知っておきたい!出資と融資の意外な違い、まるっと解説!

ビジネスを始める時や事業を拡大する時、「お金」は避けて通れない問題ですよね。そこでよく聞くのが「出資」と「融資」という言葉。でも、この二つ、実は全然違うものだって知ってましたか?今回は、この 出資と融資の違い を、分かりやすく、そして詳しく解説しちゃいます!

「出資」ってどんなもの?:会社のオーナーになるということ

まず、「出資」から見ていきましょう。出資というのは、簡単に言うと、会社にお金を出して「株主」になること。つまり、その会社の一部を「自分も持っている」状態になるんです。なので、会社が儲かれば、その分自分も利益(配当金)を受け取ることができます。でも、逆に会社がもし潰れてしまったら、出資したお金は戻ってこない、というリスクもあります。

出資の主な特徴はこんな感じです。

  • 会社のオーナー(株主)になる
  • 会社の利益の一部を受け取れる(配当)
  • 返済義務はない
  • 会社の経営に参加できる場合がある
  • リスクが大きい分、リターンも大きい可能性がある

例えば、あなたが「この会社、絶対成功する!」と思って、その会社にお金を出すとします。そのお金は、会社にとっては「借金」ではなく「自分たちのもの」になります。だから、会社は返済に追われることなく、そのお金を事業のために自由に使うことができるんです。 この自由度がお金を提供する側(出資者)にとっての大きな魅力であり、受け取る側(会社)にとっても大きなメリットと言えます。

具体的に、出資の形態をいくつか見てみましょう。

形態 説明
株式発行 会社が新しく株を発行し、それを買い取ってもらう形。
第三者割当増資 特定の個人や会社に、通常の市場価格よりも有利な条件で株を割り当てる形。
クラウドファンディング(株式投資型) インターネットを通じて、多くの人から少額ずつ出資を募る形。

「融資」ってどんなもの?:銀行さんからお金を借りること

次に「融資」です。融資は、銀行や信用金庫などの金融機関から、事業のためにお金を「借りる」こと。これは、出資とは全く違って、お金を借りた側は、必ず「利息」をつけて、決められた期日までに「返済」しなければなりません。いわゆる、借金ですね。

融資のポイントは以下の通りです。

  1. お金を借りる(債務者)
  2. 利息をつけて返済する義務がある
  3. 会社のオーナーにはならない
  4. 経営には直接関与しない
  5. 返済計画が重要

融資を受けると、会社は「返済」という約束を守らなければいけません。だから、事業がうまくいかないと、返済が滞ってしまい、最悪の場合、会社が倒産してしまうこともあります。もちろん、成功すればその利益は会社のものです。 返済という責任が伴う分、出資に比べると、お金を出す側(金融機関)のリスクは低いと言えます。

融資の種類も様々です。

  • 銀行融資
  • 公的融資(日本政策金融公庫など)
  • ノンバンクからの融資

出資と融資、どっちがお得?:目的とリスクを考えよう

さて、ここまで出資と融資の違いを見てきましたが、じゃあ、どっちがお得なんでしょうか?これは、あなたのビジネスの状況や、どんな目的でお金が必要なのかによって大きく変わってきます。

まずは、それぞれのメリット・デメリットを整理してみましょう。

  • 出資
    • メリット:返済義務がない、経営への参加
    • デメリット:大きなリスク、経営への口出し
  • 融資
    • メリット:経営の自由度が高い(返済さえすれば)、リスクは出資より低い
    • デメリット:返済義務がある、利息がかかる

もし、あなたが「会社を早く大きくしたい!でも、借金は背負いたくない…」という気持ちなら、出資が向いているかもしれません。もちろん、出資してくれる人を見つけるのが大変ですが、成功した時のリターンは大きいでしょう。逆に、「堅実に事業を進めたい。返済計画もしっかり立てられる」というのであれば、融資が現実的な選択肢になります。

以下の表で、どちらを選ぶかのヒントを見てみましょう。

こんな時は… 出資が向いているかも! 融資が向いているかも!
借金を背負いたくない
急成長を目指したい
返済計画に自信がある
経営に専念したい(外部の意見は聞きたくない)

出資してくれる人(投資家)はどうやって探す?

出資を受けるには、当然ですが、出資してくれる人(投資家)を探す必要があります。これは、一人で起業するよりも、仲間を見つけるような感覚に近いかもしれません。

投資家を探す方法はいくつかあります。

  1. エンジェル投資家 :個人の富裕層で、将来性のあるスタートアップ企業に投資する人たち。
  2. ベンチャーキャピタル(VC) :投資を専門とする会社で、多くのスタートアップ企業に投資しています。
  3. クラウドファンディング :インターネットを通じて、不特定多数の人から少額ずつ資金を集める方法。
  4. 友人・知人 :身近な人から出資してもらうこともあります。

出資を受けるためには、あなたのビジネスプランをしっかりと説明し、投資家が「この会社に投資すれば、将来儲かるかもしれない!」と思えるような魅力的な提案をする必要があります。 「なぜこのビジネスが成功するのか」「投資家にとってどんなメリットがあるのか」を明確に伝えることが重要です。

融資してくれる金融機関はどうやって選ぶ?

一方、融資を受ける場合は、どこからお金を借りるかが重要になります。金融機関によって、得意な業種や融資の条件が異なるからです。

主な融資先としては、以下のようなところがあります。

  • 銀行 :一般的に、企業規模が大きいほど、また実績があるほど融資を受けやすい傾向があります。
  • 信用金庫・信用組合 :地域に根差した金融機関で、中小企業や個人事業主への融資に積極的な場合があります。
  • 日本政策金融公庫 :国が設立した金融機関で、創業支援や中小企業支援に力を入れています。比較的、創業間もない企業でも融資を受けやすいことがあります。
  • ノンバンク :銀行以外の金融機関で、消費者金融やリース会社などがありますが、金利が高めな場合が多いです。

融資を受けるためには、事業計画書をしっかりと作成し、金融機関に「この会社なら、ちゃんと返済してくれるだろう」と信頼してもらうことが大切です。 返済能力を証明するために、過去の経営成績や将来の収支予測を具体的に示すことが求められます。

出資と融資、どっちも必要?

実は、ビジネスの成長段階によっては、出資と融資の両方が必要になることもあります。例えば、初期段階ではエンジェル投資家から出資を受けて事業を立ち上げ、事業が軌道に乗ってきたら、銀行から融資を受けてさらに規模を拡大していく、といったケースです。

このように、出資と融資は、それぞれ異なる役割を持っています。どちらか一方だけを選ぶのではなく、あなたのビジネスの状況に合わせて、最適な方法を組み合わせることも有効な戦略と言えるでしょう。

それぞれの特徴を理解した上で、賢くお金を調達することが、ビジネス成功への近道です。

さて、ここまで「出資」と「融資」の違いについて、じっくり解説してきました。どちらもお金を調達する方法ですが、その性質は全く異なります。あなたのビジネスにとって、どちらがより適しているのか、そして、どうすればうまく調達できるのか、この記事を参考に、ぜひ考えてみてくださいね!

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