ロキソニン 60mg と ロキソプロフェン 60mg の 違い ~賢く選ぶための徹底解説~

「ロキソニン60mg」と「ロキソプロフェン60mg」、どちらも痛み止めとしてよく使われるお薬ですが、実はこの二つ、名前は似ていても、 ロキソニン60mg と ロキソプロフェン60mg の 違い について、きちんと理解している人は意外と少ないかもしれません。結論から言うと、これらは同じ成分であり、医療用医薬品の「ロキソニン錠」の主成分が「ロキソプロフェンナトリウム水和物」であるため、60mgという同じ用量であれば、基本的には同じ効果が期待できるのです。しかし、いくつか知っておきたいポイントがあります。

名前の由来と「ブランド名」の不思議

まず、この「ロキソニン」という名前について考えてみましょう。「ロキソニン」は、第一三共ヘルスケアが販売している解熱鎮痛薬の「ブランド名」なのです。つまり、お薬そのものの成分名ではなく、商品名として私たちがよく耳にする名前なのですね。

一方、「ロキソプロフェン」というのは、お薬の「成分名」です。ロキソニン錠の主成分が、このロキソプロフェンナトリウム水和物なのです。

  • ロキソニン :商品名(ブランド名)
  • ロキソプロフェン :成分名

ですから、ドラッグストアなどで「ロキソニンS」といった市販薬を見ると、パッケージには「ロキソプロフェンナトリウム水和物」と書かれています。これは、 ロキソニン60mg と ロキソプロフェン60mg の 違い というよりは、「ブランド名」と「成分名」という関係性があるからなのです。

医療用医薬品と市販薬の違い

ここでもう一つ、重要なポイントがあります。それは、医療用医薬品の「ロキソニン錠60mg」と、市販薬の「ロキソニンS」などの違いです。

医療用医薬品の「ロキソニン錠60mg」は、医師の処方箋がないと手に入らないお薬です。一方、市販薬の「ロキソニンS」などは、薬剤師や登録販売者に相談すれば、処方箋なしで購入できます。この違いは、お薬の「強さ」や「副作用のリスク」、「使用できる人の範囲」などによって分けられています。

区分 入手方法 主な成分
医療用医薬品 医師の処方箋が必要 ロキソプロフェンナトリウム水和物 60mg ロキソニン錠60mg
市販薬 処方箋不要(薬剤師等に相談) ロキソプロフェンナトリウム水和物(一般的に12mgなど) ロキソニンS、ロキソプロフェンTX錠など

基本的には、医療用医薬品の方が市販薬よりも強い効果を持つ場合が多い ので、市販薬で十分な効果が得られない場合は、医師に相談することが大切です。

「60mg」という用量について

さて、今回のテーマである「60mg」という用量に注目してみましょう。

医療用医薬品の「ロキソニン錠60mg」は、まさにこの「60mg」という用量で処方されます。これは、痛みの種類や強さに応じて、医師が適切だと判断した量です。

  1. 軽い痛みの場合
  2. 中程度の痛みの場合
  3. 強い痛みの場合(医師の判断による)

一方、市販薬では、一般的に「ロキソプロフェンナトリウム水和物」の含有量は12mgなど、医療用医薬品よりも少ない用量になっています。これは、市販薬は自己判断で使用されることが多いため、安全性を考慮した結果なのです。

「ロキソニン」と「ロキソプロフェン」の剤形の違い

「ロキソニン」という名前で市販されているお薬には、錠剤だけでなく、様々な剤形があります。これも、 ロキソニン60mg と ロキソプロフェン60mg の 違い を考える上で、知っておくと役立ちます。

  • 錠剤 :最も一般的で、水で飲みます。
  • 顆粒剤 :水に溶かして飲むタイプです。
  • ゲル剤(塗り薬) :関節痛などに直接塗布するタイプです。
  • パップ剤(湿布薬) :皮膚に貼るタイプで、患部に直接作用します。

これらの剤形は、お薬の成分が体内に吸収されるスピードや、効果が現れるまでの時間、そして使用する部位などが異なります。例えば、急な痛みを和らげたい場合は、速やかに効果が現れる剤形が選ばれることがあります。

ジェネリック医薬品との関係

「ロキソニン」は、第一三共ヘルスケアの登録商標ですが、主成分である「ロキソプロフェンナトリウム水和物」は、特許が切れているため、他の製薬会社も同じ成分のお薬を製造・販売しています。これが「ジェネリック医薬品」です。

ジェネリック医薬品は、医療用医薬品の「ロキソニン錠60mg」の場合、成分や効果は同じですが、価格が抑えられていることが多いです。医師や薬剤師から、ジェネリック医薬品を選択できる旨の説明を受けることもあります。

先発医薬品 ジェネリック医薬品
ロキソニン錠60mg ロキソプロフェン錠60mg(各社から販売)

ジェネリック医薬品を選ぶことで、医療費の負担を軽減できる可能性があります。

どんな時にどちらを選ぶべきか?

では、具体的にどのような時に「ロキソニン60mg」や「ロキソプロフェン」を含むお薬を選ぶべきでしょうか。

  • 急な強い痛み :頭痛、生理痛、腰痛、関節痛など、急に痛みが出た場合。
  • 炎症を伴う痛み :腫れや赤みを伴う痛みに効果が期待できます。
  • 発熱 :解熱作用もあるため、熱がある時にも使用できます。

市販薬を選ぶ場合は、ご自身の症状の程度や、過去にお薬でアレルギーなどの経験がないかを、薬剤師や登録販売者にしっかりと相談することが重要です。

注意点と副作用について

最後に、ロキソニンやロキソプロフェンを含むお薬を使用する上での注意点と、考えられる副作用について触れておきましょう。

  1. 胃腸への負担 :空腹時を避けて服用することが推奨されます。胃の不快感や痛みが出ることがあります。
  2. 腎臓への影響 :腎臓の機能が低下している方、高齢者などは注意が必要です。
  3. アレルギー症状 :発疹やかゆみなどが出ることがあります。
  4. 出血傾向 :出血しやすくなることがあるため、他の薬を服用している場合や、持病がある場合は医師に相談してください。

自己判断での長期連用は避け、指示された用法・用量を守ることが大切です。

このように、「ロキソニン60mg」と「ロキソプロフェン60mg」という言葉は、お薬の成分とブランド名、そして医療用医薬品と市販薬という違いを含めて理解することが大切です。どちらも効果的なお薬ですが、ご自身の体調や症状に合わせて、賢く選択し、安全に利用していきましょう。

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