インターネット 回線 と wi fi の 違い を徹底解説!知っておきたい基本知識

インターネットを快適に使う上で、避けては通れないのが「インターネット回線」と「Wi-Fi」の関係性です。この二つはよく混同されがちですが、実は全く異なる役割を持っています。本記事では、このインターネット回線とWi-Fiの違いを、10代の皆さんにも分かりやすく、そして「なぜこれを知っておくべきなのか」という点も踏まえて、詳しく解説していきます。

インターネット回線とは?:インターネットへの「道」そのもの

まず、インターネット回線についてですが、これは例えるなら、自宅とインターネットの世界を結ぶ「道路」のようなものです。皆さんが普段見ているウェブサイトや、友達とオンラインゲームをする、動画を視聴するなど、インターネットに接続する際に、実際にデータが流れる物理的な「道」がインターネット回線です。この回線には、光ファイバー、ADSL、ケーブルテレビ回線など、様々な種類があります。

インターネット回線の速さは、この「道路」の広さや交通量に例えられます。道路が広ければ広いほど、たくさんの車(データ)がスムーズに流れることができます。つまり、インターネット回線が高速であればあるほど、大容量のデータも素早く送受信できるのです。 インターネット回線の性能は、インターネット体験の根本を左右するため、非常に重要です。

  • 光ファイバー回線 :現在主流。高速で安定しており、大容量通信に向いている。
  • ADSL回線 :電話回線を利用。光ファイバーより速度は遅いが、比較的安価な場合がある。
  • ケーブルテレビ回線 :テレビ放送の設備を利用。地域によっては高速な通信が可能。

Wi-Fiとは?:インターネット回線を「無線」で飛ばす技術

次に、Wi-Fiです。Wi-Fiは、インターネット回線で受け取ったデータを、電波を使って無線で飛ばす技術のことです。つまり、インターネット回線という「道路」に車(データ)が到着した後に、その車を家の中や、近くのカフェなど、特定の場所に「無線で運ぶ」役割を担っているのがWi-Fiなのです。皆さんがスマホやタブレット、ノートパソコンをケーブルなしでインターネットに繋げられるのは、このWi-Fiのおかげです。

Wi-Fiルーターという機器が、インターネット回線からの信号を受け取り、それを電波に変換して飛ばします。そして、スマホやパソコンなどのWi-Fi対応機器が、その電波を受信してインターネットに接続できるという仕組みです。Wi-Fiの電波が届く範囲や、通信速度は、ルーターの性能や設置場所、周囲の障害物などによって影響を受けます。

  1. インターネット回線からデータが届く。
  2. Wi-Fiルーターがそのデータを電波に変換する。
  3. スマホやパソコンが電波を受信し、データを受け取る。

インターネット回線とWi-Fi、それぞれの役割

ここで、インターネット回線とWi-Fiの役割をさらに明確にしましょう。

インターネット回線は、インターネットの世界と私たちの家庭やオフィスを繋ぐ「大動脈」です。例えるなら、水道管の「太さ」や「水圧」のようなもので、どれだけ多くの水を、どれだけ速く流せるかを決定します。

一方、Wi-Fiは、その「大動脈」から各部屋や各デバイスに水を分配する「蛇口」や「シャワー」のようなものです。蛇口の数や、シャワーの勢い(電波の強さ)によって、快適に水を使える範囲や量が決まります。

役割 例え 具体例
インターネットへの接続 道路 光ファイバー、ADSL、ケーブルテレビ
無線通信(電波で飛ばす) 無線 taxi、無線イヤホン スマホ、タブレット、ノートパソコンの無線接続

インターネット回線の種類と選び方

インターネット回線は、その通信方式によっていくつかの種類に分けられます。ご自宅の環境や、インターネットの使い方によって最適な回線が異なります。

光ファイバー回線 は、現在最も主流で、高速かつ安定した通信が可能です。動画視聴やオンラインゲームなど、大容量のデータを頻繁にやり取りする方におすすめです。NTTのフレッツ光や、各携帯キャリアの光回線サービスなどが代表的です。

  • メリット :高速、大容量通信に強い、安定している
  • デメリット :工事が必要な場合がある、料金がやや高め

ADSL回線 は、電話回線を利用したインターネット接続方法です。光ファイバーが登場する前に広く普及していました。光ファイバーに比べて速度は劣りますが、安価に利用できる場合があります。ただし、現在では新規申し込みを終了している事業者も多く、徐々に減少傾向にあります。

ケーブルテレビ回線 は、ケーブルテレビの設備を利用してインターネット接続を行います。地域によっては光ファイバーと同等以上の高速通信が可能な場合もあります。テレビサービスとセットで契約するとお得になることもあります。

回線を選ぶ際には、以下の点を考慮すると良いでしょう。

  1. 通信速度 :動画視聴、ゲーム、仕事など、どのような用途でインターネットを使うか。
  2. 料金 :月額料金、初期費用、工事費などを比較検討する。
  3. 安定性 :通信が途切れにくいか、混雑時でも速度が落ちにくいか。
  4. キャンペーン :新規契約時の割引やキャッシュバックなどをチェックする。

Wi-Fiルーターの性能と設置場所

Wi-Fiの性能は、Wi-Fiルーターの性能と設置場所によって大きく左右されます。ルーターの「規格」や「アンテナ数」などが通信速度や範囲に関わってきます。

Wi-Fiルーターの規格 :Wi-Fiには様々な規格があり、新しい規格ほど高速で安定した通信が可能です。現在では「Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)」が最新の規格で、多くのデバイスを同時に接続しても快適に利用できます。

  • Wi-Fi 5 (IEEE 802.11ac) :現在の主流。
  • Wi-Fi 6 (IEEE 802.11ax) :最新規格。高速・低遅延。

設置場所 :Wi-Fiの電波は、壁や家具などの障害物に弱いため、できるだけ家の中心に近い、見通しの良い場所に設置するのが理想です。また、電子レンジやBluetooth機器など、電波干渉を起こす可能性のある機器の近くは避けるようにしましょう。

メッシュWi-Fi :広い家や、電波が届きにくい場所がある場合は、メッシュWi-Fiの導入も検討できます。複数のルーターを連携させることで、家全体に均一なWi-Fiエリアを構築できます。

インターネット回線とWi-Fiの速度について

インターネットの速度は、「下り(ダウンロード)」と「上り(アップロード)」の速度で表されます。下りは、ウェブサイトの表示や動画の視聴など、インターネットからデータを受け取る速度、上りは、メールの送信やSNSへの投稿など、インターネットへデータを送る速度です。

下り速度が速いと…

  • ウェブサイトがすぐに表示される
  • 動画が途切れることなくスムーズに視聴できる
  • 大容量のファイルをダウンロードするのが速い

上り速度が速いと…

  • SNSに写真や動画をアップロードするのが速い
  • ビデオ通話がクリアで途切れにくい
  • オンラインストレージにファイルをアップロードするのが速い

インターネット回線の速度が速くても、Wi-Fiの電波が弱かったり、ルーターの性能が低かったりすると、その速度を十分に活かせません。例えば、光回線で1Gbpsの契約をしていても、古いWi-Fiルーターを使っていると、スマホでは数百Mbpsしか出ない、ということも起こり得ます。

インターネット回線とWi-Fiの契約について

インターネット回線とWi-Fiは、それぞれ別の契約が必要な場合と、セットになっている場合があります。

インターネット回線の契約 :これは、インターネットプロバイダー(ISP)と契約し、インターネットに接続するための回線サービスを利用する契約です。例えば、NTT東日本・西日本のフレッツ光や、auひかり、NURO光などがこれにあたります。

Wi-Fiの契約 :Wi-Fi自体を契約するというよりは、Wi-Fiルーターという機器をレンタルまたは購入し、インターネット回線に接続して利用します。ご自宅にWi-Fiルーターがなくても、スマホのテザリング機能を使えばWi-Fiのように利用することも可能です。

セット契約のメリット

  • 料金が割安になることが多い
  • 手続きが一度で済む
  • サポートが一体化している

注意点 :セット契約の場合、インターネット回線とWi-Fiルーターが一体になっていることがありますが、ルーターの性能が低い場合、速度が出ないことがあります。その場合は、別途高性能なWi-Fiルーターを購入・レンタルすることを検討しましょう。

まとめ:快適なインターネット生活のために

インターネット回線とWi-Fiの違い、それぞれの役割、そして選び方について解説してきました。インターネット回線が「インターネットへの道」、Wi-Fiが「その道を無線で家の中に運ぶ技術」ということを理解していただけたでしょうか。どちらか一方だけでは、インターネットを快適に使うことはできません。ご自身のインターネットの使い方に合わせて、最適なインターネット回線を選び、Wi-Fi環境を整えることが、快適なインターネットライフへの第一歩です。

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