内臓 脂肪 と 中 性 脂肪 の 違い、スッキリ理解して健康な体を目指そう!

「内臓脂肪」と「中性脂肪」、どちらも健康診断などでよく聞く言葉ですが、一体何が違うのでしょうか?実は、これらは密接に関係しているものの、指しているものが異なります。 内臓脂肪と中性脂肪の違いを正しく理解することは、健康的な生活を送る上で非常に重要です。

内臓脂肪とは?~体の奥に潜む脂肪の正体~

内臓脂肪とは、その名の通り、お腹の臓器の周りについた脂肪のことです。皮下脂肪がお腹の皮膚の下につくのに対し、内臓脂肪は体の内側に蓄えられます。リンゴのようなお腹の形になりやすいことから、「リンゴ型肥満」とも呼ばれます。この内臓脂肪は、見た目だけでなく、体の健康に大きな影響を与えることがわかっています。

内臓脂肪が増えると、以下のようなリスクが高まります。

  • 生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症など)
  • 心筋梗塞や脳卒中
  • 脂肪肝

内臓脂肪は、皮下脂肪と比べて蓄積しやすく、また減らしやすいという特徴もあります。そのため、健康のために意識的に減らしていくことが大切です。

中性脂肪とは?~体内でエネルギー源となる脂質~

中性脂肪(トリグリセリド)は、私たちが食事から摂ったエネルギーのうち、使いきれなかった分が肝臓で合成され、体内に蓄えられる脂質の一種です。主にエネルギー源として使われ、体の重要な構成成分でもあります。中性脂肪は、血液に乗って全身に運ばれ、使われなかった分は脂肪細胞に蓄えられます。この脂肪細胞は、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄積されるのです。

中性脂肪の主な役割は以下の通りです。

  1. エネルギー源:体を動かすためのエネルギーとして使われます。
  2. 体温の維持:断熱材のような役割を果たし、体温を保ちます。
  3. 臓器の保護:衝撃から内臓を守るクッションの役割をします。

中性脂肪の血液中の値が高すぎると、健康に悪影響を及ぼすことがあります。

内臓脂肪と中性脂肪の関係性~意外と近い関係~

内臓脂肪と中性脂肪は、密接に関係しています。内臓脂肪が増えすぎると、体はエネルギーを確保しようとして、蓄えられた中性脂肪を血液中に放出しやすくなります。その結果、血液中の中性脂肪の値も上昇してしまうのです。

この関係を図にすると、以下のようになります。

内臓脂肪の増加 中性脂肪の血液中への放出増加 血液中の中性脂肪値の上昇

つまり、内臓脂肪が増えることは、中性脂肪値の上昇につながりやすいということです。反対に、内臓脂肪を減らすことは、血液中の中性脂肪値を下げることにもつながります。

内臓脂肪を減らすためのポイント

内臓脂肪を減らすためには、食生活と運動の両面からのアプローチが効果的です。

  • 食事面:
    • 糖質の摂りすぎに注意する(特に菓子パン、ジュースなど)。
    • アルコールの飲みすぎを控える。
    • 食物繊維を多く含む野菜や海藻類を積極的に摂る。
    • 青魚などを中心に、良質な脂質を摂る。
  • 運動面:
    • 有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、水泳など)を週に3日以上、1回30分以上行う。
    • 筋力トレーニングも併せて行うと、基礎代謝が上がり、より効果的に脂肪を燃焼できます。

日々の生活の中で、無理なく続けられることを意識しましょう。

中性脂肪を減らすためのポイント

中性脂肪を適正な値に保つためにも、内臓脂肪を減らすためのポイントと共通する部分が多くあります。

  1. 食事の改善:
    • 糖質(ごはん、パン、麺類)や甘いものの摂りすぎを避ける。
    • アルコールを控える。
    • コレステロールを多く含む食品(卵黄、レバー、魚卵など)の摂りすぎに注意する。
    • 魚に含まれるDHAやEPAといったオメガ3脂肪酸を積極的に摂る。
  2. 運動習慣:
    • 定期的な有酸素運動は、中性脂肪をエネルギーとして消費するのに役立ちます。
  3. 適正体重の維持:
    • 肥満は中性脂肪を増やす原因となるため、健康的な体重を維持することが大切です。

特に、外食が多い方や、甘いものをよく食べる方は、意識して見直してみましょう。

内臓脂肪と中性脂肪の測定方法

健康診断で、内臓脂肪や中性脂肪の値を確認することができます。

  • 内臓脂肪:
    • 腹囲(へそ周り)の測定:男性は85cm以上、女性は90cm以上で「内臓脂肪型肥満」と判定されることがあります。
    • CT検査:より正確に内臓脂肪の面積を測定できます。
  • 中性脂肪:
    • 血液検査:血液中のトリグリセリド(TG)の値を測定します。

これらの数値を把握することで、自分の体の状態を理解し、対策を立てるのに役立ちます。

内臓脂肪・中性脂肪が高値だとどうなる?

内臓脂肪や中性脂肪が高い状態が続くと、様々な病気のリスクが高まります。具体的には、以下のようなものが挙げられます。

内臓脂肪・中性脂肪高値によるリスク
  • メタボリックシンドローム
  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 脂質異常症(高コレステロール血症、高中性脂肪血症)
  • 動脈硬化
  • 心筋梗塞
  • 脳梗塞
  • 脂肪肝

これらは、命に関わる病気につながる可能性もあるため、注意が必要です。

まとめ:内臓脂肪と中性脂肪の違いを理解して健康生活を!

ここまで、内臓脂肪と中性脂肪の違いについて解説してきました。簡単にまとめると、内臓脂肪は「お腹の臓器周についた脂肪」であり、中性脂肪は「体内でエネルギー源となる脂質」です。そして、内臓脂肪が増えると、中性脂肪の値も上昇しやすいという関係があります。

この二つの違いを理解し、バランスの取れた食事と適度な運動を心がけることで、内臓脂肪も中性脂肪も適正な値に保ち、健康で活き活きとした毎日を送りましょう!

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