麻疹 と は しか の 違い を 知ろう!感染症の基本をマスター!

「麻疹(ましん)」と「風疹(ふうしん)」、どちらも「しか」という言葉が入っていて、聞いただけだと似ているように感じますよね。でも、実はこの二つは全く別の感染症なんです。「麻疹 と は しか の 違い」をしっかり理解することは、感染症から自分や周りの人を守るためにとても大切です。

麻疹と風疹:原因となるウイルスと症状の違い

まず、一番大きな違いは、原因となるウイルスです。麻疹は「麻疹ウイルス」、風疹は「風疹ウイルス」という、それぞれ異なるウイルスによって引き起こされます。このウイルスの違いが、病気の症状にも大きく影響してくるんです。

麻疹は、非常に感染力が強く、空気感染もするため、一度集団発生するとあっという間に広がってしまうことがあります。主な症状としては、高熱、咳、鼻水、結膜炎(目が赤くなる)といった風邪に似た症状から始まり、その後、全身に特徴的な発疹(ぶつぶつ)が現れます。この発疹は、耳の後ろから顔、そして体へと広がっていくのが一般的です。

一方、風疹は麻疹に比べて感染力は弱めですが、それでも注意が必要です。症状も麻疹と似ていますが、発熱や発疹は麻疹ほど重症化しないことが多いです。風疹の大きな特徴は、首のリンパ節が腫れることです。また、関節の痛みを感じる人もいます。

麻疹と風疹の主な違いをまとめると以下のようになります。

項目 麻疹 風疹
原因ウイルス 麻疹ウイルス 風疹ウイルス
感染力 非常に強い(空気感染あり) 比較的弱い
主な症状 高熱、咳、鼻水、結膜炎、全身に広がる発疹 発熱、発疹、首のリンパ節の腫れ、関節痛

麻疹の恐ろしさ:合併症に注意!

麻疹の怖いところは、単に症状が重いだけではありません。合併症が起こる可能性があることです。特に、肺炎や脳炎といった重い合併症は、命にかかわることもあります。

麻疹の合併症としてよく知られているものには、以下のようなものがあります。

  • 肺炎
  • 脳炎
  • 中耳炎
  • 血小板減少性紫斑病

これらの合併症は、免疫力が低下している人や、乳幼児に起こりやすい傾向があります。そのため、麻疹にかからないように予防することが何よりも大切なのです。

麻疹の予防接種は、重症化を防ぎ、合併症のリスクを減らすために非常に重要です。

風疹の注意点:妊婦さんと赤ちゃんへの影響

風疹は、麻疹ほど重症化するリスクは低いですが、特に注意が必要なのが、妊娠初期の女性が風疹にかかってしまう場合です。妊娠初期に風疹にかかると、お腹の赤ちゃんに「先天性風疹症候群(CRS)」という病気を引き起こす可能性があります。

先天性風疹症候群では、赤ちゃんに以下のような様々な障害が出ることがあります。

  1. 難聴
  2. 心臓の病気(心疾患)
  3. 白内障(目の病気)

これらの障害は、一度起こると生涯にわたって影響を及ぼすことがあります。そのため、妊娠を希望する女性はもちろん、その周りの人も風疹の免疫を持っていることが大切です。

麻疹と風疹の感染経路の違い

麻疹と風疹は、どちらも飛沫感染や接触感染でうつりますが、感染力が麻疹の方が圧倒的に強いことが特徴です。麻疹ウイルスは空気中を漂っているだけでも感染する「空気感染」を起こすため、感染者の咳やくしゃみだけでなく、同じ空間にいるだけでうつってしまうことがあるのです。

麻疹と風疹の症状の現れ方の違い

症状の現れ方にも違いがあります。麻疹は、まず風邪のような症状が数日間続き、その後に特徴的な発疹が現れるという経過をたどります。発疹は、一度治まってから再び現れることもあります。一方、風疹は、発疹の出方が麻疹よりも穏やかで、数日で消えることが多いです。

麻疹と風疹の潜伏期間の違い

病気にかかってから症状が出るまでの期間、つまり潜伏期間も異なります。麻疹の潜伏期間は通常10日から12日程度ですが、風疹は16日から18日程度と、風疹の方がやや長めです。この潜伏期間中に感染を広げてしまうこともあるため、注意が必要です。

麻疹と風疹の予防方法:ワクチン接種が鍵

麻疹と風疹を予防する最も効果的な方法は、ワクチン接種です。日本では、麻疹と風疹を一緒に予防できる「MRワクチン」が定期接種として実施されています。

MRワクチンは、通常、1期(1歳頃)と2期(小学校入学前)の2回接種します。

  • 1期:1歳のお誕生日を過ぎたら
  • 2期:小学校入学前の1年間

「麻疹 と は しか の 違い」を理解し、正しい知識を持って、ワクチン接種をしっかりと受けることが、感染症から自分自身と大切な人を守るための第一歩です。

まとめると、麻疹と風疹は、原因ウイルス、症状、合併症、そして妊婦さんへの影響など、多くの点で違いがあります。どちらも感染力が高い病気であり、特に麻疹は重症化するリスクがあるため、ワクチン接種による予防が非常に大切です。

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