サガリとハラミの違い：知っておきたい焼肉の豆知識

焼肉屋さんでよく見かける「サガリ」と「ハラミ」。どちらも美味しいですが、実はそれぞれ異なる部位なんです。今回は、そんなサガリとハラミの違いについて、分かりやすく解説していきます。この違いを知っておくと、さらに焼肉が美味しく感じられること間違いなし！

肉質と食感、そして味わいの秘密

サガリとハラミの最大の違いは、その部位と肉質にあります。サガリは、牛の横隔膜の内側、つまりお腹のあたりのお肉で、ハラミよりもさらに内臓に近い部分に位置します。そのため、サガリはハラミに比べて赤身が多く、脂肪が少なく、比較的あっさりとした味わいが特徴です。

一方、ハラミは牛の横隔膜の外側、つまり胸に近い部分のお肉です。こちらも赤身肉のように見えますが、実は横隔膜という筋肉の一部なので、焼肉では「ホルモン」の仲間として扱われることもあります。サガリに比べると脂肪が多く、ジューシーで濃厚な旨味を楽しめるのがハラミの魅力です。

つまり、サガリとハラミの違いをまとめると以下のようになります。

どちらが良いということはなく、それぞれの食感や味わいを楽しむのが焼肉の醍醐味です。

サガリとハラミは、その部位によって流通量や価格帯にも違いが見られます。一般的に、ハラミの方がサガリよりも流通量が多く、手に入りやすい傾向があります。そのため、焼肉店での価格も、ハラミの方がサガリよりもリーズナブルに設定されていることが多いです。

しかし、これはあくまで一般的な話であり、お店の仕入れ状況や品質によって価格は変動します。中には、希少部位としてサガリを専門に扱っていたり、高品質なサガリをハラミよりも高値で提供しているお店もあります。

流通量の違いをさらに詳しく見てみましょう。

部位	流通量	価格帯（一般的）
サガリ	やや少なめ	やや高め
ハラミ	多め	リーズナブル

この表からもわかるように、ハラミはより身近な存在と言えるでしょう。

サガリとハラミの名前の由来にも、少し面白い違いがあります。サガリという名前は、牛が立っている時に「下がる（さがる）」部分のお肉であることから来ているという説があります。一方、ハラミという名前は、牛の「腹（はら）」にあることから来ているとされています。

また、地域によって呼び方が変わることもあります。例えば、関東地方では「ハラミ」が一般的ですが、関西地方では「サガリ」という呼び方もよく耳にします。ただし、これはあくまで地域差であり、部位自体は同じです。どちらの呼び方で呼ばれても、それは横隔膜のお肉のことだと理解しておけば大丈夫です。

地域ごとの呼び方の傾向をまとめると、以下のようになります。

このように、呼び方一つにも文化の違いが垣間見えますね。

サガリとハラミは、どちらも焼肉の定番ですが、調理法によっても味わいが変化します。サガリは脂肪が少ないため、さっと炙る程度で食べるのがおすすめです。これにより、肉本来の旨味を最大限に引き出すことができます。タレにつけても良いですが、塩やわさび醤油などでシンプルに味わうのも美味しいでしょう。

一方、ハラミは脂肪が多い分、しっかり焼いてもパサつきにくく、ジューシーさを保てます。タレとの相性も抜群で、濃厚なタレを絡めてご飯と一緒に食べると、まさに至福のひとときです。厚切りにすれば、より食べ応えのある一品になります。

調理法のおすすめをまとめると、以下のようになります。

どちらの部位も、それぞれの特性を活かした調理法で楽しむのが一番です。

サガリとハラミは、栄養面でも微妙な違いがあります。先述の通り、サガリは赤身が多く脂肪が少ないため、カロリーが比較的低めです。タンパク質もしっかり摂れるので、ヘルシー志向の方には嬉しい部位と言えるでしょう。

一方、ハラミは脂肪が多い分、カロリーはサガリよりも高めになります。しかし、その分、鉄分やビタミンB群などの栄養素も豊富に含まれています。特に鉄分は、貧血予防に効果があると言われています。

栄養面での比較を簡単な表にしました。

部位	カロリー	主な栄養素
サガリ	比較的低め	タンパク質
ハラミ	やや高め	鉄分、ビタミンB群、タンパク質

どちらも美味しいお肉なので、バランス良く楽しむのが大切ですね。

ここまで、サガリとハラミの違いについて詳しく見てきました。部位、肉質、味わい、価格、名前の由来、調理法、そして栄養面まで、様々な角度から比較しました。サガリはあっさりヘルシーに、ハラミはジューシーに。どちらもそれぞれの魅力があり、焼肉の食卓を豊かにしてくれる存在です。

次回の焼肉では、ぜひこの知識を活かして、サガリとハラミをじっくり味わってみてください。きっと、いつも以上に焼肉が美味しく感じられるはずです。お店の人に「サガリとハラミの違い、知ってますよ！」なんて話しかけてみるのも楽しいかもしれませんね。