賃貸物件を借りる際によく耳にする「礼金」と「敷金」。これらの違いをきちんと理解しておくことは、後々トラブルにならないためにとっても重要です。今日は、この 礼金 と 敷金 の 違い を分かりやすく解説していきますね！
礼金と敷金、いったい何が違うの？
まず、一番大事な 礼金 と 敷金 の 違い は、「返ってくるかどうか」です。礼金はお礼として大家さんにあげるもので、基本的に返ってきません。一方、敷金は家賃の滞納や部屋の修理代などに充てられるもので、退去時に精算されて余った分は返してもらえる、という仕組みになっています。
具体的に見ていきましょう。
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礼金
：
- 大家さんへの「お礼金」
- 契約時に一度だけ支払う
- 原則、返還されない
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敷金
：
- 家賃の保証金
- 契約時に支払う（家賃の0～2ヶ月分が多い）
- 退去時に残金が返還される（原状回復費用などが差し引かれる場合あり）
このように、礼金と敷金は、その性質と返還の有無が大きく異なります。どちらも契約時に必要な初期費用の一部ですが、その意味合いを理解しておくと、物件選びの際にも安心感が違ってきます。
礼金についてもっと詳しく！
礼金は、文字通り「お世話になります」という気持ちを込めて大家さんにお渡しするものです。そのため、法律で定められているものではなく、大家さんの考え方によって設定されています。礼金がある物件は、人気が高い、あるいは大家さんが「この物件に住んでくれるなら」という気持ちを込めて設定している場合が多いと言われています。
礼金の相場は、家賃の0ヶ月分から2ヶ月分程度まで様々です。例えば、家賃8万円の物件で礼金が1ヶ月分であれば、8万円を大家さんにお礼として支払うことになります。
礼金がある物件を選ぶメリット・デメリットをまとめると、以下のようになります。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 比較的、住みたい人が多い人気物件の可能性がある | 初期費用が高くなる |
| 礼金なしの物件より、入居審査が通りやすい場合もある | 返ってこないお金なので、はじめから損した気分になることもある |
礼金は、あくまで「お礼」なので、退去時に返ってくることはありません。そのため、礼金のない物件と比べて、初期費用だけで見ると高くなってしまうという点は覚えておきましょう。
敷金についてもっと詳しく！
敷金は、大家さんにとって「万が一」に備えるためのものです。家賃を滞納してしまったり、退去する際に部屋を大きく傷つけてしまったりした場合、その修理代や滞納家賃の支払いに充てられます。いわば、大家さんと入居者の間の「約束のお金」のようなものです。
敷金の相場は、家賃の0ヶ月分から2ヶ月分が一般的です。敷金がゼロの物件（ゼロゼロ物件）もありますが、その場合は退去時のクリーニング代などが別途必要になることが多いので注意が必要です。
敷金の返還については、退去時の立会い検査で、部屋の状態が確認されます。通常の使用による損耗（壁紙の日焼けや、通常の使い方でのフローリングの傷など）は敷金から差し引かれませんが、入居者の不注意や故意によってできた傷や汚れ（タバコのヤニによる壁の黄ばみ、ペットによる壁のひっかき傷など）は、原状回復費用として敷金から差し引かれることになります。
- 退去立会い
- 部屋の状態確認
- 原状回復費用の算出
- 敷金から費用を差し引き、残額を返還
このように、敷金は最終的に手元に戻ってくる可能性のあるお金ですが、原状回復の範囲については、大家さんとの間で認識のずれが生じやすい部分でもあります。
礼金と敷金、どっちも必要なの？
物件によっては、礼金も敷金も両方必要な場合があります。この場合、初期費用はかなり高額になってしまいますね。例えば、家賃8万円の物件で礼金1ヶ月、敷金1ヶ月だとすると、初期費用だけで16万円＋仲介手数料や日割り家賃などがかかってくることになります。
しかし、物件によっては、礼金は0円だけど敷金は1～2ヶ月分、という場合や、逆に敷金は0円（ただし退去時クリーニング代あり）だけど礼金はある、という場合もあります。物件探しをする際は、礼金と敷金の有無、そしてその金額をしっかり確認することが大切です。
礼金がない物件ってある？
もちろん、礼金が一切かからない物件はたくさんあります！特に、築年数が経過している物件や、あまり人気が出なかったエリアの物件では、礼金を設定していないことが多いです。礼金がない物件は、初期費用を抑えたい方にとっては魅力的な選択肢となります。
礼金がない物件の選び方としては、以下の点が挙げられます。
- 不動産情報サイトで「礼金0」の条件で絞り込む
- 不動産屋さんに「礼金のかからない物件を探しています」と伝える
- 空室期間が長い物件は、礼金を下げたりなしにしたりする傾向がある
礼金がない分、敷金や他の初期費用が少し高めに設定されている場合もあるので、トータルで比較検討することが重要です。
敷金がない物件（ゼロゼロ物件）ってある？
「ゼロゼロ物件」と呼ばれる、敷金・礼金が両方ともゼロ円の物件もあります。これは、入居のハードルを下げて、早く入居者を見つけたいという大家さんの意向がある場合が多いです。しかし、敷金がないということは、万が一の際の保証が手薄になるため、退去時のクリーニング費用や原状回復費用が別途高額に請求されるケースもあるので注意が必要です。
ゼロゼロ物件の注意点としては、
- 退去時に高額なクリーニング費用を請求される可能性がある
- 通常の使用範囲を超える破損や汚れがないか、入居前にしっかり確認しておく
- 契約書の内容を隅々まで確認する
などが挙げられます。一時的な費用を抑えられますが、長期的に見ると、敷金のある物件の方が結果的に安く済む場合もあります。
礼金と敷金、どっちが大事？
どちらが「より大事」ということは一概には言えません。なぜなら、それぞれの役割が異なるからです。礼金は大家さんへの感謝の気持ち、敷金は大家さんのための保証金です。どちらも初期費用として必要になる場合が多いですが、返ってくるか返ってこないかという点で、お金の感覚は大きく変わってきます。
「返ってくるお金」を重視するなら、敷金はなるべく高めに設定されている物件を選ぶ（ただし、退去時の原状回復費用との兼ね合いが重要）、あるいは敷金のない物件を選ぶという考え方もあります。一方、初期費用をできるだけ抑えたい、かつ「お礼」として一度払ったらそれで終わり、というスッキリした関係を望むのであれば、礼金がない物件を選ぶという選択肢もあります。
礼金と敷金、賢く付き合うには？
礼金と敷金は、賃貸契約における重要な要素です。賢く付き合うためには、まず 礼金 と 敷金 の 違い をしっかりと理解することが第一歩です。そして、物件ごとの条件を比較検討し、ご自身の予算やライフスタイルに合った物件を選ぶことが大切です。
不動産屋さんと相談する際には、礼金や敷金の金額だけでなく、退去時の原状回復に関するルールなども確認しておくと、後々のトラブルを防ぐことができます。賢く物件を選んで、快適な賃貸生活を送りましょう！
このように、礼金と敷金にはそれぞれ異なる役割があります。物件探しをする際には、この二つの違いをしっかりと理解し、ご自身の状況に合わせてどちらの条件がより合っているかを検討することが大切です。不明な点は、遠慮なく不動産屋さんに質問して、納得のいくお部屋を見つけてくださいね！