「to + 動詞の原形」と「動名詞(-ing形)」の違いをマスターしよう!

英語を勉強していると、「to + 動詞の原形」と「動名詞(-ing形)」の使い分けに悩むことがありますよね。「to と ing の 違い」は、英語学習者にとって永遠のテーマとも言えますが、実はそれぞれに明確な役割があるんです。この違いを理解すれば、より自然で正確な英語を話せるようになりますよ!

「to + 動詞の原形」と「動名詞(-ing形)」の基本的な役割

まず、一番大切なのは、これらの形が「文の中でどんな働きをするか」ということです。「to + 動詞の原形」は、主に「これからどうしたいか」という未来の動作や目的を表します。一方、「動名詞(-ing形)」は、ある動作そのものを名詞のように扱います。つまり、「~すること」という具体的な行為を指すことが多いのです。

例えば、「I want to eat ramen.(ラーメンを食べたい)」では、「食べること」はまだ実現していない「want(欲求)」の対象であり、未来の行動を示唆しています。しかし、「I like eating ramen.(ラーメンを食べるのが好きだ)」では、「食べる」という行為そのものが「like(好き)」の対象となっており、習慣や一般的な好みを表しています。

このように、 「to + 動詞の原形」は目的や未来志向、「動名詞(-ing形)」は行為そのものや習慣・事実 を指す、という基本的な違いを意識することが、「to と ing の 違い」を理解する第一歩です。

  • to + 動詞の原形 : 未来、目的、願望
  • 動名詞(-ing形) : 行為そのもの、習慣、事実

「~したい」を表すときの使い分け

「~したい」という気持ちを表すときにも、「to + 動詞の原形」と「動名詞(-ing形)」でニュアンスが変わります。一般的に、「want to ~」は、具体的な願望や欲求を表すときに使われます。例えば、「I want to travel to Europe.(ヨーロッパに旅行したい)」のように、将来の計画や夢を語る際にぴったりです。

一方、特定の動詞の後には「動名詞(-ing形)」が続くことが決まっているものがあります。例えば、「enjoy ~ing」は「~することを楽しむ」という意味で、「I enjoy reading books.(本を読むのが好きだ)」のように、その行為自体を楽しんでいる状況を表します。これは、enjoy という動詞が「楽しむ」という行為そのものを目的語に取るからです。

このように、 「want to ~」は未来の希望、「enjoy ~ing」はその行為自体への満足感 、という違いがあります。これは単語ごとに覚えるのが一番確実な方法です。

  1. want to ~ : 未来の願望を表す
  2. enjoy ~ing : ~する行為そのものを楽しむ
  3. finish ~ing : ~し終える
  4. give up ~ing : ~を諦める

「~することは…」と主語になるとき

文の主語として「~すること」を表現する場合、基本的には「動名詞(-ing形)」が使われます。「Swimming is good for your health.(泳ぐことは健康に良い)」のように、「swimming」が「泳ぐこと」という名詞の働きをしています。

しかし、文脈によっては「to + 動詞の原形」が主語になることもあり、その場合は「~することは、(という事実・判断)」といった、やや硬い表現や、一時的な事柄を指すことがあります。「To be honest, I don't understand.(正直に言うと、私は理解できません)」のような副詞的な使い方も「to + 動詞の原形」の仲間です。

「動名詞(-ing形)」は、その行為が日常的、習慣的、または一般的な真実として主語になる場合が多い のに対し、「to + 動詞の原形」が主語になる場合は、やや限定的か、特定の状況を指すことが多いのです。

主語が-ing形 主語がto + 原形
習慣的、一般的 一時的、特定の状況

「~するために」という目的を表すとき

「~するために」という目的を表す場合、「to + 動詞の原形」は副詞句として非常によく使われます。「I went to the library to study .(私は勉強するために図書館に行った)」のように、何のために行ったのか、という目的を明確にします。

一方、動名詞(-ing形)が「~するために」という意味で使われることは、ほとんどありません。もし「~ing」で目的を表すように見える場合は、それは別の意味である可能性が高いです。例えば、「a sleeping bag(寝袋)」の「sleeping」は、寝るための袋という意味ですが、これは形容詞的な使い方であり、厳密には目的を表す副詞句ではありません。

「to + 動詞の原形」は、行動の目的を直接的に示す強力なツール なのです。この使い分けは、文の意味を正確に伝えるために非常に重要です。

  • to + 動詞の原形: ~するために(目的)
  • 動名詞(-ing形): ~すること(名詞)

「~するのを忘れた」を表すとき

「忘れる」という意味の「forget」の後には、「to + 動詞の原形」と「動名詞(-ing形)」の両方が来ますが、意味が大きく変わります。「forget to do ~」は、「~するのを忘れた(まだしていない)」という意味です。「I forgot to call her.(彼女に電話するのを忘れた)」は、電話をかけるべきだったのに、その行為自体を忘れてしまった、という状況です。

対して、「forget doing ~」は、「~したことを忘れた」という意味で、過去の経験や記憶について話すときに使われます。「I forgot calling her.(彼女に電話したことを忘れた)」は、電話したという事実そのものを忘れてしまった、というニュアンスになります。

「forget to do」は「するべきことを忘れた」、「forget doing」は「したことを忘れた」 という、過去と未来(または未遂)の区別がポイントです。

  1. forget to do: ~するのを忘れる(未遂)
  2. forget doing: ~したことを忘れる(既遂)

「~することを後悔している」を表すとき

「後悔する」という意味の「regret」も、「forget」と同様に、「to + 動詞の原形」と「動名詞(-ing形)」で意味が変わります。「regret to do ~」は、「残念ながら~しなければならない」という、将来の不本意な出来事について述べる際に使われます。例えば、「I regret to inform you that your application was unsuccessful.(残念ながら、あなたの応募は成功しなかったことをお知らせします)」のように、丁寧な謝罪や残念な知らせを伝えるときに使われることが多いです。

一方、「regret doing ~」は、「~したことを後悔している」という意味で、過去の自分の行動に対して残念な気持ちを表します。「I regret smoking so much.(あんなにタバコを吸ったことを後悔している)」のように、過去の行為を振り返って後悔している状況です。

「regret to do」は「残念ながら~します」、「regret doing」は「~したことを後悔する」 という、未来への不本意さと過去の行為への後悔という違いを理解しましょう。

regret to do regret doing
残念ながら~する(未来の不本意なこと) ~したことを後悔する(過去の行為)

「to と ing の 違い」は、最初は少し複雑に感じるかもしれませんが、このように具体的な例や、それぞれの単語との組み合わせで覚えることで、理解が深まります。今回解説したポイントを繰り返し復習して、英語の表現の幅を広げていきましょう!

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