就職活動を始めると、必ず目にする「履歴書」と「エントリーシート」。これらはどちらも自分自身を企業にアピールするための大切な書類ですが、実はそれぞれ役割が異なります。「履歴書 と エントリー シート の 違い」をしっかり理解しておくことは、就職活動をスムーズに進める上で非常に重要です。
履歴書とエントリーシートの基本的な役割と違い
まず、履歴書はあなたの基本的なプロフィールを記入する書類です。氏名、住所、学歴、職歴、資格、志望動機などを簡潔にまとめます。まるで、あなたの「顔写真」のようなもので、企業が「あなたがどんな人なのか」をざっくりと知るための最初のステップと言えるでしょう。
一方、エントリーシートは、企業が知りたい特定の情報に焦点を当てて記入する書類です。例えば、「学生時代に力を入れたこと（ガクチカ）」、「志望動機（なぜこの会社なのか）」、「自己PR」など、より深くあなたの経験や考えを引き出すための質問が用意されています。 このエントリーシートの内容こそが、履歴書だけでは分からないあなたの個性を企業に伝えるためのカギとなります。
このように、履歴書は「基本情報」、エントリーシートは「深掘り情報」という違いがあります。どちらか片方だけでは、企業はあなたのことを十分に理解できません。両方をしっかりと書き分けることが、選考を通過するための第一歩なのです。
- 履歴書：基本情報（氏名、学歴、職歴など）
- エントリーシート：深掘り情報（ガクチカ、志望動機、自己PRなど）
履歴書の書き方：基本を押さえて好印象を！
履歴書は、あなたの第一印象を決める大切な書類です。誤字脱字はもちろん、丁寧な字で書くことが大切です。特に「志望動機」の欄は、使い回しではなく、その企業に合わせて具体的に書くようにしましょう。
履歴書に書くべき主な項目は以下の通りです。
- 基本情報（氏名、住所、連絡先など）
- 学歴・職歴
- 免許・資格
- 志望動機
- 本人希望記入欄（特別な配慮が必要な場合のみ）
「本人希望記入欄」は、どうしても譲れない条件（例えば、勤務地や勤務時間など）がある場合にのみ記入しましょう。それ以外の場合は「貴社規定に従います」と書くのが一般的です。
エントリーシートの書き方：企業が求める人物像を意識する
エントリーシートは、企業が「この学生と一緒に働きたい！」と思ってもらえるように書くことが重要です。質問の意図を正確に理解し、あなたの経験や強みを具体的に、そして論理的に説明する必要があります。
エントリーシートでよく聞かれる質問例をいくつかご紹介します。
| 質問例 | ポイント |
|---|---|
| 学生時代に最も力を入れたことは何ですか？ | 具体的なエピソードと、そこから何を学び、どう成長したかを明確に伝える。 |
| この会社を志望する理由は何ですか？ | 企業の事業内容や理念を理解し、自分のやりたいこととどう結びつくかを具体的に説明する。 |
| あなたの強みと弱みを教えてください。 | 強みは仕事に活かせる点を、弱みはどのように克服しようとしているかを説明する。 |
「PREP法（Point：結論、Reason：理由、Example：具体例、Point：結論の再提示）」などを意識して、分かりやすく構成すると、より伝わりやすくなります。
志望動機の書き方：熱意と具体性が鍵！
志望動機は、あなたがその会社で働きたいと心から思っていることを伝えるための最も重要な部分です。「給料が良いから」「有名だから」といった理由だけでは、採用担当者の心には響きません。なぜその会社でなければならないのか、あなたの経験やスキルをどう活かせるのかを具体的に説明しましょう。
志望動機を考える上でのステップは以下の通りです。
- 自己分析： 自分の強み、興味、価値観を理解する。
- 企業研究： 企業の事業内容、製品・サービス、企業文化、将来のビジョンなどを深く調べる。
- マッチング： 自分の強みや興味と、企業の求める人物像や事業内容がどのように合致するかを考える。
- 具体化： 具体的なエピソードを交えながら、熱意を伝える。
例えば、「貴社の〇〇という事業に魅力を感じております。学生時代に培った〇〇の経験は、この事業の発展に貢献できると考えております。」のように、具体的に書くことが大切です。
自己PRの書き方：あなただけの魅力を最大限にアピール！
自己PRは、あなたが「この仕事で活躍できる人材である」ことをアピールする絶好の機会です。漠然としたアピールではなく、具体的なエピソードを交えながら、あなたの強みがどのように仕事に活かせるのかを明確に伝えましょう。
自己PRを効果的に書くためのポイントは以下の通りです。
- 結論： まず、自分の最も伝えたい強みを一つか二つに絞る。
- 根拠（エピソード）： その強みを裏付ける具体的な経験談を語る。（STARメソッドなどを活用すると分かりやすい）
- 仕事への貢献： その強みが、入社後にどのように活かせると考えているかを説明する。
「コミュニケーション能力が高い」というだけでは伝わりません。「大学時代のアルバイトで、〇〇の工夫をしてお客様からの満足度を向上させた経験から、傾聴力と提案力を培いました。この経験を活かし、お客様に寄り添った提案ができる営業職として貢献したいと考えております。」のように、具体的に記述しましょう。
ガクチカ（学生時代に力を入れたこと）の書き方：学びと成長を伝える
「ガクチカ」は、あなたがどのように物事に取り組み、そこから何を学び、どのように成長したのかを知るために企業が質問する項目です。単に「〇〇を頑張りました」で終わるのではなく、そこに至るまでのプロセスと、得られた結果、そしてそこから得た教訓を丁寧に説明することが重要です。
ガクチカを構成する要素は以下の通りです。
- 目標設定： 何を目指していたのか。
- 行動： 目標達成のために、具体的にどのような行動をとったのか。
- 困難・課題： その行動の中で、どのような困難や課題に直面したのか。
- 解決策： その困難や課題を、どのように乗り越えたのか。
- 結果： 最終的にどのような結果が得られたのか。
- 学び・成長： その経験から、どのようなことを学び、どのように成長できたのか。
例えば、サークル活動でのリーダー経験や、アルバイトでの改善活動など、あなたの学生生活における様々な経験が題材となり得ます。重要なのは、その経験を通してあなたがどのように考え、行動したのか、そしてそれがあなたの成長にどう繋がったのかを伝えることです。
まとめ：履歴書とエントリーシートを使いこなして、内定を掴もう！
「履歴書 と エントリー シート の 違い」を理解し、それぞれの書類の特性を活かして丁寧に作成することが、就職活動成功への近道です。履歴書であなたの基本情報を正確に伝え、エントリーシートであなたの個性や熱意を深くアピールしましょう。これらの書類をしっかりと準備することで、自信を持って選考に臨めるはずです。頑張ってください！