Can と Be Able To の違い、これでスッキリ理解！

「can」と「be able to」はどちらも「～できる」という意味で使われますが、実は微妙なニュアンスの違いがあります。この違いを理解することは、英語の表現力を豊かにするためにとても重要です。今回は、この「can と be able to の違い」について、分かりやすく解説していきます。

「can」と「be able to」の基本的な意味と使い分け

まず、「can」は能力や可能性を表す助動詞で、一般的に「～できる」という意味で使われます。一方、「be able to」は「～することができる」という意味で、こちらは「be」を主語や時制に合わせて変化させる必要があります。 この使い分けが、can と be able to の違いの核心部分と言えるでしょう。

例えば、「I can swim.」（私は泳げます）のように、現在の能力を表す場合によく使われます。また、相手に許可を求める時にも「Can I come in?」（入ってもいいですか？）のように使われますね。

Can：現在の能力、可能性、許可
Be able to：能力、可能性（beの形が変わる）

「be able to」は、can が使えない場面で能力を表す際に特に役立ちます。例えば、未来のことや過去のことについて話す時です。

「can」の便利な使い方：能力と許可

「can」は、とにかく手軽に「できる」ことを伝えたい時に便利です。現在の自分の能力を伝えるだけでなく、相手が何かできるかどうかを尋ねる時にもよく使われます。

能力の表明: "She can speak three languages." (彼女は3ヶ国語を話せる。)
可能性の示唆: "It can get very hot in summer here." (ここでは夏にとても暑くなることがある。)
許可の要求: "Can I borrow your pen?" (ペンを借りてもいいですか？)

このように、「can」は日常会話で頻繁に登場する、とても使い勝手の良い単語なのです。しかし、助動詞なので、文法上の制約もあります。例えば、二重に助動詞を使うことはできません。

「be able to」の活躍場面：can が使えない時

「can」には時制の制約があります。過去形は「could」ですが、未来形や現在完了形には「can」の形がありません。そこで、「be able to」が登場します。主語や時制に合わせて「be」を変化させることで、様々な状況で「～できる」を表現できます。

例えば、未来のことについて話す場合:

"I will be able to come to the party." (パーティーに行けるだろう。)

過去のある時点での能力について話す場合:

"When I was young, I was able to run very fast." (若かった頃、私はとても速く走ることができた。)

時制	「できる」の表現
現在	I can swim. / I am able to swim.
過去	I could swim. / I was able to swim.
未来	I will be able to swim.

「can」と「be able to」のニュアンスの違い

「can」は、生まれ持った才能や、習慣的に身についた能力を表すことが多いのに対し、「be able to」は、努力や練習の成果、あるいは特定の状況下での一時的な能力を表すニュアンスが強くなることがあります。

例えば、

"He can play the piano beautifully." (彼はピアノを美しく弾ける。) - 生まれ持った才能や長年の練習の成果
"He was able to win the game." (彼はその試合に勝つことができた。) - 特定の状況下での成功

もちろん、常にこの区別があるわけではありませんが、このようなニュアンスの違いを意識すると、より自然な英語表現に近づくことができます。

否定文と疑問文での使い分け

否定文や疑問文でも、「can」と「be able to」の使い分けは重要です。否定文では、「cannot」または「can't」を使います。一方、「be able to」の否定文は、「be not able to」となります。

疑問文では、「Can + 主語 + 動詞の原形～?」という形が一般的ですが、「be able to」を使う場合は、「Be + 主語 + able to + 動詞の原形～?」となります。

否定文: "I cannot see." / "I am not able to see."
疑問文: "Can you see?" / "Are you able to see?"

「can」と「be able to」の省略形

「can」は助動詞なので、その後に動詞の原形が続きます。一方、「be able to」は、「be」の形が変わることを覚えておきましょう。例えば、現在形では「am/is/are able to」、過去形では「was/were able to」となります。

これらの形を正しく使い分けることが、can と be able to の違いを理解する上で大切です。

より自然な英語表現のために

一般的に、日常会話で「～できる」という能力を表現する際は、「can」がより自然で頻繁に使われます。しかし、前述したように、時制の制約がある場合や、特定の状況下での達成を強調したい場合には、「be able to」が適しています。