「プラグインハイブリッド（PHEV）」と「ハイブリッド（HEV）」、どちらもガソリンと電気で走るエコな車ですが、具体的に何が違うのでしょうか？
今回は、この
プラグインハイブリッド と ハイブリッド の 違い
について、分かりやすく解説していきます。それぞれの特徴やメリット・デメリットを知って、あなたにぴったりの一台を見つけましょう！
一番の違いは「充電方法」！
プラグインハイブリッドとハイブリッドの最大の違いは、その名の通り「プラグ」があるかないか、つまり「外部からの充電ができるかどうか」です。
ハイブリッド車は、走行中に発生するエネルギー（減速時など）をバッテリーに充電したり、エンジンで発電したりして、その電気をモーターのアシストに使います。自分で充電するという機能はありません。
一方、プラグインハイブリッド車は、家庭用コンセントや充電ステーションから外部電源でバッテリーに充電することができます。この外部充電が、ハイブリッド車との一番大きな違いであり、より電気だけで走れる距離が長くなる理由です。
この充電方法の違いによって、以下のような差が生まれます。
- 電気だけで走れる距離： プラグインハイブリッドの方が圧倒的に長い
- 燃費： 充電をしっかりすれば、プラグインハイブリッドの方が有利になる場合が多い
- 車両価格： 一般的に、プラグインハイブリッドの方が高価
走行性能：電気との付き合い方が鍵
走行性能についても、プラグインハイブリッドとハイブリッドでは少し違いがあります。
ハイブリッド車は、基本的にはガソリンエンジンがメインで、電気モーターはあくまでアシスト。加速時や低速走行時にモーターが活躍し、燃費向上に貢献します。
対してプラグインハイブリッド車は、外部充電した電気を使い切るまでは、電気自動車（EV）のようにモーターだけで走行できる時間が長いです。そのため、静かでスムーズな加速を体験できます。バッテリー残量が少なくなれば、ハイブリッド車のようにエンジンとモーターを組み合わせて走行します。
この、電気をどのように使うかの違いは、以下のようにまとめられます。
- ハイブリッド車： エンジン主体＋モーターアシスト。常時エンジンとモーターの連携を最適化。
-
プラグインハイブリッド車：
- 外部充電した電気がある間はEV走行。
- 電気がなくなるとハイブリッド車のような走行に切り替わる。
充電インフラと充電時間
プラグインハイブリッド車を最大限に活用するには、充電環境が重要になります。
自宅に充電設備を設置できるか、または公共の充電ステーションをよく利用するかで、使い勝手が大きく変わってきます。
充電時間も、ハイブリッド車との大きな違いです。ハイブリッド車は充電の心配が一切ありませんが、プラグインハイブリッド車は、満充電までにかかる時間が、充電方法やバッテリー容量によって異なります。家庭用コンセントでの充電は時間がかかりますが、急速充電器を使えば短時間で充電することも可能です。
充電に関するポイントは以下の通りです。
| 項目 | ハイブリッド車 | プラグインハイブリッド車 |
|---|---|---|
| 充電 | 不要（走行中に自動充電） | 外部からの充電が必要 |
| 充電設備 | 不要 | 自宅設置または公共充電ステーションの利用 |
| 充電時間 | 該当なし | 充電方法による（数十分～数時間） |
環境性能：CO2排出量とエコ度
どちらも環境に優しい車ですが、環境性能においても違いが見られます。
ハイブリッド車は、ガソリン車に比べて燃費が良く、CO2排出量も抑えられます。
一方、プラグインハイブリッド車は、充電した電気で走行する分、走行中のCO2排出量を大幅に削減できます。特に、自宅の充電で再生可能エネルギーを使っていれば、さらにエコになります。ただし、充電に使う電力が火力発電などに頼っている場合は、その発電方法によっては、ハイブリッド車と比べてCO2排出量が大きく変わらない、あるいは増える可能性もあります。
環境性能を比較すると、
- ハイブリッド車： ガソリン車よりCO2排出量削減
- プラグインハイブリッド車： 充電方法次第で、EVに近いCO2排出量削減が可能
となります。 環境への貢献度を最大限にしたいのであれば、充電方法を工夫することが重要です。
経済性：購入費用とランニングコスト
経済性で考えると、一概にどちらがお得とは言えません。購入時の車両価格は、一般的にプラグインハイブリッド車の方が高価になる傾向があります。
しかし、ランニングコスト（燃料費や電気代）では、プラグインハイブリッド車が有利になる場合があります。特に、自宅で電気料金の安い時間帯に充電したり、通勤距離が電気だけで走行できる範囲内であれば、ガソリン代を大幅に節約できます。また、エコカー減税などの税制優遇措置も、車種によって異なります。
経済性については、以下の点を比較検討しましょう。
- 車両購入価格： プラグインハイブリッド車の方が高め
- 燃料費・電気代： 充電方法や走行距離によるが、PHEVが有利な場合が多い
- 税金・補助金： エコカー減税や補助金制度を確認
使い方との相性
結局のところ、プラグインハイブリッドとハイブリッドのどちらを選ぶかは、ご自身の使い方との相性が一番重要です。
例えば、
- 毎日決まった距離を往復する通勤で、その距離が電気だけで走れる範囲内
- 自宅に充電設備を設置できる
- 自宅の電気料金が安い
といった条件が揃うなら、プラグインハイブリッド車は非常に経済的でエコな選択肢になります。
一方で、
- 充電設備を設置するのが難しい
- 長距離移動が多い
- 手軽にエコカーに乗りたい
という方には、ハイブリッド車がおすすめです。充電の手間がなく、ガソリン車よりも燃費が良いので、バランスの取れた選択と言えるでしょう。
まとめ：あなたに合った一台を見つけよう！
プラグインハイブリッドとハイブリッドの主な違いは、外部充電の有無、それによる電気走行距離、そして充電インフラの必要性でした。
どちらの車も、環境性能や燃費の面で優れており、ガソリン車からの乗り換えでエコなカーライフを実現できます。
ご自身のライフスタイルや、車に求めるものをじっくりと考え、最適な一台を見つけてくださいね！