、所得税率をかけて、税額を計算する。
  6. さらに、税額控除(住宅ローン控除など)があれば、税額から差し引いて、最終的な納税額が決まる。

このように、所得金額が分かってから、さらに控除が引かれ、最終的な税金が決まるという流れになっているんです。

まとめ:賢く税金と付き合うために!

「収入金額」は稼いだお金の総額、「所得金額」はそこから経費や控除を引いた純粋な儲け、という違い、しっかりと理解できましたか? この二つの違いを把握し、経費や控除について正しく知ることで、無駄な税金を払うことを防ぎ、賢く節税することができます。ご自身の家計や仕事の状況に合わせて、これらの知識をぜひ活用してみてくださいね!

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