「3ナンバー」と「5ナンバー」、車の登録番号でよく見かけるこの数字の違い、実は税金にも関わってくるって知っていましたか？ この記事では、3ナンバーと5ナンバーの税金の違いについて、分かりやすく解説します。
ナンバープレートの数字が税金に与える影響
車のナンバープレートに表示される「3ナンバー」と「5ナンバー」は、車のサイズや排気量によって決まります。そして、この数字の違いが、自動車税（種別割）や自動車重量税といった税金に影響を与えているのです。 車の税金を理解する上で、このナンバーの違いは非常に重要です。
具体的には、3ナンバー車は一般的に5ナンバー車よりも車体が大きく、排気量も大きい傾向にあります。そのため、自動車税（種別割）は排気量区分によって税額が決められているため、排気量の大きい3ナンバー車の方が税金が高くなることが多いのです。例えば、以下のような区分があります。
- 軽自動車税（種別割）：全車一律
- 小型自動車税（種別割）：排気量1,000cc超～2,000cc以下
- 普通自動車税（種別割）：排気量2,000cc超
このように、排気量によって税額が変わるため、同じ普通車でも排気量の少ない5ナンバー車と排気量の多い3ナンバー車では、税金に差が出てきます。さらに、自動車重量税も車の重さによって税額が決まるため、車体が大きく重くなりがちな3ナンバー車は、5ナンバー車よりも高くなる傾向があります。つまり、車のサイズや排気量が大きくなればなるほど、税金も高くなるというシンプルな仕組みなのです。
自動車税（種別割）における3ナンバーと5ナンバーの税率の違い
自動車税（種別割）は、車の排気量によって税額が細かく定められています。3ナンバー車は、一般的に排気量が2,000ccを超えるものが多く、5ナンバー車は1,000cc超2,000cc以下のものが中心となります。この排気量の違いが、そのまま自動車税（種別割）の税額に影響してくるのです。
例えば、新車登録時の自動車税（種別割）の例を挙げると、以下のようになります。
| 排気量 | 5ナンバー（普通車） | 3ナンバー（普通車） |
|---|---|---|
| 1,000cc超～1,500cc以下 | 30,500円 | - |
| 1,500cc超～2,000cc以下 | 39,500円 | - |
| 2,000cc超～2,500cc以下 | - | 45,000円 |
| 2,500cc超～3,000cc以下 | - | 51,000円 |
※上記は2019年10月1日以降に新車登録された場合の例です。
このように、同じ普通車であっても、排気量が大きくなるにつれて税額が高くなります。これは、排気量の大きい車ほど環境への負荷が大きいという考え方に基づいています。
また、年数が経過した車には「経年重課」という制度があり、新車登録から13年を超えると自動車税（種別割）が10%～20%程度重くなります。この経年重課も、車体の大きさや排気量によって重課される税額が変わるため、3ナンバー車の方がより多くの税金負担になる可能性があります。
自動車重量税における3ナンバーと5ナンバーの負担増
自動車重量税は、車の重量に応じて課税される税金です。一般的に、3ナンバー車は車体が大きく、車重も重くなる傾向があるため、5ナンバー車と比較して自動車重量税の負担が大きくなります。
自動車重量税は、エコカー減税などの制度によって、燃費性能の良い車や環境負荷の低い車は減税されることがあります。しかし、車体が重いという根本的な要因は変わらないため、同等のエコカー性能であったとしても、車重の重い3ナンバー車の方が、結果的に納める自動車重量税が高くなるケースが多いのです。
具体的には、新車購入時や車検時に納める自動車重量税は、以下のような区分で計算されます。
- 0.5トン刻みでの税額
- エコカー減税による軽減措置
例えば、車両重量が1トンを超えるような3ナンバー車の場合、5ナンバー車よりも高い税額が設定されていることが一般的です。これは、車体が重いほど、道路への負荷も大きくなるという考え方に基づいています。
車検の際に支払う自動車重量税は、次の車検までの2年間分をまとめて支払うため、一度の負担額が大きくなります。したがって、長期的に見ると、3ナンバー車は5ナンバー車よりも自動車重量税の負担が積み重なっていくことになります。
任意保険料への影響
3ナンバー車と5ナンバー車では、任意保険料にも違いが生じることがあります。これは、保険会社がリスクを評価する際に、車の種類や性能、そしてそれらに付随する事故の発生率などを考慮するためです。
一般的に、3ナンバー車は車体が大きく、排気量も大きいことから、事故の際の損害額が大きくなる可能性が考えられます。また、高速道路での走行性能が高い車種が多いことから、運転機会が増え、事故に遭うリスクも高まると判断されることがあります。
そのため、保険会社によっては、3ナンバー車の方が5ナンバー車よりも任意保険料が高く設定される場合があります。ただし、これはあくまで一般的な傾向であり、個々の保険契約の内容や、運転者の年齢、運転歴、車種、補償内容などによって保険料は大きく変動します。
加入する保険会社やプランによって、料率の計算方法が異なるため、事前に複数の保険会社に見積もりを取って比較検討することが重要です。特に、初めて車を購入する方や、保険の見直しを考えている方は、この点も考慮に入れると良いでしょう。
エコカー減税との関係
エコカー減税は、環境性能に優れた車に対して税金が軽減される制度です。この制度は、車の燃費性能や排出ガス性能に基づいて適用されますが、車のサイズや重量も間接的に影響を与えることがあります。
例えば、同じエコカーでも、車体が重く、車内空間が広い3ナンバー車は、燃費性能の面で5ナンバー車に劣る場合があります。その結果、エコカー減税の適用対象となっても、減税率が低くなったり、対象外になったりすることが考えられます。
エコカー減税の対象となるかどうかは、国土交通省が定める基準によって決まります。具体的には、以下のような基準が設けられています。
- 燃費基準
- 排出ガス基準
これらの基準をクリアした車は、自動車重量税や環境性能割などが軽減されます。しかし、車体の大きさや重さによって、燃費性能を向上させることが難しくなる場合もあり、それが税負担に影響を与えることがあります。
したがって、エコカー減税を重視して車を選ぶ際には、車のサイズや重量も考慮に入れ、ご自身のライフスタイルに合った、環境性能と税負担のバランスが良い車を選ぶことが大切です。
まとめ：賢く税金を理解して、カーライフを楽しもう！
「3ナンバー」と「5ナンバー」の違いが、自動車税（種別割）や自動車重量税、さらには任意保険料にまで影響を与えることをお分かりいただけたかと思います。車の購入や買い替えの際には、これらの税金の違いを理解しておくことで、より賢い選択ができるようになります。
ご自身の予算や用途に合わせて、どのようなナンバーの車が最適なのか、じっくり検討してみてください。税金のことだけでなく、車の維持費全体を考慮して、素敵なカーライフを楽しんでくださいね！