車のオイル交換、悩んでいませんか?「0w 20」と「5w 30」、この二つの数字の違い、実は車の調子を左右する大切なポイントなんです。今回は、そんな「0w 20 と 5w 30 の 違い」を分かりやすく解説し、あなたの愛車にぴったりのオイル選びをお手伝いします。
オイルの「W」と数字が示す意味:0w 20 と 5w 30 の違いの基礎
まず、オイルの表記に書かれている「0w 20」や「5w 30」といった数字の意味を理解することが、「0w 20 と 5w 30 の 違い」を把握する第一歩です。これらの数字は、オイルがどれくらいの粘度(サラサラ具合)を持っているかを表しています。前半の「W」の前にある数字は、低温時の粘度、つまり寒い時にどれだけサラサラになるかを示します。後半の数字は、高温時の粘度、つまりエンジンが高温になった時にどれだけ粘り気を保つかを示しています。 この粘度が、エンジンの保護性能や燃費に大きく影響する のです。
- 0w: 非常に低温でもサラサラ
- 5w: 低温でも比較的サラサラ
後半の数字についても見てみましょう。
- 20: 高温時でも比較的サラサラ
- 30: 高温時でもしっかり粘る
このように、0w 20は低温から高温まで比較的サラサラとした性質を持ち、5w 30は低温では0w 20ほどではないものの、高温ではより粘り気があるという違いがあります。
| オイル表記 | 低温時の粘度 | 高温時の粘度 |
|---|---|---|
| 0w 20 | ◎(非常に低い) | ○(比較的低い) |
| 5w 30 | ○(低い) | ◎(しっかり) |
0w 20 の特徴:省燃費と低温始動性
0w 20は、その名の通り、低温時にも非常にサラサラになるため、特に寒い時期のエンジンの始動性が良くなります。エンジンが冷えている状態でもスムーズにオイルが循環するため、金属同士の摩擦を減らし、エンジンの摩耗を抑える効果が期待できます。また、サラサラしているということは、エンジンの抵抗が少なくなるということ。これにより、 燃費性能の向上が期待できる のが大きなメリットです。
- メリット
- 寒い朝のエンジンの始動性が良い
- 燃費が向上しやすい
- エンジンのフリクション(抵抗)を低減
ただし、0w 20は粘度が低いため、高温時の油膜切れに注意が必要です。特に、夏場の渋滞や高速走行など、エンジンが高温になりやすい状況では、オイルの保護性能が低下する可能性も考えられます。そのため、0w 20は、省燃費設計が重視されている近年の車や、比較的穏やかな気候の地域での使用に適していると言えるでしょう。
使用する車の取扱説明書で推奨されているオイル粘度を確認することが最も重要です。メーカーが指定する粘度以外のオイルを使用すると、エンジンの性能が低下したり、故障の原因になったりする可能性があります。
5w 30 の特徴:幅広い保護性能と耐久性
一方、5w 30は、0w 20に比べて低温時の粘度はやや高めですが、高温時にはよりしっかりとした油膜を形成します。この粘り気のある油膜は、エンジンの過酷な条件下でも金属同士の直接的な接触を防ぎ、高い保護性能を発揮します。そのため、 高温や高負荷がかかる状況でもエンジンの耐久性を保ちやすい のが特徴です。
- メリット
- 高温・高負荷時のエンジン保護性能が高い
- 幅広い走行条件下で安心
- エンジンの寿命を延ばす効果が期待できる
5w 30は、0w 20に比べてより幅広い車種や走行条件に対応できる汎用性の高さを持っています。特に、夏場の暑い時期や、山道などのアップダウンが多い場所を走ることが多い方、あるいは、車を長く大切に乗りたいと考えている方には、5w 30が選択肢として有力になるでしょう。
ただし、5w 30は0w 20に比べて燃費性能の面ではやや劣る可能性があります。これは、オイルに粘り気がある分、エンジンの抵抗が増えるためです。
| オイル粘度 | 低温始動性 | 燃費性能 | 高温保護性能 | 汎用性 |
|---|---|---|---|---|
| 0w 20 | ◎ | ○ | △ | ○ |
| 5w 30 | ○ | △ | ◎ | ◎ |
0w 20 と 5w 30 どっちを選ぶ?車の取扱説明書が最重要!
「0w 20 と 5w 30 の 違い」を理解した上で、どちらのオイルを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。しかし、最も重要なのは、 お乗りの車の取扱説明書に記載されている推奨オイル粘度を確認すること です。メーカーは、その車のエンジン性能を最大限に引き出し、かつ保護するために最適なオイル粘度を指定しています。
取扱説明書に「0w 20」と記載されていれば、基本的には0w 20を使用するのがベストです。もし「0w 20 または 5w 30」のように、複数の粘度が許容されている場合は、ご自身の車の使用状況や気候に合わせて選択することができます。
climates (気候) による選び方:日本国内での一般的な傾向
日本国内では、0w 20と5w 30、どちらも広く使われています。一般的に、北国など冬場の寒さが厳しい地域では、低温始動性に優れた0w 20が選ばれる傾向があります。一方、夏場の気温が高い地域や、年間を通して高温になりやすい地域では、高温時の保護性能が高い5w 30が好まれることもあります。
- 冬場の寒さが厳しい地域: 0w 20が有利
- 夏場の暑さが厳しい地域: 5w 30が有利
しかし、これはあくまで一般的な傾向であり、車の性能や走行環境によって最適なオイルは異なります。やはり、最終的には車の取扱説明書を確認することが大切です。
走行距離とエンジンへの影響:0w 20 と 5w 30 の違い
車の走行距離によっても、オイル選びを考慮する場合があります。一般的に、走行距離が長くなってきた車(例えば10万km以上)では、エンジンの内部に多少の摩耗が進んでいる可能性があります。このような場合、0w 20のような低粘度オイルでは油膜が薄くなりすぎ、エンジン保護の面で不安を感じる方もいます。
- 走行距離が短い車: 0w 20でも問題ないことが多い
- 走行距離が長い車: 5w 30など、やや粘度が高いオイルを検討するのも一案
ただし、これはあくまで一概には言えないことです。車のメンテナンス状況や、メーカーが推奨するオイル粘度を無視して、自己判断で粘度を変更することは避けるべきです。もし不安な場合は、整備工場やディーラーに相談してみましょう。
低粘度オイル(0w 20)のメリット・デメリットまとめ
0w 20のような低粘度オイルの最大のメリットは、やはり 燃費性能の向上と、低温時のエンジンの始動性の良さ です。エンジン内部の抵抗が減ることで、アクセルを踏んだ時のレスポンスが良くなったと感じる人もいるかもしれません。
- メリット
- 燃費向上
- 低温始動性◎
- フリクション低減
- デメリット
- 高温時の油膜切れのリスク
- エンジンの摩耗が増える可能性(条件による)
低粘度オイルは、近年の省燃費化が進んだエンジンに合わせて開発されているため、それに適合した車であれば、その性能を十分に発揮してくれます。
高粘度オイル(5w 30)のメリット・デメリットまとめ
対して、5w 30のような高粘度オイルは、 高温時や高負荷時におけるエンジンの保護性能の高さ が魅力です。夏場の運転や、スポーツ走行をする方など、エンジンに負担がかかる状況でも安心して使用できます。
- メリット
- 高温保護性能◎
- 耐久性向上
- 幅広い走行条件に対応
- デメリット
- 燃費性能は0w 20に劣る場合がある
- 低温始動性は0w 20より若干劣る
5w 30は、長年多くの車で使われてきた実績があり、安定した性能を発揮してくれるオイルと言えるでしょう。
まとめ:0w 20 と 5w 30 の違いを理解して、愛車をベストコンディションに!
「0w 20 と 5w 30 の 違い」について、基本的なことから選び方のポイントまで解説してきましたが、いかがでしたでしょうか? 0w 20は省燃費と低温始動性、5w 30は幅広い保護性能と耐久性に優れています。しかし、最も大切なのは、 お乗りの車の取扱説明書を確認し、メーカーが指定するオイル粘度を守ること です。ご自身の車の特性を理解し、最適なオイルを選ぶことで、愛車をいつまでもベストコンディションに保つことができます。オイル交換は、車の健康診断のようなもの。定期的な点検と適切なオイル選びで、安全で快適なカーライフを送りましょう!