must と should の 違い、これさえ読めばバッチリ!

英語で「~しなければならない」という義務や必要性を表すとき、私たちはよく "must" と "should" を使います。しかし、この二つ、実はニュアンスが全然違うんです!今日は、この must と should の 違い を、分かりやすく、そして楽しく解説していきますね。

義務と推奨:must と should の根本的な違い

さて、まず一番大切なことからお話ししましょう。 must と should の 違い の核心は、その「強さ」にあります。must は、文字通り「絶対に~しなければならない!」という、非常に強い義務や必要性を表します。これは、法律や規則、あるいは自分自身との強い約束のようなものです。たとえば、「試験に合格するためには、勉強しなければならない」という場合、これは合格という目標を達成するために必須の行動ですよね。つまり、must は、それを行わないと大変なことになる、あるいは目標が達成できない、といった状況で使われます。

一方、should は、「~した方が良い」「~すべきだ」という、推奨やアドバイス、あるいは道徳的な義務を表します。これは、must ほど強い拘束力はありません。should で示されることは、しなくてもすぐに困るわけではないけれど、した方がより良い結果になる、あるいは一般的に正しいとされている行動です。例えば、「健康のために、野菜をたくさん食べるべきだ」というのは、野菜を食べなくてもすぐに病気になるわけではありませんが、健康維持のためには推奨される行動です。つまり、should は、より「望ましい」行動を指し示すのです。

まとめると、

  • Must : 強い義務、絶対的な必要性
  • Should : 推奨、アドバイス、道徳的な義務

このように、must が「〜しないといけない」という絶対的な指令だとすれば、should は「〜した方がいいよ」という親切なアドバイス、と考えると分かりやすいかもしれません。

具体的な場面で見てみよう!must の使用例

では、具体的な場面で "must" がどのように使われるか見てみましょう。

  1. 規則や法律 :
    • You must wear a seatbelt in the car. (車ではシートベルトを着用しなければなりません。)
    • Students must submit their assignments by Friday. (学生は金曜日までに課題を提出しなければなりません。)
  2. 強い必要性 :
    • I must finish this report by tomorrow. (明日までにこのレポートを終えなければなりません。)
    • We must save water, as there is a drought. (干ばつなので、私たちは水を節約しなければなりません。)

より柔らかい表現、should の使い方

続いて、"should" がどのように使われるのか、こちらも見ていきましょう。

1. アドバイスや提案

これは、相手に「こうすると良いよ」と伝えるときに使われます。

例文 意味
You should eat more fruits and vegetables. もっと果物や野菜を食べるべきです。(健康のために良い、というアドバイス)
He should apologize for what he did. 彼は自分のしたことについて謝るべきです。(道徳的に正しい行動、という推奨)

2. 期待や確率

「~するはずだ」「~だろう」という、ある程度の確信を持って予想するときにも使われます。

  • The train should be here soon. (電車はもうすぐ着くはずです。)
  • She should know the answer. (彼女なら答えを知っているはずです。)

否定形での違い: mustn't と shouldn't

"must" と "should" の否定形にも、意味の違いがはっきりと現れます。ここを間違えると、意図しない意味になってしまうので注意が必要です。

mustn't は、「絶対に~してはいけない!」という、強い禁止を表します。これは、規則や警告でよく使われる表現です。

  • You mustn't smoke here. (ここでは絶対にタバコを吸ってはいけません。)
  • Children mustn't play with matches. (子供はマッチで遊んではいけません。)

一方、 shouldn't は、「~しない方が良い」「~すべきではない」という、推奨しない行動や、避けるべき行動を表します。これは、mustn't ほどの強い禁止ではありません。

  1. They shouldn't waste so much food. (彼らはそんなに食べ物を無駄にすべきではありません。)
  2. You shouldn't drive when you are tired. (疲れているときは運転すべきではありません。)

つまり、

表現 意味 強さ
mustn't 絶対に~してはいけない 強い禁止
shouldn't ~しない方が良い 推奨しない、避けるべき

完了形での使い分け:must have と should have

過去の出来事について話すときにも、"must" と "should" の使い分けは重要です。完了形になることで、そのニュアンスがどう変わるのか見ていきましょう。

must have + 過去分詞 は、「~したに違いない」という、強い確信を持って過去の出来事を推測するときに使われます。

  • He must have been very tired. (彼はとても疲れていただろうに違いない。)
  • She must have studied hard for the exam. (彼女は試験のために一生懸命勉強したに違いない。)

一方、 should have + 過去分詞 は、「~すべきだったのに、しなかった」という、後悔や非難の気持ちを表します。これは、過去の行動に対する「もし~していれば良かったのに」という思いです。

  1. I should have listened to my parents. (両親の言うことを聞いておくべきだったのに。)
  2. You should have told me the truth. (あなたは私に真実を話すべきだったのに。)

このように、過去のことについて話す場合でも、must は「確信」、should は「後悔・非難」という違いがあるのが分かりますね。

must と should の「必要性」のニュアンス

必要性を表す際にも、must と should ではその度合いが異なります。まずは、"must" が示す必要性について掘り下げてみましょう。

"Must" が示す必要性は、その行動が「欠かせない」「なくてはならない」という、極めて強いものです。これは、生存や成功、あるいは基本的な義務に関わる場合によく使われます。

  • To live, we must breathe. (生きるためには、私たちは呼吸しなければならない。)
  • You must complete the training before starting the job. (仕事を開始する前に、研修を完了しなければなりません。)

このように、must が示す必要性は、それが満たされないと、根本的な問題が生じるような状況で使われることが多いです。

対して、"should" が示す必要性は、より「望ましい」「効果的」といったニュアンスになります。それは、より良い結果をもたらしたり、問題を未然に防いだりするための、推奨される行動です。

  1. We should conserve energy to protect the environment. (環境を守るために、私たちはエネルギーを節約すべきだ。)
  2. Parents should encourage their children to read. (親は子供に読書を奨励すべきだ。)

should が示す必要性は、実行することが「賢明」である、あるいは「有益」であると判断される場合に用いられます。

まとめ:must と should を使いこなそう!

さて、ここまで must と should の 違い について、様々な角度から見てきました。must は強い義務や必要性、should は推奨やアドバイス。否定形では、mustn't は強い禁止、shouldn't は推奨しない行動。完了形では、must have は強い推測、should have は後悔や非難。必要性の度合いも、must の方がはるかに強いことが分かりましたね。

これらの違いを理解して、あなたの英語表現に磨きをかけてください!

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