知っておきたい!月収 と 手取り の 違い を徹底解説

「月収」と「手取り」、この二つの言葉、毎月の給料明細を見るたびに目にしているはずなのに、実はその違いをはっきりと理解していない人も多いのではないでしょうか?「月収」と「手取り」の違いを正しく理解することは、自分の収入を正確に把握し、賢くお金を管理していく上でとっても大切なんです。

月収と手取り、具体的に何が違うの?

まず、一番大切な「月収」と「手取り」の違いを説明しましょう。簡単に言うと、「月収」とは、会社から支払われる給料の総額のこと。つまり、残業代や各種手当なども含めた、 税金や保険料が引かれる前の金額 です。一方、「手取り」とは、その月収から所得税や住民税、社会保険料(健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料など)といった、いわゆる「控除」されるものを差し引いた、実際に自分の銀行口座に振り込まれる金額のことを指します。

この「月収」と「手取り」の差は、一体どれくらいあるのでしょうか?人によって異なりますが、一般的に月収の2割〜3割程度が控除されることが多いと言われています。例えば、月収が30万円の人でも、手取りは21万円〜24万円くらいになることも珍しくありません。この差額が、私たちの社会保障や税金として納められているものなのです。

月収と手取りの違いを理解するために、簡単な表で見てみましょう。

月収 各種手当・残業代などを含む総支給額
控除されるもの
  • 所得税
  • 住民税
  • 健康保険料
  • 厚生年金保険料
  • 雇用保険料
手取り 月収 - 控除されるもの(実際に振り込まれる金額)

月収の内訳を見てみよう!

月収は、基本給だけではなく、様々な要素で構成されています。まず、一番基本となるのが「基本給」。これは、会社が定めた職務や資格、経験などに基づいて支払われる給与の本体部分です。これに加えて、残業をした場合に支払われる「時間外手当(残業代)」や、深夜勤務をした場合の「深夜手当」、休日出勤をした場合の「休日出勤手当」といった、

  1. 時間外手当
  2. 深夜手当
  3. 休日出勤手当
といった「諸手当」が加算されることで、月収は決まっていきます。

さらに、会社によっては「役職手当」や「資格手当」、「通勤手当」などが支給されることもあります。これらの手当は、それぞれ個人の状況や職種によって金額が変動するため、月収に幅が出る大きな要因となります。自分の月収がどのように計算されているのか、給与明細をよく確認することが大切です。

月収の内訳を理解するために、例として以下のような項目が考えられます。

  • 基本給
  • 役職手当
  • 資格手当
  • 通勤手当
  • 住宅手当
  • 家族手当
  • 時間外手当(残業代)
  • 深夜手当
  • 休日出勤手当

手取りを減らす「控除」って何?

「控除」とは、先ほども少し触れましたが、月収から差し引かれる金額のことです。これらは、社会全体で支え合うための費用や、国や地方自治体の運営に必要な費用として、私たち国民が負担するものです。具体的には、以下のようなものが含まれます。

  1. 所得税
  2. 住民税
  3. 社会保険料(健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料)

所得税と住民税は、その年の所得に対してかかる税金です。所得税は国に、住民税は住んでいる都道府県や市町村に納めます。社会保険料は、病気や怪我をした時の医療費を助けてくれる「健康保険料」、老後に年金を受け取るための「厚生年金保険料」、万が一失業した場合に生活を支えてくれる「雇用保険料」など、将来の安心のために支払うものです。

これらの控除額は、個人の収入や家族構成、加入している健康保険の種類などによって変動します。そのため、同じ月収の人でも、手取り額は異なることがあります。自分の手取り額を正確に把握するためには、これらの控除額がどのように計算されているのかを知ることが大切です。

控除の内訳を理解するために、社会保険料についてもう少し詳しく見てみましょう。

保険の種類 主な内容
健康保険 病気や怪我をした際の医療費、出産育児一時金など
厚生年金保険 老齢厚生年金、障害厚生年金、遺族厚生年金など
雇用保険 失業給付、育児休業給付金、介護休業給付金など

手取りを増やすためのポイント

手取り額は、月収から控除額を差し引いたものです。つまり、手取りを増やすためには、「月収を上げる」か「控除額を減らす」かのどちらか、あるいは両方のアプローチが考えられます。

まず、「月収を上げる」ためには、昇給を目指したり、より給料の高い会社に転職したりすることが考えられます。また、残業代や各種手当をしっかりと確認し、正当な金額が支払われているかチェックすることも重要です。スキルアップや資格取得をして、自分の市場価値を高めることも、結果的に月収アップにつながるでしょう。

次に、「控除額を減らす」ためには、税制上の優遇制度を活用することが有効です。例えば、iDeCo(個人型確定拠出年金)やつみたてNISAといった制度を利用すると、掛金が所得控除の対象となり、所得税や住民税が軽減される場合があります。また、扶養控除や医療費控除なども、条件を満たせば控除額を増やすことができます。

手取りを増やすための具体的な行動としては、以下のようなものが挙げられます。

  • スキルアップや資格取得による昇給
  • 転職による給与アップ
  • 残業代・手当の確認
  • iDeCoやiDeCoなどの税制優遇制度の活用
  • 年末調整での控除申請漏れがないかの確認

給与明細で月収と手取りを確認しよう!

毎月必ず受け取る給与明細は、自分の収入を理解するための宝の地図のようなものです。この明細には、月収の内訳や、そこからどのような項目が、いくら差し引かれて手取り額になっているのかが細かく記載されています。

給与明細を見る際には、まず「総支給額」という項目を確認しましょう。これが、あなたの「月収」に当たります。そして、その下にある「控除」の欄を見てください。ここに、所得税、住民税、健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料などの金額が記載されています。これらの控除額の合計を総支給額から差し引いたものが、「差引支給額」や「手取額」として表示されているはずです。

普段何気なく見ている給与明細ですが、一度じっくりと時間をかけて、各項目の意味を理解するように努めてみてください。特に、控除額がどのように計算されているのか、自分の状況と照らし合わせながら確認すると、より一層お金に対する理解が深まるはずです。

給与明細でチェックすべき主な項目は以下の通りです。

  1. 総支給額(月収)
  2. 各種手当の内訳
  3. 所得税
  4. 住民税
  5. 健康保険料
  6. 厚生年金保険料
  7. 雇用保険料
  8. 差引支給額(手取り)

月収と手取りの差額は将来への投資!

月収と手取りの差額は、単純に「減っている」とネガティブに捉えるのではなく、社会保障という形で私たちの将来を守ってくれている「投資」と考えることもできます。例えば、病気になった時の医療費負担を軽減してくれる健康保険、老後の生活を支えてくれる年金、万が一の失業時に助けとなる雇用保険などは、これらの控除によって成り立っています。

もちろん、無駄な控除は避けたいものですが、これらの社会保険料は、私たちが安心して生活を送るために不可欠なものです。この差額があるからこそ、私たちは病気や怪我、高齢になっても、ある程度の生活水準を維持することができるのです。

月収と手取りの差額を「将来への投資」と捉えるための考え方:

  • 病気や怪我をした際の医療費負担軽減(健康保険)
  • 老後の生活保障(年金)
  • 万が一の失業時の生活支援(雇用保険)
  • 育児や介護との両立支援(育児休業給付金、介護休業給付金など)

まとめ:月収と手取りの違いを理解して、賢くお金と付き合おう!

これまで「月収」と「手取り」の違いについて詳しく解説してきました。月収は総支給額、手取りはそこから税金や社会保険料が引かれた実際に受け取る金額であることを理解していただけたかと思います。この二つの違いを正しく把握し、給与明細をしっかり確認することで、自分の収入をより正確に理解することができます。

また、手取りを増やすための工夫や、差額が将来への投資であるという視点を持つことも大切です。この知識を活かして、皆さんが賢くお金と付き合い、より豊かな生活を送れることを願っています。

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