Java と Java EE の 違い、スッキリ理解しよう!

「Java」と「Java EE」って、なんだか似ているけど、実際にはどう違うんだろう? そう思っている人も多いかもしれませんね。 java と javaee の 違い を理解することは、Javaを使った開発の世界をより深く知る上でとても大切なんです。簡単に言うと、Javaは「プログラミング言語」そのもの、Java EEは「Java言語を使って、たくさんの人が使うことができるWebアプリケーションを作るための、色々な部品(技術)のセット」なんです。

Java の基本:プログラミング言語としての顔

まず、Javaという言葉を聞くと、多くの人が「プログラミング言語」を思い浮かべるでしょう。Javaは、世界中で多くの人が使っている、とてもパワフルで汎用性の高いプログラミング言語です。私たちが普段パソコンで使っているアプリや、スマートフォンのアプリ(Androidアプリなど)を作るのにも使われています。Javaは、「一度書けば、どこでも動く(Write Once, Run Anywhere)」という特徴を持っており、これはJavaが非常に多くの環境で利用できることを意味します。この基本となるJava言語があってこそ、その上に様々な技術が成り立っているのです。

  • Javaは、
    • オブジェクト指向プログラミング
    • 高いセキュリティ
    • プラットフォーム非依存性
    といった特徴を持っています。

Java言語自体は、単にコンピュータに命令を出すための「言葉」のようなものです。この言葉を使って、私たちは様々なプログラムを書くことができます。例えば、簡単な計算をするプログラムや、画面に文字を表示するプログラムなど、身近なものから複雑なものまで、Java言語を駆使して作られています。Java EEは、このJava言語の能力をさらに拡張し、より大規模で複雑なアプリケーション開発を支援するものです。

Java EEの登場は、Java言語の可能性を大きく広げました。Webアプリケーション開発において、Java EEは以下のような機能を提供します。

  1. サーバーサイドでの処理
  2. データベースとの連携
  3. ユーザーインターフェースの構築
これらは、Java言語だけでは実現するのが難しい、あるいは非常に手間がかかる部分を、Java EEが標準化された形で提供してくれるのです。

Java EE:Webアプリケーション開発のための「道具箱」

では、Java EEとは一体何でしょうか? Java EE(現在は Jakarta EE と呼ばれることもあります)は、Java言語をベースにした、Webアプリケーションを開発するための「仕様」であり、「プラットフォーム」です。これは、単一のプログラムではなく、Webアプリケーション開発に必要な様々な機能や技術(APIやフレームワーク)の集まりと考えると分かりやすいでしょう。まるで、料理をする際に、包丁やまな板、フライパンなど、色々な道具が揃っている「道具箱」のようなものです。Java EEは、これらの「道具」をまとめて提供してくれるので、開発者は一つ一つを自分で作る必要がなく、効率的にWebアプリケーションを開発できます。

Java Java EE
プログラミング言語そのもの Java言語を使ったWebアプリケーション開発のための仕様/プラットフォーム
命令を出すための「言葉」 Webアプリ開発のための「道具箱」

Java EEが提供する主な技術には、以下のようなものがあります。

  • Servlet: Webサーバーで動作するプログラム
  • JSP (JavaServer Pages): Webページに動的なコンテンツを埋め込む
  • EJB (Enterprise JavaBeans): サーバーサイドのビジネスロジックを実装
  • JPA (Java Persistence API): データベースとの連携を簡単にする
これらの技術を組み合わせることで、私たちが普段利用している、ログイン機能があったり、情報を表示したりするような、複雑なWebアプリケーションを開発することができるのです。

Java EE がもたらすメリット

Java EE を使うことの大きなメリットは、開発効率の向上です。Webアプリケーション開発には、セキュリティ、トランザクション管理、データベースアクセスなど、様々な考慮事項があります。Java EE は、これらの複雑な部分を標準化されたAPIやフレームワークとして提供してくれるため、開発者はアプリケーションの「核」となる機能の開発に集中できます。これにより、開発期間の短縮や、品質の向上が期待できます。

Java SE と Java EE の関係性

Java SE (Standard Edition) は、Javaの基本的な機能を提供するエディションです。一般的に「Java」と言われたときに、私たちが思い浮かべるのはこのJava SEであることが多いでしょう。Java EE は、このJava SEを基盤として、さらにWebアプリケーション開発に必要な機能を追加したものです。つまり、Java EE を使うには、まずJava SE が必要になります。Java SE が「土台」であれば、Java EE はその土台の上に建てられた「建物」のようなイメージです。

Java SE は、デスクトップアプリケーションや、組み込みシステムなど、幅広い用途で使われます。一方、Java EE は、特に大規模でエンタープライズ向けのWebアプリケーション開発に強みを持っています。

  • Webサーバーでの動作
  • 複数ユーザーからの同時アクセス
  • 高い信頼性
といった要件を満たすアプリケーションを作る際には、Java EE が非常に強力な選択肢となります。

Java EE の代表的な技術スタック

Java EE には、様々な技術が含まれていますが、代表的なものをいくつかご紹介しましょう。

  1. Webアプリケーション : ユーザーがブラウザからアクセスするWebサイトやWebサービス。
  2. データベース : 情報を保存・管理するためのシステム。
  3. ビジネスロジック : アプリケーションの主要な処理。
これらの要素をJava EEの各技術で実現していきます。例えば、ServletやJSPでWebページを作成し、EJBで複雑なビジネスロジックを処理し、JPAでデータベースと連携するといった具合です。

Java EE の進化:Jakarta EE へ

近年、Java EE は Eclipse Foundation に移行し、「Jakarta EE」という名前に変わりました。これは、Java EE の開発がよりオープンになり、コミュニティ主導で進められるようになったことを意味します。基本的な考え方や提供される機能は大きく変わりませんが、今後はJakarta EE として進化していくことになります。java と javaee の 違い を理解する上で、この名称の変更も知っておくと良いでしょう。

まとめ:それぞれの役割

結局のところ、java と javaee の 違い は、その「役割」と「対象」にあります。

  • Java : プログラミング言語そのもの。どんなプログラムでも書ける「言葉」。
  • Java EE : Java言語を使って、特に「Webアプリケーション」を効率的に開発するための「道具箱」や「フレームワーク」。
Javaは、Java EEという「道具箱」を使うための「基礎知識」であり、Java EEは、Javaという「言葉」を使って、より高度な「Webアプリケーション」という「建物」を建てるための「設計図」や「建築材料」と言えます。

このように、java と javaee の 違い を理解することで、Javaの世界がどのように広がっているのか、そしてどのような目的でそれぞれの技術が使われているのかが、より明確になったのではないでしょうか。どちらもJavaのエコシステムを支える重要な存在であり、それぞれの役割を理解することが、Java開発者としてのスキルアップに繋がります。

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