退職 証明 書 と 離職 票 の 違いをスッキリ解説!あなたの疑問に答えます!

退職することになった際、多くの人が「退職証明書」と「離職票」という言葉を聞く機会があるでしょう。この二つは、どちらも退職に関わる書類ですが、その目的や発行されるタイミング、そして受け取ることで得られるメリットが異なります。この記事では、退職証明書と離職票の違いを、分かりやすく、そして具体的に解説していきます。 退職証明書と離職票の違いを正しく理解することは、退職後の手続きをスムーズに進める上で非常に重要です。

退職証明書とは?退職の事実を証明する書類

まず、退職証明書についてお話ししましょう。退職証明書は、あなたがその会社を退職したという事実を証明するための書類です。発行されるタイミングは、退職日以降、会社から発行されるのが一般的です。退職証明書には、主に以下のような情報が記載されています。

  • 氏名
  • 退職年月日
  • 所属部署
  • 役職
  • 退職理由(自己都合、会社都合など)

この書類は、例えば転職先で「本当にこの会社を辞めたの?」と確認された場合や、失業保険の申請の際に「退職したという証拠」として提出を求められることがあります。 退職証明書は、あなたの職務経歴の一部を証明する、いわば「身分証明書」のような役割 を持つと言えます。

退職証明書の発行を希望する場合は、会社の人事部や総務部に依頼する必要があります。会社によっては、退職時に自動的に渡される場合もありますが、念のため確認しておくと安心です。

離職票とは?失業保険を受け取るために必要な書類

次に、離職票についてです。離職票は、あなたが失業保険(雇用保険の基本手当)を受給するために、ハローワーク(公共職業安定所)に提出する際に必要となる書類です。退職証明書とは異なり、離職票は会社が発行するものではなく、 会社がハローワークへ「離職証明書」という書類を提出し、その控えとして発行されるもの です。つまり、会社があなたに代わって手続きをしてくれる、というイメージです。

離職票には、主に以下の種類があります。

  1. 離職票-1(雇用保険基本手当受給資格者証):失業保険の振込先口座などを記入します。
  2. 離職票-2(離職証明書):あなたの離職日以前の賃金や、離職理由などが記載されており、失業保険の金額を計算する基礎となります。

離職票は、退職後しばらく経ってから、会社から郵送で届くか、ハローワークから直接受け取る形になります。発行までには少し時間がかかる場合があるので、退職後すぐに失業保険の申請をしたい場合は、会社にいつ頃届くのか確認しておくと良いでしょう。

退職証明書と離職票の目的の違い

退職証明書と離職票の最も大きな違いは、その「目的」にあります。

書類名 主な目的
退職証明書 退職した事実の証明、転職先への提出
離職票 失業保険(雇用保険の基本手当)の受給手続き

退職証明書は、あなたの「退職した」という事実を客観的に証明するものです。一方、離職票は、あなたが失業保険を受け取るための「資格」を証明し、その金額を算定するために使われます。

したがって、 退職証明書は、転職活動などで「自分がちゃんと辞めたこと」を証明するために使われることが多く、離職票は、仕事を探している間の生活を支えるための「お金(失業保険)」を受け取るために不可欠な書類 と言えます。

退職証明書と離職票の発行元と取得方法

発行元と取得方法も、退職証明書と離職票では異なります。

退職証明書は、あなたが在籍していた「会社」が発行する書類です。退職後に必要になった場合や、退職前に依頼しておきたい場合は、会社の「人事部」や「総務部」に発行を依頼することになります。通常、退職後すぐに発行してもらえる場合が多いですが、会社によっては数日かかることもあります。

一方、離職票は、会社がハローワークに「離職証明書」を提出した後に、ハローワークから発行される書類です。会社から直接受け取る場合もありますが、基本的にはハローワークを経由して手続きが進みます。そのため、 会社を退職してから離職票が手元に届くまでには、通常1週間から2週間程度かかる ことがあります。退職後すぐにハローワークで手続きをしたい場合は、会社に離職票の発行状況を確認しておくと良いでしょう。

取得方法としては、退職証明書は「会社への依頼」が基本ですが、離職票は「会社からの提出 → ハローワークからの発行」という流れになります。

退職証明書と離職票の記載内容の違い

記載されている内容にも、違いがあります。

退職証明書には、あなたの氏名、退職年月日、所属部署、役職、そして退職理由などが記載されます。退職理由は、自己都合なのか、会社都合なのか、契約期間満了なのかなどが明記されることが一般的です。

離職票(特に離職票-2)には、あなたの離職日以前の賃金、労働時間、社会保険の加入期間、そして退職理由などが、より詳細に記載されます。 離職票に記載される退職理由は、失業保険の給付日数や受給資格に大きく影響するため、非常に重要 です。

例えば、自己都合退職よりも会社都合退職の方が、一般的に失業保険の給付期間が長くなります。そのため、離職票の退職理由の記載は、失業保険の受給を希望する上で、最も注意すべき点の一つと言えるでしょう。

退職証明書と離職票の必要となる場面

どのような場面で、それぞれの書類が必要になるのでしょうか。

  • 退職証明書が必要になる場面
    • 転職先での入社手続き:以前の会社を退職したことの証明として求められることがあります。
    • 各種手続き:まれに、金融機関でのローン申請などで、職務経歴の証明として必要になることがあります。
  • 離職票が必要になる場面
    • 失業保険(雇用保険の基本手当)の受給手続き:ハローワークに提出する最も重要な書類です。
    • 職業訓練の申し込み:失業保険を受給しながら職業訓練を受ける場合などに必要になります。

このように、退職証明書は主に「経歴の証明」として、離職票は「失業保険の受給」という、より具体的な目的のために使われます。

退職証明書と離職票のまとめ

最後に、退職証明書と離職票の違いをまとめます。

項目 退職証明書 離職票
発行元 会社 ハローワーク(会社が書類を提出)
主な目的 退職事実の証明、転職先での提示 失業保険(雇用保険の基本手当)の受給手続き
取得時期 退職日以降、比較的早期 退職後1週間~2週間程度
記載内容 氏名、退職年月日、所属部署、役職、退職理由 離職日以前の賃金、退職理由(失業保険の計算に影響)

退職証明書は、あなたの「過去」を証明する書類であり、離職票は、あなたが「これから」失業保険を受け取るための、まさに「 lifeline(命綱)」とも言える書類 なのです。

退職は、人生の大きな節目の一つです。退職証明書と離職票の違いを理解し、それぞれの書類を適切に取得・活用することで、退職後の手続きをスムーズに進め、安心して次のステップへと進むことができるでしょう。もし不明な点があれば、迷わず会社の人事担当者やハローワークに相談してくださいね。

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