「個人番号」と「マイナンバー」、この二つの言葉、実は同じものを指しているんです。でも、なぜ二つの呼び方があるのか、そしてその違いについて、今回は分かりやすく解説していきます。この記事を読めば、個人番号とマイナンバーの違いがスッキリ理解できるはずですよ！
「個人番号」と「マイナンバー」、一体何が違うの？
結論から言うと、「個人番号」と「マイナンバー」は、基本的には同じものを指す言葉です。日本の行政手続きをスムーズにするために導入された12桁の番号で、国民一人ひとりに割り当てられています。この番号は、税金や社会保障などの手続きで、行政機関が個人の情報を正確に把握するために使われます。 この番号を正しく理解し、適切に管理することは、私たちの生活を守る上で非常に重要です。
なぜ二つの呼び方があるのかというと、「個人番号」というのは法律上の正式名称です。一方、「マイナンバー」というのは、その個人番号をより親しみやすく、分かりやすくするために付けられた愛称のようなものです。多くの場面で「マイナンバー」という名称が使われているため、こちらの方が馴染み深いかもしれませんね。
以下に、それぞれの側面から見た簡単なまとめを記載します。
- 個人番号（法律上の名称） ：行政手続きにおける正式な識別番号
- マイナンバー（愛称） ：親しみやすく、一般的に使われる名称
マイナンバー制度の目的と個人番号の役割
マイナンバー制度が導入された一番の目的は、行政の効率化と国民の利便性向上です。これまで、様々な行政手続きで多くの書類を提出する必要がありましたが、マイナンバーがあれば、これらの手続きがオンラインで完結したり、提出書類が少なくなったりします。これは、まさに「マイ・ナンバー（私の番号）」が、自分自身を証明する鍵となるからです。
個人番号（マイナンバー）は、主に以下のような場面で活用されます。
- 税金の申告・納付
- 年金、雇用保険、労災保険などの社会保障手続き
- 災害時の給付金など
このように、国民一人ひとりの情報を一元管理することで、不正受給の防止や、より迅速で正確な行政サービス提供が可能になります。
マイナンバーカード（個人番号カード）とは？
マイナンバーカードは、個人番号（マイナンバー）が記載された顔写真付きのカードです。このカードは、単に番号が書かれているだけでなく、様々な機能を持っています。
マイナンバーカードの主な機能は以下の通りです。
| 機能 | 説明 |
|---|---|
| 本人確認 | 顔写真付きなので、公的な身分証明書として利用できます。 |
| 行政手続きのオンライン申請 | e-Tax（国税電子申告・納税システム）など、様々な行政サービスで利用できます。 |
| コンビニ交付サービス | 住民票の写しや印鑑登録証明書などを、全国のコンビニで取得できます。 |
マイナンバーカードは、個人番号（マイナンバー）を実体のあるカードにしたもので、私たちの生活をより便利にするためのツールと言えます。
通知カードとマイナンバーカードの違い
マイナンバー制度が始まった当初、皆さんの手元に届いたのは「通知カード」でした。これは、個人番号（マイナンバー）が記載された紙のカードで、本人確認の証明としては利用できませんでした。
通知カードは、あくまで個人番号を知らせるためのものであり、それ自体で行政手続きに使うことはできません。一方、マイナンバーカードは、通知カードの情報を元に申請することで発行される、顔写真付きのカードです。このマイナンバーカードは、本人確認書類としても利用できるため、より多くの場面で活用できます。
両者の違いをまとめると、以下のようになります。
- 通知カード ：個人番号を知らせるための紙のカード（本人確認書類としては使えない）
- マイナンバーカード ：個人番号が記載された顔写真付きのカード（本人確認書類として利用可能）
マイナンバーの取得方法
個人番号（マイナンバー）は、日本に住民票があるすべての人に割り当てられます。原則として、15歳以下のお子さんには、保護者の方が代わりに申請することで取得できます。マイナンバーは、最初にお住まいの市区町村から「通知カード」という形で送られてきます。
マイナンバーカードを取得したい場合は、以下のいずれかの方法で申請することが可能です。
- 個人番号カード交付申請書（郵送方式） ：通知カードに同封されている申請書に必要事項を記入し、顔写真を添付して送り返す方法です。
- オンライン申請 ：スマートフォンのカメラやパソコンから、申請用ウェブサイトを通じて申請する方法です。
- 街頭での申請窓口 ：市区町村などが設ける特設会場で、職員のサポートを受けながら申請する方法です。
申請後、一定期間でカードが発行され、お住まいの市区町村の窓口で受け取ることができます。受け取りの際には、本人確認書類などが必要になりますので、事前に市区町村のウェブサイトなどで確認しておきましょう。
マイナンバーの活用範囲とその拡大
マイナンバー（個人番号）の活用範囲は、年々拡大しています。当初は、税金や社会保障関連の手続きが中心でしたが、今では健康保険証との一体化や、運転免許証との統合なども検討されています。
具体的には、以下のような活用が進んでいます。
- 健康保険証としての利用 ：2024年12月からは、マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようになります。これにより、転職や引っ越しをしても、保険証の切り替え手続きが不要になります。
- 各種行政手続きのオンライン化 ：マイナポータル（政府が提供するオンラインサービス）を通じて、様々な行政手続きを自宅から申請できるようになります。
- 公金受取口座の登録 ：給付金などの受け取りに利用する口座をマイナンバーと紐づけることで、迅速な給付が可能になります。
これらの活用は、私たちの生活をより便利で、スムーズにするためのものです。
マイナンバーの注意点とセキュリティ
個人番号（マイナンバー）は、私たちの個人情報が詰まった大切な番号です。そのため、取り扱いには十分な注意が必要です。マイナンバー制度では、個人のプライバシーを守るための様々なセキュリティ対策が取られています。
マイナンバーの利用にあたって、特に注意すべき点は以下の通りです。
- 番号の提供を求められた際の確認 ：どのような目的で番号が必要なのか、提供を求められた相手に確認することが大切です。
- 不正な取得・利用の防止 ：マイナンバーが不正に取得されたり、利用されたりしないように、法律で厳しく罰せられます。
- カードの管理 ：マイナンバーカードは、紛失したり盗まれたりしないように、大切に保管しましょう。万が一、紛失した場合は、速やかに警察や市区町村に届け出てください。
マイナンバー制度は、安全かつ便利に利用できるように設計されていますが、私たち自身も正しい知識を持ち、適切に管理することが重要です。
このように、「個人番号」と「マイナンバー」は、本質的には同じものを指していますが、その呼び方や使われ方には少し違いがあります。マイナンバーカードの普及とともに、私たちの生活におけるマイナンバーの役割はますます大きくなっています。この記事で、その違いと重要性が理解できたら嬉しいです。