規格名称の迷走？ 実は名称が統一されただけ！
まず、usb3 1 と usb3 2 の違いを理解する上で、一番混乱しやすいのが「規格の名称」です。結論から言うと、USB 3.2 は USB 3.1 の後継規格というよりは、USB 3.1 の名称が整理・統一されたものなのです。この名称の変更は、ユーザーが混乱しないように、という意図があったのですが、逆効果になってしまった側面もあります。
USB 3.1 には、当初、以下の二つの速度の規格がありました。
- USB 3.1 Gen 1: 5Gbps
- USB 3.1 Gen 2: 10Gbps
そして、USB 3.2 が登場した際に、これらの名称が以下のように整理・統一されました。
| 旧名称 (USB 3.1) | 新名称 (USB 3.2) | 速度 |
|---|---|---|
| USB 3.1 Gen 1 | USB 3.2 Gen 1 | 5Gbps |
| USB 3.1 Gen 2 | USB 3.2 Gen 2 | 10Gbps |
「Gen」の数字が持つ意味とは？
先ほど少し触れましたが、「Gen」という言葉には「Generation」、つまり「世代」という意味があります。usb3 1 と usb3 2 の違いを理解するには、この世代を意識することが大切です。
* Gen 1 (第一世代): これは、もともと USB 3.0 として発表されていた規格で、理論上の最大転送速度は 5Gbps です。USB 3.1 が登場した際に、この 5Gbps の規格が「USB 3.1 Gen 1」と改称されました。
* Gen 2 (第二世代): こちらは、USB 3.1 の新規格として登場し、理論上の最大転送速度は 10Gbps です。USB 3.2 の登場により、「USB 3.2 Gen 2」と名称が変更されました。
つまり、 Gen 1 の部分は USB 3.1 でも USB 3.2 でも同じ速度（5Gbps）であり、 Gen 2 の部分も USB 3.1 でも USB 3.2 でも同じ速度（10Gbps）なのです。
USB Type-Cコネクタとの関係性
usb3 1 と usb3 2 の違いを語る上で、USB Type-C コネクタは避けて通れません。USB Type-C は、コネクタの形状が小型で、上下どちらでも挿せるという利便性で普及しました。
しかし、USB Type-C コネクタだからといって、必ずしも USB 3.2 Gen 2 の速度が出るわけではありません。
- USB Type-C コネクタであっても、内部の通信規格が USB 2.0 の場合もあります。
- USB Type-C コネクタは、USB 3.2 Gen 1 (5Gbps) や USB 3.2 Gen 2 (10Gbps) に対応しているものが多いです。
- さらに、USB 3.2 は、USB Type-C の能力を最大限に引き出すために、2レーン（2つの通信経路）を利用できるようになりました。
この「2レーン」という点が、後述する USB 3.2 Gen 2x2 と大きく関わってきます。
USB 3.2 Gen 2x2：さらなる高速化の鍵
ここで、usb3 1 と usb3 2 の違いにおける、最も本質的な「高速化」について掘り下げていきます。それが、USB 3.2 Gen 2x2 という規格です。
USB 3.2 Gen 2x2 は、USB 3.2 の中でも、より高速な転送を実現するために登場しました。
- Gen 2x2 の意味: これは、「Gen 2」を「2倍」にした、という意味合いです。具体的には、Gen 2 (10Gbps) の通信を 2レーン同時に行うことで、理論上の最大転送速度が 20Gbps になります。
これは、USB 3.1 Gen 1 (5Gbps) や USB 3.1 Gen 2 (10Gbps) と比較すると、文字通り数倍の速度アップと言えます。
最大転送速度の比較表
usb3 1 と usb3 2 の違いを、数値で比較してみましょう。
| 規格 | 理論上の最大転送速度 |
|---|---|
| USB 3.1 Gen 1 (USB 3.2 Gen 1) | 5Gbps |
| USB 3.1 Gen 2 (USB 3.2 Gen 2) | 10Gbps |
| USB 3.2 Gen 2x2 | 20Gbps |
この表を見ると、usb3 1 と usb3 2 の違い、特に USB 3.2 Gen 2x2 がいかに高速であるかが一目瞭然です。
実際の速度に影響を与える要因
理論上の最大転送速度はあくまで「理論値」であり、実際の速度は様々な要因によって左右されます。usb3 1 と usb3 2 の違いを理解した上で、さらに実際の使用感を左右するポイントを見ていきましょう。
1. 接続する機器の性能: 接続するストレージ（SSD、HDD）や、PC側のポートの性能が追いついていないと、規格通りの速度は出ません。 2. ケーブルの品質: 高速な規格に対応したケーブルを使用しないと、性能を発揮できません。特に USB 3.2 Gen 2x2 の場合、対応ケーブルが重要になります。 3. OSやドライバー: OSやドライバーのバージョンが古いと、通信性能が低下する可能性があります。 4. ファイルの種類やサイズ: 小さなファイルを大量に転送する場合と、大きなファイルを一つ転送する場合では、実効速度が異なることがあります。
まとめ：あなたの環境に最適なUSB規格を選ぼう
usb3 1 と usb3 2 の違いについて、規格名称の整理と、USB 3.2 Gen 2x2 による 20Gbps という高速化が主なポイントであることを解説しました。
一般的に、多くのデバイスで使われているのは USB 3.2 Gen 1 (旧 USB 3.1 Gen 1) で 5Gbps、少し速いのが USB 3.2 Gen 2 (旧 USB 3.1 Gen 2) で 10Gbps です。
もし、大容量のデータを頻繁にやり取りする、例えば動画編集や高画質写真の保存・転送などを行うのであれば、USB 3.2 Gen 2x2 (20Gbps) に対応した機器やストレージを検討する価値は十分にあります。
ご自身の用途や、接続したい機器がどのUSB規格に対応しているかを確認して、最適なUSB環境を構築してください。
usb3 1 と usb3 2 の違いは、単なる名称変更だけでなく、高速化という明確な進化を遂げています。これらの違いを理解することで、より快適で効率的なデジタルライフを送ることができるでしょう。