ウェブサイトを作るときによく目にする「.htm」と「.html」。これらはどちらもウェブページを表すファイルに使われる拡張子ですが、具体的に「htm と html の 違い」は何なのでしょうか?結論から言うと、 機能的な違いはほとんどありません 。では、なぜ二つの拡張子が存在するのか、その理由を分かりやすく解説していきます。
拡張子の歴史的背景:htm と html の 違いのルーツ
「htm と html の 違い」を理解する上で、まず拡張子の歴史を少し紐解いてみましょう。昔々、コンピュータが今ほど高性能でなかった時代、ファイル名に使える文字数には制限がありました。特に、Windowsの古いバージョンでは、ファイル名の長さに制約があり、3文字までの拡張子しかサポートしていませんでした。
そのため、HyperText Markup Language(ハイパーテキスト マークアップ ランゲージ)の略であるHTMLファイルを保存する際に、本来は「.html」としたいところを、文字数制限に合わせるために「.htm」という拡張子が使われるようになったのです。これが、「htm と html の 違い」が生まれた最も大きな理由の一つです。
- .html: 4文字の拡張子
- .htm: 3文字の拡張子
現在では、ほとんどのシステムで4文字以上の拡張子が問題なく使えますが、過去の互換性や慣習から、現在でも「.htm」が使われることがあります。 どちらの拡張子を使っても、ブラウザは正しくウェブページとして解釈してくれます 。ですから、開発者としてはどちらを選んでも問題ありません。
現代における .htm と .html の使い分け
では、現代においては「htm と html の 違い」を意識して使い分けるべきなのでしょうか?実は、特別な理由がない限り、 「.html」を使うのが一般的で推奨されています 。
その理由として、以下の点が挙げられます。
- 標準性 :「.html」はHTMLの正式名称(HyperText Markup Language)から直接来ており、より標準的で分かりやすい拡張子です。
- 互換性 :現代のほとんどのウェブサーバーやブラウザは「.html」を問題なく扱えます。
- 意図の明確化 :拡張子を見ただけで、それがHTMLファイルであることが一目で分かります。
それでも「.htm」が使われるケースはあります。例えば、:
| 理由 | 説明 |
|---|---|
| 既存のシステム | 古いシステムや特定のCMS(コンテンツ管理システム)が「.htm」を前提としている場合。 |
| 個人の好み・習慣 | 昔からの開発者が慣習で使い続けている場合。 |
とはいえ、新規でウェブサイトを作成する際には、「.html」を選ぶのが最も無難で、将来的な問題も起こりにくいと言えるでしょう。
ブラウザから見た .htm と .html
「htm と html の 違い」は、ブラウザにとってはほとんど関係ありません。ウェブブラウザは、ファイル拡張子よりも、そのファイルの内容(マークアップ言語)を解析してウェブページを表示します。つまり、どちらの拡張子であっても、中身が正しくHTMLで記述されていれば、同じように表示されるのです。
例えば、以下の二つのファイルがあるとしましょう。
- index.htm
- index.html
どちらのファイルも、同じHTMLコードが書かれていれば、ブラウザで開いたときに見た目は全く同じになります。これは、ブラウザがファイル拡張子ではなく、サーバーから送られてきたMIMEタイプ(Content-Typeヘッダー)や、ファイルの中身を元に、それがHTML文書であることを判断しているからです。 ブラウザは、拡張子だけでファイルの種類を断定しているわけではありません 。
SEO(検索エンジン最適化)への影響
「htm と html の 違い」が、検索エンジン最適化(SEO)に影響を与えるのか、という疑問を持つ方もいるかもしれません。結論から言うと、 ファイル拡張子自体が直接的なSEOの順位に影響を与えることは、ほとんどありません 。
検索エンジンは、ウェブページのコンテンツの内容を評価してランキングを決定します。そのため、ファイル拡張子が「.htm」であろうと「.html」であろうと、ページの内容が魅力的で、ユーザーの検索意図に合致していれば、検索結果で上位に表示される可能性は十分にあります。重要なのは、拡張子よりも、以下のような要素です。
- 高品質なコンテンツ
- 適切なキーワードの使用
- ウェブサイトの構造
- モバイルフレンドリーなデザイン
ですので、「.htm」を使っているからSEOで不利になる、ということは心配しすぎる必要はありません。しかし、 新規作成の場合は、SEOの観点からも標準的な「.html」を使う方が、将来的なトラブルを避けやすい と言えます。
サーバー側での扱いの違い
ウェブサーバーが「.htm」と「.html」のファイルをどのように扱うかについても、「htm と html の 違い」を考えてみましょう。多くの場合、ウェブサーバーは両方の拡張子をHTMLファイルとして認識するように設定されています。しかし、一部の古いサーバーや、特殊な設定をしているサーバーでは、デフォルトで「.html」だけをHTMLファイルとして扱うことがあります。
例えば、Apacheというウェブサーバーでは、「.htaccess」という設定ファイルで、どの拡張子をどのコンテンツタイプとして扱うかを指定できます。この設定が適切に行われていれば、「.htm」も「.html」も問題なく扱われます。しかし、もし設定が不十分な場合、
- 「.htm」のファイルは正しく表示されない
- 「.html」のファイルは正しく表示される
といった現象が起こり得ます。 サーバー管理者が適切に設定していれば、拡張子の違いによる問題は発生しません 。
まとめ:結局、どちらを使えばいいの?
ここまで「htm と html の 違い」について、歴史的背景や現代での使われ方、ブラウザやSEO、サーバーでの扱いなどを解説してきました。最終的に、どちらを使えば良いのか、という点について、明確な答えを提示しましょう。
新規でウェブサイトやウェブページを作成するのであれば、 迷わず「.html」を使用することを強く推奨します 。その理由は、以下の通りです。
- 標準的で分かりやすい :HTMLの正式名称から来ており、最も一般的です。
- 将来的な互換性 :現代のほとんどの環境で問題なく扱えます。
- 意図が明確 :ファイルの種類がすぐに分かります。
もちろん、既存のプロジェクトで「.htm」が使われていたり、特定の理由で「.htm」を使わざるを得ない状況であれば、そのまま使用しても問題ありません。 「.htm」と「.html」の間に、機能的な本質的な違いはない ということを覚えておけば、安心してウェブ制作に取り組めるはずです。
これで、「htm と html の 違い」についての疑問は解消されたでしょうか?どちらの拡張子を選んだとしても、大切なのは、ユーザーにとって有益で、分かりやすいウェブサイトを作ることです!