就職活動や転職活動で必ずと言っていいほど目にする「経歴書」と「履歴書」。なんとなく同じものだと思っていませんか？実は、この二つには明確な違いがあり、それぞれの役割や記載すべき内容が異なります。今回は、そんな 経歴書 と 履歴書 の 違い を、採用担当者の視点も交えながら分かりやすく解説していきます。
「経歴書」と「履歴書」の基本的な違いとは？
まず、一番大切な 経歴書 と 履歴書 の 違い は、その目的と記載内容にあります。履歴書は、あなたの基本的なプロフィールや学歴・職歴などを、定められたフォーマットに沿って簡潔にまとめた書類です。一方、経歴書は、履歴書よりもさらに詳しく、あなたのこれまでの職務経験やスキル、実績などを具体的にアピールするための書類になります。
具体的にどのような違いがあるのか、表で見てみましょう。
| 項目 | 履歴書 | 経歴書 |
|---|---|---|
| 目的 | 応募者の基本情報、概要の把握 | 応募者のスキル、経験、実績の深掘り |
| 記載内容 |
|
|
このように、履歴書が「顔写真」や「基本情報」といった「顔」を伝える役割が強いのに対し、経歴書は、あなたが「どんな仕事をしてきて、何ができるのか」という「実力」を詳しく伝えるためのものと言えます。 採用担当者は、この二つの書類を通して、あなたの人物像と業務遂行能力を総合的に判断します。
履歴書は「基本情報」、経歴書は「職務経験の詳細」
履歴書は、いわばあなたの「履歴」を時系列でまとめたものです。学歴や職歴を記載する欄が中心で、新卒採用や、職務経歴があまり多くない方にとっては、この履歴書だけで応募企業にアピールすることも可能です。
- 学歴 ：卒業した学校名、学部・学科名、卒業年月を正確に記載します。
- 職歴 ：入社・退職した会社名、部署名、役職、業務内容を簡潔に記載します。
- 資格・免許 ：取得した資格や免許を記載します。業務に関連するものがあれば、よりアピールになります。
一方、経歴書では、履歴書に記載した職歴をさらに掘り下げて説明します。例えば、「営業職」と履歴書に書くだけでなく、どのような顧客層を対象に、どのような商品を扱って、どのような成果を上げたのか、といった具体的なエピソードを盛り込むことで、あなたの営業力がどれほど高いかを伝えることができます。
経歴書は、あなたの「武器」を具体的に示すための重要なツールなのです。
経歴書で「スキル」を具体的にアピールしよう
経歴書で特に力を入れたいのが、あなたの持つスキルです。単に「PCスキルがあります」と書くだけでは、どの程度のレベルなのか採用担当者には伝わりません。
例えば、以下のような書き方をすると、より具体的で分かりやすくなります。
-
PCスキル
：
- Microsoft Office（Word, Excel, PowerPoint）：データ分析、グラフ作成、プレゼン資料作成など、具体的な活用例を添える。
- プログラミング言語（Python, Javaなど）：開発経験のあるプロジェクトや、習得レベル（独学、スクール受講など）を明記する。
- 語学力 ：TOEICの点数だけでなく、どのような場面で、どの程度の実務で使った経験があるかを具体的に記載する。
採用担当者は、あなたのスキルが自社の業務でどのように活かせるのかを、具体的にイメージしたいと考えています。
職務経歴書は「実績」を数字で語る！
経歴書の中でも、特に「職務経歴書」と呼ばれる部分では、あなたの実績を具体的に、そして可能であれば「数字」で示すことが非常に効果的です。
例えば、
- 「前年比120%の売上を達成」
- 「顧客満足度を15%向上」
- 「コストを10%削減」
このように、具体的な数字で実績を示すことで、あなたの貢献度や業務遂行能力の高さが明確に伝わります。もし、直接的な数字で表すのが難しい場合でも、「〇〇プロジェクトを成功に導いた」「△△業務の効率化を実現した」など、具体的な成果を分かりやすく説明することが大切です。
志望動機や自己PRで「熱意」と「適合性」を示す
履歴書や経歴書には、志望動機や自己PRを記載する欄があります。ここでも 経歴書 と 履歴書 の 違い を意識して、記載内容を調整しましょう。
履歴書では、簡潔に、なぜその会社に興味を持ったのか、どのような点をアピールしたいのかをまとめます。一方、経歴書では、これまでの経験やスキルが、応募企業の求める人物像や業務内容にどのように合致しているのかを、より具体的に、そして熱意を込めて伝えることが重要です。
- 履歴書 ：「貴社の〇〇という理念に共感し、自身の△△の経験を活かして貢献したいと考えております。」
- 経歴書 ：「貴社の〇〇事業における△△の課題に対し、前職で培った□□の経験と◇◇のスキルを活かし、具体的な〇〇の施策を実行することで、売上向上に貢献できると確信しております。」
あなたの熱意と、企業が求める人物像との「適合性」を、具体例を交えて示すことが、採用担当者の心を掴む鍵となります。
まとめ：経歴書 と 履歴書 の 違い を理解して、効果的なアピールを！
ここまで、 経歴書 と 履歴書 の 違い について詳しく解説してきました。履歴書はあなたの「基本情報」と「概要」を、経歴書はあなたの「職務経験」「スキル」「実績」といった「詳細」を伝えるための書類です。どちらか一方だけではなく、両方を効果的に使い分けることが、採用担当者にあなたの魅力を最大限に伝えるために不可欠です。
この違いをしっかりと理解し、それぞれの書類でアピールすべきポイントを意識して作成することで、あなたの就職活動・転職活動はきっと成功に近づくはずです。頑張ってください！