「投資信託」と「NISA」って、どっちもお金を増やすのに役立つって聞くけど、一体何が違うの?って思っていませんか?実は、この二つは「投資信託」が「どんな金融商品か」を説明する言葉で、「NISA」は「税金がお得になる制度」の名前なんです。だから、 投資信託とNISAの違いを理解することは、賢く資産運用を始める上でとっても大切 なんです。
投資信託とは?~みんなでお金を出し合ってプロが運用~
まず、「投資信託」についてお話ししましょう。これは、たくさんの人たちがお金を少しずつ出し合って、それをまとめて、投資のプロ(ファンドマネージャーといいます)が、株式や債券などに投資・運用してくれる仕組みのことです。例えるなら、みんなで出し合ったお金で「宝探しチーム」を作って、プロの宝探し名人にお宝(利益)を探してきてもらうようなイメージです。
投資信託には、色々な種類があります。例えば、
- 国内外の株式に投資するもの
- 債券(国や会社がお金を借りる時に発行する証券)に投資するもの
- 不動産に投資するもの
- それらを組み合わせたもの
など、投資したい対象やリスクの度合いによって選ぶことができます。 **自分一人では難しい分散投資(色々なものに少しずつ投資してリスクを減らすこと)も、投資信託なら手軽にできるのが魅力**です。
投資信託のメリット・デメリットをまとめると、以下のようになります。
| メリット |
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|---|---|
| デメリット |
|
NISAとは?~投資で得た利益に税金がかからなくなる制度~
次に、「NISA(ニーサ)」についてです。NISAは、個人が投資から得た利益(配当金や売却益など)にかかる税金が、一定の金額まで非課税になる国の制度のことです。つまり、 NISA口座を使うと、本来かかるはずの税金がゼロになる んです。これは、投資を始めたばかりの人や、コツコツ資産を増やしたい人にとって、とても嬉しい制度ですよね。
NISAには、いくつか種類があります。2024年からは「新しいNISA」として、より使いやすく、投資できる金額も大きくなりました。
- つみたて投資枠: 毎月コツコツと積立投資をするのに適した枠です。
- 成長投資枠: まとまった資金で投資したり、色々な金融商品を選んだりしたい人向けの枠です。
これらの枠を組み合わせて使うこともできます。
NISAのポイントは、以下の通りです。
- 非課税期間: 投資した期間によって、非課税になる期間が決まっています。(新しいNISAでは無期限です!)
- 年間投資枠: 1年間に投資できる上限金額が決まっています。
- 非課税保有限度額: 生涯で投資できる合計金額の上限もあります。
**NISAの最大のメリットは、運用益が非課税になること**。これは、長期的な資産形成において非常に大きなアドバンテージとなります。
投資信託とNISAの関係性
ここで、投資信託とNISAの関係性を整理しましょう。 投資信託は「商品」で、NISAは「税制優遇制度」 ということを思い出してください。つまり、NISA口座という「魔法の箱」の中に、投資信託という「宝物」を入れて、その宝物から得られる利益にかかる税金をゼロにする、というイメージです。
具体的には、NISA口座で投資信託を購入することができます。通常、投資信託で利益が出た場合、その利益に対して約20%の税金がかかります。しかし、NISA口座で購入した投資信託であれば、その利益に対して税金はかかりません。
例えば、100万円で投資信託を購入して、120万円に値上がりしたとします。通常なら20万円の利益に対して税金がかかりますが、NISA口座ならこの20万円がそのままあなたの手元に残るのです。
この関係性を表にまとめると、以下のようになります。
| 投資信託(通常口座) | 投資信託(NISA口座) | |
|---|---|---|
| 税金 | 運用益に約20%かかる | 運用益が非課税 |
| 商品・制度 | 金融商品 | 税制優遇制度(商品ではない) |
選ぶべきはどちら? ~投資初心者へのアドバイス~
「結局、どっちを選べばいいの?」という疑問が出てくるかもしれません。結論から言うと、**投資初心者の方や、コツコツと長期で資産形成をしたい方には、まずはNISA口座を使って投資信託を始めるのがおすすめ**です。
なぜなら、NISA制度を利用することで、本来かかるはずの税金がゼロになるからです。これは、運用成績が同じでも、手元に残る金額が大きく変わってくることを意味します。特に、つみたて投資枠は毎月一定額を自動で積み立ててくれるため、忙しい方でも手間なく始められます。
もちろん、投資信託にも様々な種類があるので、自分のリスク許容度や目標に合わせて選ぶことが重要です。例えば、
- リスクを抑えたい人: 国内外の株式と債券に分散投資するバランス型の投資信託
- より高いリターンを狙いたい人: 成長が期待できる国の株式に投資する投資信託
などが考えられます。
NISA口座で投資信託を選ぶ際のステップは以下の通りです。
- NISA口座を開設する(証券会社などで手続きできます)。
- 投資信託を選ぶ(自分の目標やリスク許容度に合わせましょう)。
- NISA口座内で購入する。
手数料の比較:賢く投資するために知っておきたいこと
投資信託には、いくつかの手数料がかかります。これは、運用会社や販売会社へのサービス利用料のようなものです。NISA口座でも、購入する投資信託によっては手数料がかかる場合があります。手数料は、長期間投資していると意外と負担になることもあるので、賢く選びたいところです。
主な手数料は以下の通りです。
- 購入時手数料: 投資信託を購入する時にかかる手数料。無料のものも増えています。
- 信託報酬(運用管理費用): 投資信託を保有している間、毎日かかる手数料。運用会社がファンドの管理・運用を行うために支払います。
- 売却時手数料: 投資信託を売却する時にかかる手数料。最近は無料のものがほとんどです。
NISA口座で投資信託を選ぶ際は、特に信託報酬が低いものを選ぶのがおすすめです。 長期で運用すればするほど、信託報酬の差は運用成績に大きな影響を与えます。
手数料が低い傾向にある投資信託の例としては、以下のようなものがあります。
- インデックスファンド:特定の指数(日経平均株価やS&P500など)に連動することを目指す投資信託。一般的に信託報酬が低いです。
- ETF(上場投資信託):証券取引所に上場している投資信託。取引も株式のようにできます。
リスクとリターンのバランス:自分に合った投資を見つけよう
投資には、必ず「リスク」が伴います。リスクとは、将来、予期せぬ損をしてしまう可能性のことです。一方で、リスクを取ることで、より高い「リターン(利益)」を得られる可能性も高まります。投資信託も例外ではありません。
投資信託の種類によって、リスクとリターンのバランスは大きく異なります。例えば、
- リスクが低いもの: 国債などを中心とした投資信託。リターンも安定していますが、大きく増える可能性は低いです。
- リスクが高いもの: 新興国の株式に投資する投資信託。値動きが大きいため、大きなリターンが期待できる反面、大きな損失を被る可能性もあります。
NISA制度は、このリスクとリターンの両方に対して、税制上のメリットを与えてくれる ものです。つまり、リスクを取って得られたリターン(利益)に税金がかからなくなるため、より積極的に投資に挑戦しやすくなるのです。
自分に合った投資を見つけるためには、以下の点を考慮することが大切です。
- いつまでに、いくら貯めたいか: 目標を明確にしましょう。
- どのくらいのリスクなら許容できるか: ご自身の性格や経済状況を考慮しましょう。
- 毎月、いくら投資に回せるか: 無理のない範囲で始めましょう。
まとめ:投資信託とNISAを上手に活用して、賢く資産を増やしましょう!
これまで見てきたように、投資信託は「お金を運用してもらうための商品」、NISAは「その運用益にかかる税金をゼロにするための制度」です。この二つを上手に組み合わせることで、より効率的に、そして安心して資産を増やすことが可能になります。
投資は、早く始めれば始めるほど、複利の効果(利息が利息を生む効果)で雪だるま式に資産が増えていく可能性が高まります。 投資信託とNISAの違いを理解し、ご自身のライフプランに合った方法で、ぜひ今日から資産形成を始めてみてください。