英語で未来のことを話すとき、「will」と「be going to」のどちらを使えばいいのか迷うことはありませんか? 実はこの二つの表現、似ているようで明確な使い分けがあります。今回は、この「will と be going to の 違い」を、分かりやすく、そして具体例を交えながら解説していきます。これで、未来の表現がぐっと自信を持って使えるようになりますよ!
「will」と「be going to」の基本的な違い
「will」と「be going to」は、どちらも未来のことについて話すときに使われますが、そのニュアンスには違いがあります。端的に言うと、「will」は「その場で決めたこと」や「確信」を表すのに対し、「be going to」は「すでに決まっていること」や「兆候があること」を表します。この基本的な違いを理解することが、使い分けの第一歩です。
もう少し詳しく見てみましょう。
-
will
:
- その場での決定:「あ、そうしよう!」と思った瞬間に使うことが多いです。
- 予想・確信:客観的な根拠はなくても、自分の気持ちや推測で「~だろう」と思うことを表します。
- 申し出・依頼:相手に何かを提案したり、お願いしたりするときにも使われます。
-
be going to
:
- あらかじめの計画・意図:以前から「~しよう」と決めていたことを表します。
- 兆候に基づく予想:天気予報や、目の前にある状況から「~になりそうだ」と予測するときに使います。
これらの使い分けをマスターすることが、自然な英語を話す上で非常に重要です。
| 表現 | 主な使い方 |
|---|---|
| will | その場での決定、確信、申し出 |
| be going to | あらかじめの計画、兆候に基づく予想 |
「will」が活躍する場面:その場のひらめきと確信
「will」は、まさに「今、そうしよう!」と思った瞬間に使われることが多い表現です。例えば、電話が鳴ったときに「はい、取ります!」と言うときなどです。これは、電話が鳴る前から「取るぞ!」と決めていたわけではなく、鳴ったのを聞いてその場で対応を決めたからです。
また、「will」は強い確信を表すこともあります。「He will surely pass the exam.」(彼はきっと試験に合格するだろう)のように、客観的な証拠がなくても、自分の強い思い込みや信頼感から「~だろう」と断言するときに使われます。これは、単なる予想というよりは、むしろ「そうに違いない」という気持ちが強い場合です。
さらに、誰かに何かをしてあげようとする「申し出」や「依頼」にも「will」がよく使われます。「I will help you with that.」(その手伝いをしましょう)や、「Will you open the window?」(窓を開けてくれませんか?)といった表現です。
「be going to」の真骨頂:準備された未来と確かな兆候
一方、「be going to」は、すでに心の中で計画されていたり、あるいは目に見える兆候があったりする場合に使われます。例えば、「I am going to visit my grandmother next week.」(来週、おばあちゃんの家に行く予定です)という場合、これは単に思いついたのではなく、以前から「来週おばあちゃんの家に行こう」と決めていた、あるいは計画を立てていたことを示しています。
また、「be going to」は、客観的な証拠や兆候に基づいて未来を予測する際にも使われます。「Look at those black clouds. It's going to rain.」(あの黒い雲を見て。雨が降りそうだ)のように、空の様子から「雨が降るだろう」と判断するときは、「be going to」が自然です。これは、単なる個人的な予想ではなく、状況証拠に基づいた予測だからです。
このように、「be going to」は、より計画的で、根拠のある未来を表すときに適しています。
例文で比較!「will」と「be going to」の使い分け
具体的な例文を見て、それぞれのニュアンスの違いをさらに掴んでみましょう。
状況1:友達が重い荷物を持っているのを見て、手伝いを申し出る場合
- 「Don't worry, I will help you with that bag.」(心配しないで、そのカバン、手伝うよ。)
この場合、相手が困っているのを見て、その場で「手伝おう!」と決めたので、「will」を使います。
状況2:来週、友達と映画を見に行く約束をしている場合
- 「We are going to see a movie next Saturday.」(来週の土曜日に映画を見に行く予定です。)
これは、事前に友達と約束して決めたことなので、「be going to」が適切です。
状況3:空が暗くなってきたのを見て、天気を予測する場合
- 「It looks like it's going to rain soon.」(もうすぐ雨が降りそうだ。)
空の様子という「兆候」があるので、「be going to」を使います。
状況4:突然、思いついたアイデアを話す場合
- 「I know! I will call him tomorrow and ask him.」(わかった!明日彼に電話して聞いてみよう。)
この「わかった!」というひらめきから、「明日電話しよう」と決めたので、「will」が使われます。
「will」の意外な使い方:習慣や性質を表すとき
「will」は未来のことだけでなく、現在の習慣や性質を表すときにも使われることがあります。これは、その人の「いつもそうする」という意思や性質を表すからです。
例えば、「He will always be late for meetings.」(彼はいつも会議に遅刻します)という場合、これは未来の予測ではなく、彼の「いつものこと」であり、ある種の「性質」を表しています。まるで、「彼はいつも遅刻することを選んでいる」かのようなニュアンスです。
また、相手に何かを「~してくれるだろう」と期待する際にも使われます。「She will understand the situation.」(彼女なら状況を理解してくれるだろう)のような文です。これは、彼女の「理解力がある」という性質を信じていることを表しています。
このように、「will」は単なる未来の出来事だけでなく、ある種の「意志」や「性質」を表現する際にも幅広く使われるのです。
「be going to」の落とし穴:主語による変化に注意!
「be going to」の形は、「be動詞 + going to + 動詞の原形」となります。ここで注意したいのは、「be動詞」の部分が主語によって変化するということです。一人称単数 (I) なら "am"、二人称単数・複数 (you) や三人称複数 (they, we) なら "are"、三人称単数 (he, she, it) なら "is" となります。
例えば、
- I am going to study English.
- You are going to play soccer.
- He is going to eat pizza.
のように、主語に合わせてbe動詞を正しく使うことが大切です。この「be動詞の変化」を忘れると、文法的に間違った英語になってしまいます。
未来の許可や同意を表す「will」と「be going to」
未来における許可や同意を求める、あるいは与える場面でも、「will」と「be going to」のニュアンスの違いが見られます。一般的に、
- will : より直接的な許可や同意、あるいは断定的な表現に使われる傾向があります。「Will you please be quiet?」(静かにしてくれますか?)のように、相手への依頼として使われることが多いです。
- be going to : あらかじめ決まっていた計画や予定に基づいた行動について、「~するつもりである」という意思表示として使われることがあります。
例えば、「I'm going to travel abroad next year.」(来年、海外旅行に行く予定です)は、自分の計画を述べており、これはある意味で「旅行する許可が(自分に)ある」という意思表示とも解釈できます。
より丁寧な未来表現:「would」と「was/were going to」
「will」の過去形である「would」や、「be going to」の過去形である「was/were going to」は、過去の時点での未来の出来事を表す際に使われます。これらは、現在の「will」や「be going to」よりも、より丁寧な響きを持つこともあります。
例えば、
- 「He said he would come to the party.」(彼はパーティーに来ると言っていました。)
- 「I was going to call you, but I forgot.」(電話しようと思っていたのですが、忘れてしまいました。)
このように、過去の状況を説明する際に、これらの表現が使われます。特に「would」は、過去の約束や意図を表すときに頻繁に登場します。
さて、これで「will」と「be going to」の使い分けのポイントは掴めたでしょうか? どちらも未来を表す大切な表現ですが、その背景にある「決断のタイミング」や「根拠」によって使い分けることが重要です。今日から意識して使ってみてくださいね!