「なんか顔にブツブツができちゃったけど、これってニキビかな?それとも毛嚢炎?」そう思ったことはありませんか? 毛 嚢炎 と ニキビ の違いを理解することは、適切なケアをして肌をきれいに保つためにとても大切です。今回は、この二つの皮膚のトラブルについて、わかりやすく解説していきます。
毛 嚢炎 と ニキビ の根本的な原因の違い
まず、毛 嚢炎 と ニキビ の一番大きな違いは、その原因です。ニキビは、皮脂がたくさん出て毛穴が詰まり、そこにアクネ菌という菌が繁殖して炎症を起こすことが主な原因です。一方、毛嚢炎は、毛穴の奥にある毛を作る「毛包(もうほう)」という部分が、細菌や真菌(カビ)などに感染して炎症を起こす状態を指します。 原因となる菌が違うという点が、毛 嚢炎 と ニキビ の違いの根幹をなしています。
ニキビができるメカニズムをもう少し詳しく見てみましょう。
- 皮脂の過剰分泌
- 毛穴の詰まり(角栓など)
- アクネ菌の増殖
- 炎症
これに対して、毛嚢炎は、
| 原因 | 主な症状 |
|---|---|
| 細菌(ブドウ球菌など) | 赤くて痛いぶつぶつ |
| 真菌(マラセチアなど) | かゆみを伴う小さなぶつぶつ |
このように、毛嚢炎は原因となる菌の種類によって、少し症状が変わってくることがあります。
見た目の違い:どこに、どんなふうにできる?
毛 嚢炎 と ニキビ の見た目にも違いがあります。ニキビは、顔にできることが多いですが、背中や胸にもできやすいです。初期のニキビは、毛穴がポツッと開いたところにでき、赤く腫れたり、膿を持ったりします。
毛嚢炎は、毛穴があればどこにでもできます。特に、衣服でこすれやすい部分や、汗をかきやすい場所、シェービングなどで傷つきやすい部分にできやすい傾向があります。例えば、
- 顔
- 首
- 背中
- お尻
- 太もも
などが挙げられます。毛嚢炎の初期は、毛穴を中心に赤いポツポツができ、中心に膿がたまることもあります。ニキビと似ていますが、毛嚢炎の方が、毛穴一つ一つが独立して炎症を起こしているように見えることが多いです。
症状の違い:痛みやかゆみはある?
症状についても、毛 嚢炎 と ニキビ の違いを把握しておきましょう。ニキビは、赤く腫れたり、膿を持ったりすると、触ると痛むことがあります。しかし、初期の段階では、痛みやかゆみはあまり感じないことも多いです。
一方、毛嚢炎は、原因となる菌の種類にもよりますが、痛みや熱感、かゆみを伴うことがあります。特に、毛嚢炎が広範囲にできてしまうと、不快感を感じやすくなります。症状をまとめると、
- ニキビ: 初期は無症状、炎症が強くなると痛み。
- 毛嚢炎: 赤み、腫れ、熱感、痛み、かゆみ。
というように、毛嚢炎の方が炎症のサインが強く出やすい場合があります。
できやすい場所の違い:顔だけじゃない?
先ほども少し触れましたが、できやすい場所も毛 嚢炎 と ニキビ の違いとして重要です。ニキビは、皮脂腺が多く、ホルモンバランスの影響を受けやすい顔(特にTゾーンやUゾーン)、そして背中や胸にできやすい傾向があります。
毛嚢炎は、毛穴があるところならどこにでもできます。そして、毛嚢炎は、毛穴が傷ついたり、刺激を受けたりすることがきっかけで起こることが多いため、
- シェービングや脱毛をした後
- きつい下着や衣服でこすれた部分
- 汗をかいたままにしてしまった部分
などにできやすいのです。ですので、顔にできたものが必ずしもニキビとは限らず、毛嚢炎の可能性もあるということです。
治療法とセルフケアの違い:どうすればいい?
毛 嚢炎 と ニキビ の違いを理解したら、次に大切なのは適切な治療法とセルフケアです。ニキビの治療は、原因であるアクネ菌を抑えるための塗り薬(抗生物質など)や、毛穴の詰まりを改善する薬、炎症を抑える薬などが使われます。セルフケアとしては、顔を清潔に保ち、皮脂の過剰な分泌を抑える洗顔料を選んだり、食生活に気をつけたりすることが大切です。
一方、毛嚢炎は、原因が細菌や真菌なので、それぞれに合った薬での治療が必要です。細菌による毛嚢炎には抗生物質の飲み薬や塗り薬、真菌による毛嚢炎には抗真菌薬が処方されます。セルフケアとしては、
- 患部を清潔に保つ
- 通気性の良い衣服を選ぶ
- 汗をかいたらすぐに拭く
- シェービングや毛の処理は慎重に行う
といったことが重要になります。自己判断でニキビの薬を毛嚢炎に使うと、かえって悪化させることもあるので注意が必要です。
まとめ:違いを知って、健やかな肌を目指しましょう
毛 嚢炎 と ニキビ の違いについて、原因、見た目、症状、できやすい場所、そして治療法とセルフケアという観点から見てきました。どちらも肌にできる「ぶつぶつ」ですが、原因や対処法が異なります。もし、ご自身の肌に気になるブツブツができた場合は、まずはそれがニキビなのか、毛嚢炎なのかを判断することが大切です。判断が難しい場合や、症状がひどい場合は、皮膚科を受診して専門家のアドバイスを受けるようにしましょう。違いを理解して、適切なケアをすることで、健やかな肌を取り戻すことができますよ。