「LED」と「SMD」、これらの言葉、電子部品に詳しくないとなかなか区別がつかないかもしれません。でも、実はそれぞれが指しているものは少し違います。今回は、この「led と smd の 違い」をわかりやすく、そして面白く解説していきますね!
LEDとSMD、その関係性とは?
まず、大前提として、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)というのは、電気を流すと光る半導体部品の総称です。一方、SMD(Surface Mount Device:表面実装部品)というのは、部品を基板に「表面実装」するための技術や、その部品自体のことを指します。つまり、LEDは「光るもの」で、SMDは「取り付け方」や「取り付けられる部品」という、少し違うレイヤーの話なんです。
この「led と smd の 違い」を理解する上で大切なのは、SMDという取り付け方が普及する前は、LEDも昔ながらの「スルーホール部品」として基板に取り付けられていたということです。スルーホール部品は、部品の足(リード)を基板の穴に通して、裏側でハンダ付けするタイプですね。でも、SMD技術が登場したことで、部品を基板の表面に直接ハンダ付けできるようになり、電子機器の小型化や高密度実装が劇的に進みました。
現代の多くのLEDは、このSMD技術を使って作られている、ということなのです。 だから、私たちが普段「LED」と呼んでいるものの中には、実はSMDタイプのLEDがたくさん含まれているわけです。
ここで、それぞれの特徴を簡単な表で見てみましょう。
| 項目 | LED (一般) | SMD (技術・部品) |
|---|---|---|
| 主な機能 | 光を発する | 基板への取り付け方・部品 |
| 取り付け方 | スルーホール、表面実装など | 基板表面に直接実装 |
| 代表例 | 電球型LED、砲弾型LED、チップLEDなど | チップ抵抗、チップコンデンサ、チップLEDなど |
LEDの進化:昔と今
LEDという技術自体は、比較的新しいものではありません。最初に実用化されたのは1960年代で、当時は赤色や緑色など、限られた色しかなく、光量もそれほど多くはありませんでした。これらの初期のLEDは、まさにスルーホール部品として、その形状から「砲弾型LED」などと呼ばれていました。
その後、技術は着実に進歩し、青色LEDの発明(ノーベル賞受賞!)をきっかけに、白色LEDや、より明るく、より省電力なLEDが次々と開発されていきました。この進化の過程で、LEDは単に光るだけでなく、様々な形状やサイズで登場することになります。
- 砲弾型LED: 電球のような形をしており、昔からよく見かけるタイプです。
- フラットトップLED: 先端が平らになっており、指向性の高い光を出します。
- サイドビューLED: 横方向に光を出すタイプで、テープライトなどに使われます。
- チップLED: これがSMD技術と深く関わる、非常に小型のLEDです。
このように、LEDそのものの進化と、それをどうやって基板に取り付けるかという技術の進化は、密接に関わり合って進んできたのです。
SMDの登場とそのメリット
SMD技術の登場は、電子機器の製造方法に革命をもたらしました。それまでのスルーホール実装に比べて、SMDは部品の小型化、基板の裏面も活用できることによる実装面積の削減、そして自動化による生産効率の向上が期待できました。
SMD部品は、一般的にリード(足)が短く、基板の表面に直接ハンダ付けされるように設計されています。これにより、基板の表裏両面に部品を実装することが可能になり、同じ面積により多くの部品を搭載できるようになりました。これは、スマートフォンのような、小さくて多機能なデバイスには不可欠な技術でした。
SMDのメリットをいくつか挙げてみましょう。
- 小型化: 部品自体が小さく、実装面積を減らせる。
- 高密度実装: 基板の裏面も使えるため、より多くの部品を搭載できる。
- 自動化: 自動実装機での作業が容易になり、生産効率が向上する。
- 信頼性: ハンダ付けが自動化されやすく、品質が安定する。
つまり、SMDは「部品を基板に効率よく、小さく取り付けるための方法」として、電子機器の進化を支えているのです。
チップLED:SMDの代表格
SMD技術の恩恵を最も受けている部品の一つが、「チップLED」です。チップLEDは、その名の通り、非常に小さなチップ状のLEDで、SMD実装に最適化されています。昔の砲弾型LEDに比べて、はるかに小さく、基板の表面にペタッと貼り付けるように実装されます。
チップLEDは、その小ささから、以下のような様々な用途で活躍しています。
- スマートフォンのディスプレイのバックライト
- テレビやモニターのバックライト
- LEDテープライトやLED電球の内部
- 小型のインジケーターランプ
- 車載電装品
チップLEDは、さらにサイズや発光特性によって細かく分類されており、使用される機器の要求に合わせて最適なものが選ばれています。例えば、「0603サイズ」や「0402サイズ」といった呼び名で、その小ささが分かりますね。
LEDとSMDの「違い」を再確認
さて、ここまで「led と smd の 違い」について、それぞれの特徴を見てきました。もう一度、整理してみましょう。
LEDは「光る半導体」という機能そのもの。SMDは「基板に部品を取り付ける技術」または「その技術で取り付けられる部品」という実装方法や形態。そして、現代の多くのLED、特に小型で高性能なものは、SMD技術を用いて作られている、というのがポイントです。
例えば、「SMD LED」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、これは「SMD技術で実装されるLED」という意味になります。まさに、SMDという取り付け方で、LEDという光る部品が小型化・高密度化されているのです。
ここで、それぞれの関係性をイメージしやすいように、例え話で説明しましょう。
- LED: 「絵の具」だと思ってください。色があって、何かを描くための材料です。
- SMD: 「筆」や「キャンバス」だと思ってください。絵を描くための道具や場所です。
つまり、SMDという「道具や場所」を使って、LEDという「絵の具」で、電子機器という「絵」を描いている、と考えると分かりやすいかもしれません。
まとめ:賢く理解しよう!
「led と smd の 違い」は、機能(光る)と実装方法(表面実装)という、異なる側面に注目した言葉の組み合わせであることが分かりました。どちらか一方が優れている、というわけではなく、お互いが技術の発展とともに進化し、現代の電子機器を支えているのです。
これからは、「LED」と聞いたら「光るもの」、そして「SMD」という言葉がセットで出てきたら、「小さく、基板の表面に効率よく取り付けられている光る部品」なんだな、と理解してもらえればバッチリです!