医療保険 と 介護保険 の 違いをスッキリ解説!知っておきたい基礎知識

「医療保険」と「介護保険」、名前は似ているけれど、一体何が違うんだろう?そう思っている方も多いのではないでしょうか。この二つは、どちらも私たちの健康や生活を支える大切な制度ですが、その目的や対象となるサービスには明確な違いがあります。 医療保険 と 介護保険 の 違い を理解することは、いざという時に適切なサポートを受けるために非常に重要です。

病気やケガの治療をサポートする医療保険

まず、医療保険は、病気やケガをした際に、その治療にかかる費用をみんなで分担し合う仕組みです。例えば、風邪をひいてお医者さんにかかったり、骨折をして入院したりした場合、医療保険があれば、窓口で払う医療費の負担を軽くすることができます。これは、国民皆保険制度のおかげで、日本に住むほとんどの人が何らかの医療保険に加入しているからです。

医療保険がカバーする主な内容は以下の通りです。

  • 外来診療費(診察、検査、薬代など)
  • 入院費(部屋代、治療費、看護費など)
  • 手術費
  • リハビリテーション費用(急性期の治療の一環として行われるもの)

医療保険の給付範囲は、病気やケガを治療するための直接的な医療行為が中心です。つまり、「病気を治す」「ケガを回復させる」という目的のために使われる保険と言えます。

日常生活の支援を担う介護保険

一方、介護保険は、病気や老化などで、日常生活を送るのに支援や介護が必要になった方を対象とした制度です。例えば、自分で食事をすることが難しくなったり、お風呂に入ることが大変になったりした場合などに、介護サービスを受けることができます。こちらは、病気を「治療する」というよりは、「日常生活を支え、できるだけ自立した生活を送れるように支援する」ことを目的としています。

介護保険のサービスは、大きく分けて以下の2種類があります。

  1. 在宅サービス :自宅で受けられるサービス(訪問介護、訪問入浴、デイサービスなど)
  2. 施設サービス :介護施設に入所して受けられるサービス(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設など)

介護保険の対象となるのは、原則として「要支援1」から「要介護5」までの認定を受けた方です。この認定は、日常生活でどのくらいの介護が必要かを判断して決められます。

加入者と保険料の仕組みの違い

医療保険と介護保険では、加入の仕組みや保険料の負担方法にも違いがあります。医療保険は、国民皆保険制度のもと、加入している健康保険組合や市町村国民健康保険などによって加入が決まります。保険料は、給与から天引きされたり、自分で納めたりと、加入している健康保険によって異なります。

一方、介護保険は、40歳になると加入が義務付けられます。保険料は、医療保険の保険料と一緒に徴収されることが多く、65歳以上の方は、所得に応じて金額が変わります。40歳から64歳までの方(第2号被保険者)は、加入している医療保険の保険料に上乗せされる形で支払います。

項目 医療保険 介護保険
主な目的 病気やケガの治療費をサポート 日常生活の支援・介護
対象者 日本に住むほとんどの人 40歳以上の人(特に65歳以上で介護が必要な人)
サービス内容 診察、入院、手術、薬代など 身体介護、生活援助、リハビリ、施設サービスなど

サービス利用の条件

医療保険を利用する際の主な条件は、病気やケガをして、医療機関を受診することです。保険証を提示すれば、原則として自己負担割合(1割~3割)で医療サービスを受けることができます。

対して、介護保険サービスを利用するには、まず「要支援」または「要介護」の認定を受ける必要があります。市区町村の窓口で申請し、審査を経て認定されることで、介護サービス計画に基づいたサービスが利用できるようになります。認定の等級によって、利用できるサービスの種類や量、自己負担額が変わってきます。

財源と給付のバランス

医療保険と介護保険では、その財源も異なります。医療保険の財源は、主に加入者の保険料と公費(税金)で賄われています。一方、介護保険の財源は、加入者の保険料と、医療保険と同様に公費(税金)が大きな割合を占めています。

給付のバランスについても、両者には違いがあります。医療保険では、病気やケガの程度に応じて、治療にかかる費用が給付されます。介護保険では、認定された要介護度に応じて、利用できるサービスの上限額や自己負担額が決まってきます。このように、それぞれの制度が、その目的を達成するために、異なる財源と給付の仕組みを持っています。

まとめ:知っておくことで安心に繋がる

医療保険と介護保険は、それぞれ異なる役割を持ち、私たちの生活を支えています。病気やケガの際には医療保険で治療費の心配を減らし、もしもの時には介護保険で安心して生活を続けるための支援を受けられます。 医療保険 と 介護保険 の 違い をしっかり理解しておくことで、いざという時に迷わず、適切な制度を利用することができるでしょう。ご自身の状況に合わせて、これらの制度を賢く活用していくことが大切です。

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