「PB商品」と「OEM商品」、お店やインターネットでよく見かけるこれらの言葉。ちょっと似ているようで、実は大切な違いがあります。今回は、この PB と OEM の 違い を、わかりやすく、そして詳しく解説していきます！
PB と OEM、そもそも何が違うの？
まず、PB（プライベートブランド）とOEM（オーイーエム：Original Equipment Manufacturer）の根本的な違いを理解しましょう。PB商品は、小売店やサービス業者が、自社で企画・開発し、製造を外部のメーカーに委託して作らせた、そのお店だけのオリジナル商品です。一方、OEMは、ある会社がデザインや仕様を決めて、その製品を製造する技術や設備を持つ別の会社に製造を委託すること、またはその製造を請け負う会社自体を指します。
この違いを理解すると、 PB と OEM の 違い がより明確になります。PB商品は「誰が」商品を作っているか（小売店自身）、OEMは「誰が」製造しているか（製造委託先のメーカー）に焦点が当たっていると言えます。PB商品には、その小売店のブランドイメージやコンセプトが強く反映されています。
具体的に、PB商品とOEM商品の作り方を比較してみましょう。
-
PB商品
:
- 小売店が企画・販売戦略を立てる
- デザイン、品質、価格帯などを細かく指示
- 製造は外部メーカーに委託（製造委託先は複数あり得る）
- 完成品に小売店のブランド名をつける
-
OEM商品
:
- 委託元（ブランドを持つ会社など）が製品の仕様やデザインを決める
- 製造工場（OEMメーカー）が、その仕様に従って製品を製造する
- 製造された製品は、委託元のブランド名で販売されることが多い
PB 商品：お店の顔となるオリジナルブランド
PB（プライベートブランド）は、まさにそのお店の「顔」とも言える商品群です。例えば、スーパーマーケットなら「トップバリュ」、ドラッグストアなら「セブンプレミアム」などが有名ですね。これらの商品は、お店側が消費者のニーズやトレンドを分析し、「こんな商品があったら嬉しい」「この価格なら買いたい」といったアイデアを形にしたものです。
PB商品の開発においては、以下の点が重要視されます。
- コンセプト設定 : どんなターゲット層に、どのような価値を提供したいのかを明確にする。
- 品質管理 : 自社ブランドとして責任を持つため、品質には特に気を配る。
- 価格設定 : 中間マージンをカットすることで、低価格を実現しやすい。
- 商品ラインナップの充実 : 食料品から日用品、衣料品まで幅広く展開することが多い。
PB商品には、このように小売店側の強いこだわりが詰まっています。だからこそ、他のお店では買えない、そのお店ならではの魅力があるのです。
OEM 商品：製造のプロフェッショナルが作る高品質
一方、OEM（Original Equipment Manufacturer）は、製品の製造を専門に行う会社のこと、またはその製造委託の仕組みを指します。例えば、有名なブランドの化粧品や、自動車部品などが、実際には別のOEMメーカーで製造されているケースは少なくありません。これは、そのブランドを持つ会社が、製品の企画や販売に集中し、製造は専門技術を持つOEMメーカーに任せるという、効率的な分業体制だからです。
OEMの仕組みにおいては、以下の特徴があります。
- 専門性 : 製造技術やノウハウを持ったメーカーが、高品質な製品を製造する。
- ブランド力 : 委託元のブランド力によって、消費者に認知される。
- コスト効率 : 自社で大規模な工場を持たずに製品を供給できる。
OEMメーカーは、依頼された仕様に基づいて忠実に製品を作り上げます。そのため、委託元のブランドイメージを損なわない、高品質な製品が期待できるのです。
PB と OEM の 違い：開発プロセスとブランドの関わり
PB と OEM の 違い は、開発プロセスとブランドの関わり方に表れます。PBの場合は、小売店が中心となって企画から販売までを一貫して行いますが、OEMの場合は、製品の企画・販売は委託元が行い、製造のみをOEMメーカーが担います。
開発プロセスを比較すると、以下のようになります。
| 項目 | PB商品 | OEM商品 |
|---|---|---|
| 企画・開発 | 小売店が主体 | 委託元が主体 |
| 製造 | 外部メーカーに委託 | OEMメーカーが製造 |
| ブランド | 小売店のブランド | 委託元のブランド |
このように、PBは「小売店自身のブランド」であり、OEMは「製造委託先の技術」が活かされている、という点が大きな違いと言えるでしょう。
PB 商品のメリット・デメリット
PB商品には、消費者にとっても、提供するお店にとっても、それぞれメリットとデメリットがあります。まず、消費者にとっては、 PB と OEM の 違い を意識することで、より賢いお買い物ができます。
-
メリット
:
- 価格 : 中間マージンが少ないため、同等の品質のナショナルブランド商品より安価なことが多い。
- 品質 : 小売店が品質に責任を持つため、一定以上の品質が保たれている。
- 独自性 : そのお店でしか買えない、ユニークな商品に出会えることがある。
-
デメリット
:
- 選択肢の限定 : そのお店のPB商品に限られるため、品揃えが限られる場合がある。
- ブランドイメージ : 他のブランドを好む人には魅力に感じにくい。
お店側にとっては、自社のブランド力を高め、顧客の囲い込みにつながるというメリットがあります。一方で、開発・製造コストがかかる、品質トラブルが起きた際の責任問題などがデメリットとして挙げられます。
OEM 商品のメリット・デメリット
OEM商品も、その仕組みならではのメリットとデメリットが存在します。 PB と OEM の 違い を理解する上で、これも重要なポイントです。
-
メリット
:
- 高品質・専門性 : 製造のプロが作るため、品質が高い製品が期待できる。
- 技術力 : 最新の技術やノウハウが活かされた製品が生まれる可能性がある。
- コスト削減（委託元にとって） : 自社で工場を持たずに製品を開発・販売できる。
-
デメリット
:
- 技術流出のリスク : 製造ノウハウが他社に渡る可能性がある。
- 品質のばらつき（製造委託先によっては） : OEMメーカーの管理体制によっては、品質にばらつきが出ることも。
- デザインの模倣リスク : 悪質なOEMメーカーの場合、デザインなどが模倣される可能性もゼロではない。
委託元にとっては、自社のリソースを最大限に活用できる一方、信頼できるOEMメーカーを選ぶことが非常に重要になります。
PB と OEM の 違い：まとめと賢い活用法
ここまで、 PB と OEM の 違い について詳しく見てきました。簡単にまとめると、PBは「小売店が自社のブランドとして企画・販売する商品」、OEMは「製造を専門とする会社が、他社の依頼を受けて製品を製造する仕組み」ということです。
この違いを理解すると、普段のお買い物の際に、商品の背景を想像することができます。例えば、「このスーパーのPB商品はお得だな」「あのブランドの〇〇は、〇〇（OEMメーカー名）が作っているから品質が高いんだな」といった具合です。 PB と OEM の 違い を知ることで、より賢く、そして楽しく商品を選ぶことができるようになるでしょう。
これからは、商品を選ぶ際に、その商品がPBなのか、OEMなのか、あるいはどちらでもないのか、少し意識してみてはいかがでしょうか。きっと、新しい発見があるはずですよ。