SharePoint と OneDrive の 違い:どちらを使うべき?使い分けのポイントを徹底解説!

「SharePoint と OneDrive の 違い」について、どちらが自分の用途に合っているのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。簡単に言うと、OneDrive は個人のファイル保管庫、SharePoint はチームで共有・共同作業するための場所、というイメージです。この二つの違いを理解することで、より効率的にファイルを管理し、チームでの作業をスムーズに進めることができます。

ファイル管理の基本:個人のためのOneDriveとチームのためのSharePoint

まず、一番大きな違いは、これらのサービスが誰のために設計されているか、ということです。OneDrive は、いわばあなたの「デジタルな机の引き出し」のようなものです。個人の文書、写真、その他のファイルを安全に保管し、どこからでもアクセスできるようにしてくれます。これは、あなたが一人で作業する際に便利です。

一方、SharePoint は、チーム全体が共有できる「デジタルな会議室」や「共有フォルダ」のようなものです。プロジェクトの資料、部署内の情報、チームで作成する文書などを一元管理し、メンバー全員でアクセス、編集、共有することができます。 チームで仕事をする上での情報共有と共同作業を円滑にするために、SharePoint の存在は非常に重要です。

  • OneDrive:
  • 個人のファイル保存
  • どこからでもアクセス可能
  • 自分専用
  1. SharePoint:
  2. チームのファイル共有
  3. 共同編集
  4. プロジェクト管理
サービス 主な用途 利用者
OneDrive 個人のファイル保存 個人
SharePoint チームでのファイル共有・共同作業 チーム・組織

アクセス権限と共有機能:誰が何を見れるか

次に、アクセス権限について見ていきましょう。OneDrive では、基本的にあなたが作成したファイルやフォルダはあなただけがアクセスできます。共有したい場合は、個別にリンクを送ったり、特定の相手にアクセス権を付与したりする必要があります。これは、プライベートなファイルを安全に保ちたい場合に安心です。

SharePoint の場合、サイトやライブラリ(ファイルが格納される場所)ごとに、誰がアクセスできるか、どのような権限を持つかを細かく設定できます。例えば、あるドキュメントは全員が見れるようにし、別のドキュメントは編集できる人と閲覧できる人を分けたり、といったことが可能です。これにより、組織全体で情報が適切に管理されます。

SharePoint のアクセス権限管理の例:

  • サイトメンバー(編集・追加・削除が可能)
  • サイト訪問者(閲覧のみ可能)
  • サイトオーナー(すべての権限を持つ)

OneDrive での共有方法:

  1. 共有リンクの生成(閲覧のみ、編集可能など選択可)
  2. 特定のユーザーへの招待

バージョン管理:履歴をしっかり残す

「間違ってファイルを上書きしちゃった!」という経験はありませんか?OneDrive と SharePoint は、どちらもバージョン管理機能を持っていますが、その機能の深さが少し異なります。

OneDrive では、ファイルが変更されるたびに、過去のバージョンが自動的に保存されます。これにより、万が一ファイルが壊れたり、意図しない変更が加えられたりした場合でも、以前の状態に戻すことができます。これは、個人で作業する上でも非常に役立つ機能です。

SharePoint では、より高度なバージョン管理が可能です。例えば、メジャーバージョン(公開できる正式なバージョン)とマイナーバージョン(作成中などの一時的なバージョン)を区別したり、特定のバージョンを「承認」して固定したりすることができます。これは、チームでドキュメントを作成し、最終版を確定させるような場合に便利です。

バージョン管理の比較:

機能 OneDrive SharePoint
基本機能 自動保存(過去のバージョン) 自動保存(過去のバージョン)
高度な機能 なし メジャー/マイナーバージョン、承認ワークフロー

共同編集機能:みんなで同時に作業!

「 SharePoint と OneDrive の 違い」を語る上で、共同編集機能は外せません。OneDrive でも、Office ファイル(Word, Excel, PowerPoint など)であれば、他の人と同時に編集することができます。これは、オンラインで共同作業をする際に非常に便利です。

SharePoint も、もちろん Word, Excel, PowerPoint などの Office ファイルのリアルタイム共同編集に対応しています。さらに、SharePoint は「チームサイト」という概念が中心なので、共同編集だけでなく、コメント機能やチャット機能と連携させることで、より活発なディスカッションをしながらドキュメントを作成することも可能です。たとえば、誰がどの部分を編集しているのか、リアルタイムで把握できます。

共同編集のポイント:

  • リアルタイム性: 複数人が同時に編集内容を確認・反映できます。
  • 競合の回避: 同時に同じ箇所を編集しようとした際の競合を減らします。
  • コメント機能: 編集中の内容について、直接コメントを残せます。

ドキュメント管理とワークフロー:仕事の流れをスムーズに

SharePoint は、単なるファイル置き場ではありません。ドキュメント管理システムとしての機能も充実しており、ワークフロー(仕事の流れ)を自動化することも可能です。例えば、新しい契約書をアップロードしたら、自動的に承認者に通知が行き、承認が終わったら関係者に通知される、といった一連の流れをシステムで管理できます。

OneDrive は、個人のファイル管理に特化しているため、このような複雑なワークフロー機能は持っていません。しかし、個人で作成したファイルを SharePoint のライブラリにアップロードすることで、チームのワークフローに乗せることは可能です。

SharePoint でできること:

  1. ドキュメントのインデックス作成と検索
  2. 承認ワークフローの設定
  3. バージョン履歴の追跡と管理

OneDrive の主な用途:

  • 個人用ファイルのバックアップ
  • 一時的なファイル共有

セキュリティとコンプライアンス:情報を守るための仕組み

「 SharePoint と OneDrive の 違い」において、セキュリティも重要なポイントです。どちらのサービスも、Microsoft の強固なセキュリティ基盤に支えられていますが、その管理のレベルが異なります。

OneDrive は、個人向けのセキュリティ設定が中心です。悪意のあるファイルから保護したり、二段階認証を設定したりすることは可能ですが、組織全体での詳細なセキュリティポリシーの適用は限定的です。

SharePoint は、組織全体でのセキュリティ管理を想定しています。アクセス権限の細かな設定はもちろんのこと、データ損失防止 (DLP) ポリシーの適用、監査ログの取得、コンプライアンス要件への対応など、より高度なセキュリティ機能が利用できます。これは、機密性の高い情報を扱う企業にとって非常に重要です。

セキュリティ機能の比較:

機能 OneDrive SharePoint
個人向けセキュリティ 充実 標準
組織向けセキュリティ 限定的 高度(アクセス権限、DLP、監査ログなど)

まとめ:SharePoint と OneDrive の 違いを理解して、賢く使い分けよう!

ここまで「 SharePoint と OneDrive の 違い」について詳しく見てきましたが、いかがでしたでしょうか。OneDrive は、あなたの個人的なファイル保管庫として、どこからでもアクセスできる便利さがあります。一方、SharePoint は、チームや組織全体での情報共有、共同作業、そして仕事の効率化を目的とした、より高度なプラットフォームです。

どちらか一方だけを使うのではなく、それぞれの得意なことを理解して、目的に合わせて使い分けることが大切です。個人の作業には OneDrive を、チームでのプロジェクトや情報共有には SharePoint を、というように、状況に応じて最適なツールを選んで、あなたのデジタルライフや仕事をより豊かにしていきましょう。

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