保育園 と 保育所 の 違い、これでスッキリ!~子どもの預け先、どっちを選ぶ?~

「保育園」と「保育所」、この二つの言葉、似ているようで実は少し違うんです。 保育園 と 保育所 の 違い を理解することは、お子さんを預ける場所を選ぶ上でとても大切。今回は、この二つの違いを分かりやすく解説していきますね!

1.目的と役割の違い

まず、一番大きな違いは、それぞれの施設が持つ「目的」と「役割」にあります。保育園は、保護者が仕事などで忙しく、家庭で保育ができない場合に、子どもを預かって保育することを主な目的としています。一方、保育所は、より広く「保育」という言葉が使われるため、保育園も保育所の一種と捉えることもできます。しかし、一般的には、保育園は「保育」に重点を置くのに対し、保育所は「保育」だけでなく、子どもの健やかな成長を育む「教育」的な側面も持ち合わせている場合があります。

具体的に見てみましょう。

  • 保育園: 保護者の就労や病気、介護などを理由に、家庭での保育が困難な場合に、子どもを預かることが中心です。
  • 保育所: 保育園と同様に家庭での保育が困難な場合に加え、子どもの発達を促すための教育的なプログラムが充実している場合もあります。

このように、どちらも子どもを預かるという点は共通していますが、その中心となる役割に違いがあることを覚えておくと良いでしょう。

2.入園の基準

次に、入園する際の基準にも違いが見られます。これは、それぞれの施設がどのような目的で運営されているかによって決まります。

保育園への入園は、保護者の状況が大きく関わってきます。具体的には、以下のような理由で入園の優先順位が決まることが多いです。

  1. 保護者の就労時間が長い
  2. 母子家庭や父子家庭
  3. 保護者が病気や障害を持っている
  4. 同居している親族が病気や障害を持っており、子どもの保育ができない

一方、保育所(保育園以外の場合)では、自治体の方針や施設の方針によって、入園の基準が異なることがあります。例えば、教育的なプログラムを重視する施設では、子どもの発達段階に合わせたプログラムへの参加意欲なども考慮される可能性もゼロではありません。

施設の種類 主な入園基準
保育園 保護者の就労状況、家庭の状況(経済的、身体的など)
保育所(施設による) 保護者の状況に加え、施設の方針によっては子どもの発達段階やプログラムへの適応性など

3.運営主体と種類

保育園と保育所は、運営する主体によってもその種類が分かれます。これが、私たちが普段「保育園」と「保育所」という言葉を聞く機会が多い理由でもあります。

私たちが一般的に「保育園」と呼んでいる施設は、多くの場合、自治体が設置・運営する「公立保育所」や、社会福祉法人などが設置・運営する「私立保育園」を指します。これらの施設は、国の基準に基づいて運営されており、保育料も所得に応じて定められることが一般的です。

一方、「保育所」という言葉は、より広い意味で使われることがあります。例えば、一部の私立の施設では、「保育所」という名称で、保育園とは少し異なる特色を持つ場合もあります。これは、施設が独自の色を出しやすく、教育的な要素を強く打ち出しているケースなどです。

ここで、いくつかの運営主体と施設の種類を整理してみましょう。

  • 公立保育所: 自治体が運営。保育料は所得に応じて決定。
  • 私立保育園: 社会福祉法人などが運営。保育料は所得に応じて決定されることが多いが、施設によって異なる場合も。
  • 認可外保育施設: 自治体の認可を受けていない施設。運営方法や保育料は施設によって様々。

このように、運営主体によっても、施設の特徴や利用できるサービスが異なってきます。

4.保育時間と延長保育

お子さんを預ける上で、日々の保育時間も重要なポイントですよね。保育園や保育所では、一般的に保護者の就労時間などを考慮した標準時間と、それよりも短い短時間といった区分が設けられています。

標準時間は、多くの保育園・保育所で11時間程度が基本となります。例えば、朝7時から夕方6時までといった具合です。一方、短時間は8時間程度で、保護者の勤務時間に合わせて設定されます。

しかし、保護者の都合で、これらの標準時間や短時間を超えてお子さんを預けたい場合、多くの施設で「延長保育」というサービスが利用できます。延長保育は、通常の保育時間を過ぎてからの預かりで、別途料金が発生することが一般的です。

延長保育の利用可能時間や料金は、施設によって異なりますので、事前に確認しておくことが大切です。

  1. 利用できる延長保育の時間帯を確認する
  2. 延長保育の料金体系を把握する
  3. 予約が必要かどうかも確認しておこう

これらの情報をしっかりと把握しておくことで、安心して預けることができます。

5.教育内容とカリキュラム

保育園と保育所では、教育内容やカリキュラムにも違いが見られることがあります。もちろん、どちらの施設でも子どもの成長を促すための様々な活動が行われています。

一般的に、保育園は「保育」が中心であり、集団生活を通じて社会性や協調性を育むことに重点が置かれています。遊びを通して、子どもたちが自ら学び、成長していくことを大切にしています。

一方、保育所(特に教育的な側面を強調する施設)では、より体系的な教育プログラムが用意されている場合があります。例えば、特定の分野(音楽、英語、知育など)に特化したカリキュラムがあったり、先生主導で進められる活動が多かったりすることもあります。

ここでは、それぞれの特徴を簡潔にまとめてみましょう。

施設の種類 教育内容の傾向
保育園 集団生活での社会性・協調性を育む、遊びを通した学び
保育所(教育的側面を重視する施設) 体系的な教育プログラム、特定の分野に特化した活動

もちろん、これはあくまで一般的な傾向であり、個々の施設によって特色は大きく異なります。

6.施設設備と環境

保育園と保育所では、施設設備や環境にも違いがある場合があります。これは、それぞれの施設のコンセプトや、立地条件、設置主体によって異なってきます。

公立の保育園では、比較的標準的な設備が整っていることが多いです。遊具が充実していたり、広い園庭があったりと、子どもたちが安全に遊べる環境が整備されています。

一方、私立の保育所の中には、独自のコンセプトに基づいたユニークな設備を持つ施設もあります。例えば、自然体験を重視した施設であれば、園内に畑があったり、木造の温かい雰囲気の建物であったりすることもあります。また、ICT(情報通信技術)を活用した設備を導入している施設なども増えてきています。

入園を検討する際には、お子さんがどのような環境で過ごすことになるのか、実際に施設を見学することをおすすめします。

  • 園庭の広さや遊具の種類
  • 室内の明るさや安全性
  • 絵本やおもちゃの充実度

これらの点に注目して、お子さんに合った環境かどうかを見極めましょう。

7.利用料(保育料)

保育園や保育所を利用する上で、最も気になることの一つが利用料、いわゆる保育料ですよね。これは、施設の種類や所得によって大きく異なります。

公立の保育園や、多くの私立保育園では、保育料は所得に応じて定められる「応能負担」となっています。つまり、世帯の所得が高ければ保育料も高くなり、所得が低ければ保育料も安くなる仕組みです。これは、自治体が定めた保育料基準に基づいて計算されます。

一方、認可外保育施設の場合は、保育料は施設ごとに自由に設定されているため、料金体系は様々です。月極保育の他に、一時預かりの料金も設定されていることがあります。

保育料について、いくつかのポイントをまとめると以下のようになります。

  1. 公立・私立保育園:所得に応じた応能負担が基本
  2. 認可外保育施設:施設ごとに自由設定
  3. 保育料以外に、給食費や教材費などが別途かかる場合がある

希望する施設が決まったら、必ずその施設の保育料やその他の費用について、詳細を確認するようにしましょう。

「保育園」と「保育所」の言葉の使い分けや、それぞれの施設の特徴について、ご理解いただけたでしょうか。どちらの施設を選ぶにしても、一番大切なのは、お子さんが安心して、そして楽しく過ごせる場所を見つけることです。それぞれの施設が持つ特色を理解し、ご家庭の状況や大切にしたい教育方針に合わせて、最適な選択をしてくださいね。

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