国会を徹底解説!衆議院 と 参議院 の 違い、これでバッチリ!

日本の政治の中心である国会には、衆議院と参議院という二つの議院があります。「衆議院 と 参議院 の 違いって、なんだか難しそう…」と思っている人もいるかもしれませんが、実はそれぞれに大切な役割があって、知ってみると面白いんです。この二つの違いを、分かりやすく解説していきますね!

国会の「二つの顔」:衆議院 と 参議院 の 違い

日本の国会は、国民の代表が集まって法律を作ったり、国の予算を決めたりする大切な場所です。この国会は、「二院制」といって、衆議院と参議院という二つの部分から成り立っています。それぞれの議院は、国民の意見を国政に反映させるための、少しずつ違う役割を持っています。 この二つの議院の違いを理解することは、日本の政治の仕組みを知る上でとても重要です。

  • 衆議院 :国民の意思をより直接的に、そして機動的に反映させることを重視します。
  • 参議院 :国民の意思をより慎重に、そして長期的な視点から検討することを重視します。

それぞれの議院には、議員の定数や任期、そして解散の有無など、いくつかの違いがあります。これらの違いが、国会全体のバランスや、法律が作られるスピードに影響を与えているのです。

項目 衆議院 参議院
議員定数 465人 248人
任期 4年(ただし、解散があれば任期満了前に終了) 6年(3年ごとに半数が改選)

「国民の代表」としての役割の違い

衆議院と参議院は、どちらも国民の代表であることに変わりはありませんが、その「代表の仕方」に違いがあります。衆議院は、より国民の皆さんの「今」の声を反映しやすい仕組みになっています。なぜなら、衆議院議員の選挙は、約2年ごとに行われるので、国民の皆さんの意見の変化に素早く対応できるからです。

  1. 衆議院の役割 :国民の代表として、国の政治の方向性を迅速に決定する。
  2. 参議院の役割 :国民の代表として、衆議院で決められたことを、より時間をかけて、じっくりと審議する。

参議院は、任期が6年と長く、3年ごとに半分ずつ選挙が行われます。これは、衆議院での決定を、国民の皆さんが冷静に考え、じっくりと判断する時間を与えるためです。つまり、二つの議院が、それぞれ異なる視点から物事を検討することで、より良い法律や政策が作られるように工夫されているのです。

選挙制度の違い:誰が、どのように選ばれる?

衆議院と参議院では、議員の選ばれ方、つまり選挙制度にも違いがあります。これは、それぞれの議院が持つ役割の違いを反映したものです。衆議院では、小選挙区比例代表並立制という方法が取られています。

  • 小選挙区 :一つの選挙区から一人だけ当選する。候補者個人が重視される。
  • 比例代表 :政党の得票数に応じて議席が配分される。政党が重視される。

参議院の選挙は、各都道府県を一つの選挙区とする「選挙区選挙」と、全国を一つの選挙区として政党の得票数で当選者が決まる「比例代表選挙」の二つがあります。参議院の選挙区選挙は、衆議院の小選挙区よりも広い範囲から議員が選ばれるため、より多様な意見を反映させやすくなっています。

衆議院 参議院
選挙制度 小選挙区比例代表並立制 選挙区選挙と比例代表選挙

権限の違い:どちらが「強い」の?

法律を作る際、衆議院と参議院は協力して審議を行いますが、法律の成立において、衆議院の方が強い権限を持っています。これは、「両院協議会」という仕組みでも見られます。

  • 両院協議会 :衆議院と参議院で、法律案の内容について意見が一致しない場合に開かれる話し合いの場。

もし、衆議院と参議院で法律案の内容について意見が異なり、両院協議会でも意見がまとまらなかった場合、衆議院で出席議員の3分の2以上の賛成があれば、その法律案は成立します。これは、衆議院が国民の意思をより直接的に代表しているという考えに基づいています。参議院は、衆議院の決定をチェックする役割も担っているのです。

国政調査権の違い:真実を明らかにする力

国会は、国の政治が正しく行われているかをチェックする大切な権限を持っています。その中でも「国政調査権」という、政府や行政機関の活動について調査する権限は、衆議院と参議院の両方に与えられています。しかし、その行使の仕方や、調査によって得られた情報をどのように活用するかには、少し違いが見られます。

  1. 国政調査権の目的 :国の政治の透明性を保ち、国民の信頼を得る。
  2. 調査の対象 :法律の制定や予算の審議に関すること、その他国の政治に関すること全般。

具体的には、衆議院はより迅速な調査や、政策決定に直結するような調査を行う傾向があります。一方、参議院は、より長期的な視点に立った調査や、国民生活に密着した細かな調査を行うことがあります。どちらの議院も、国民の代わりに政府を監視するという重要な役割を果たしています。

会計検査院・弾劾裁判所の関わり

国会には、国の財産が正しく使われているかをチェックする「会計検査院」や、裁判官などが重大な罪を犯した場合に、その責任を問う「弾劾裁判所」といった、国会から独立した機関があります。これらの機関との関わり方にも、衆議院と参議院の違いがあります。

  • 会計検査院 :国会の監督のもと、国の収入と支出が法律に従って行われているかを検査し、報告する。
  • 弾劾裁判所 :裁判官などを罷免するかどうかを決定する。

衆議院と参議院は、それぞれ会計検査院の検査報告を受け取ったり、弾劾裁判所の裁判官を指名したりする際に、異なる割合で関わってきます。例えば、弾劾裁判所の裁判官を裁判員として指名する際、衆議院と参議院からそれぞれ同数の裁判員が選ばれることになっています。これは、二つの議院が公平に監視の役割を担うための仕組みです。

「継続審査」と「継続会」の違い

国会での審議が、会期中に終わらなかった場合、次回の国会に引き継がれることがあります。この時に使われる言葉に、「継続審査」と「継続会」というものがあります。これらも、衆議院と参議院の運営の違いを示すものです。

  1. 継続審査 :提出された議案(法律案など)について、会期中に議決されなかった場合に、次回の国会でも引き続き審議されること。
  2. 継続会 :会期が延長されること。

衆議院は、解散があるため、会期中に議決されなかった議案は、原則として次期国会には引き継がれません。しかし、参議院は解散がないため、会期中に議決されなかった議案は、次回の国会でも引き続き審議することができます。このように、任期や解散の有無が、国会運営の進め方にも影響を与えているのです。

このように、衆議院と参議院は、それぞれ異なる役割や特徴を持っています。でも、どちらも国民の皆さんの声を国政に届けるための大切な存在です。この二つの議院の違いを理解することで、日本の政治がどのように動いているのか、もっとよく分かるようになるはずですよ。

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