「ビオフェルミン」と一言で言っても、実は「R」と「S」があるのをご存知でしたか？ お腹の調子を整えるためにビオフェルミンを飲んでいるけれど、「R」と「S」って何が違うんだろう？と疑問に思っている方も多いはず。ここでは、そんな ビオフェルミン r と s の 違い を分かりやすく解説していきます。
ビオフェルミンRとS、それぞれの特徴と選び方
ビオフェルミンRとSの最も大きな違いは、配合されている乳酸菌の種類と、それによって期待できる効果です。どちらも整腸剤としてお腹の健康をサポートしてくれますが、得意な分野が少し異なります。どちらを選ぶべきか迷う場合は、ご自身の症状や体質に合わせて判断することが大切です。
- ビオフェルミンR： 主に便秘や軟便といった、お腹の調子が不安定な時におすすめです。
- ビオフェルミンS： より幅広いお腹の悩みに対応しており、特に食事の影響を受けやすい方や、常にお腹の調子を整えたい方に向いています。
具体的には、ビオフェルミンRは悪玉菌を減らして善玉菌を増やし、腸内環境を整えることを目的としています。一方、ビオフェルミンSは、様々な種類の乳酸菌が腸までしっかりと届き、善玉菌を増やして腸の働きを活発にすることを重視しています。
どちらが良いというわけではなく、ご自身の「今」のお腹の悩みに合った方を選ぶのが賢明です。例えば、一時的な便秘や下痢にはR、慢性的なお腹の不調や食生活の乱れが気になるならS、といったように考えてみると良いでしょう。
ビオフェルミンR：便秘・軟便にアプローチ
ビオフェルミンRは、その名の通り「R」が「Regulate（整える）」、「Relief（緩和）」といった意味合いを持つとも言われています。このRタイプは、主に便秘と軟便の両方に対して効果を発揮するように設計されています。
配合されている乳酸菌は以下の通りです。
| 乳酸菌の種類 | 働き |
|---|---|
| ラクトミン（乳酸菌） | 悪玉菌を抑制し、善玉菌を増やすことで腸内環境を整えます。 |
| ビフィズス菌 | 悪玉菌の増殖を抑え、腸のぜん動運動を助けます。 |
| フェーカリス菌 | 腸内にすみつき、他の乳酸菌の働きを助けます。 |
これらの乳酸菌の組み合わせが、腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスを整え、便秘でつらい時も、下痢でお腹がゴロゴロする時も、両方の症状の緩和を目指します。
お腹の調子がコロコロ変わる方や、どちらかというと便秘気味だけど時々下痢もする、といった方には、ビオフェルミンRが適している可能性が高いでしょう。
ビオフェルミンS：幅広い腸の悩みに対応
ビオフェルミンSは、「S」が「Standard（標準）」や「Spectrum（広範囲）」といった意味合いを持つと解釈されることがあります。このSタイプは、より多角的な視点から腸内環境を改善することを目指しています。
ビオフェルミンSに配合されている乳酸菌は、以下のような特徴を持っています。
- ヒト由来の乳酸菌： 人の腸にすみつきやすい乳酸菌が選ばれています。
- 複数の菌株： 様々な働きを持つ乳酸菌がバランス良く配合されています。
具体的には、主に以下の3種類の乳酸菌が配合されています。
- フェーカリス菌： 小腸に多くすみつき、乳酸を生成して腸内を酸性に保ち、悪玉菌の増殖を抑えます。
- ビフィズス菌： 大腸に多くすみつき、酢酸を生成して悪玉菌の増殖を抑え、腸の動きを活発にします。
- 乳酸菌（ラクトミン）： 小腸から大腸にかけてすみつき、腸内環境を整えるのを助けます。
これらの乳酸菌が、それぞれ異なる部位で、多様な働きをすることで、より広範囲の腸の悩みにアプローチできるのです。
ビオフェルミンRとS、どこで手に入れられる？
ビオフェルミンRとSは、どちらも一般用医薬品として薬局やドラッグストアで購入することができます。専門の薬剤師さんに相談しながら購入することも可能です。
- 薬局・ドラッグストア： 最も手軽に購入できる場所です。
- オンラインストア： Amazonや楽天市場などのオンラインストアでも販売されています。
ただし、インターネットで購入する際は、偽物でないか、信頼できる販売元から購入しているかなどを確認することが大切です。
ビオフェルミンRとS、年齢による使い分けは？
ビオフェルミンRとSのどちらを選ぶかにおいて、年齢が直接的な基準になるわけではありません。しかし、一般的に、加齢とともに腸内細菌のバランスが崩れやすくなる傾向があるため、幅広い効果を期待できるSタイプが選ばれることもあります。
例えば、高齢の方で慢性的な便秘や食欲不振が見られる場合、Sタイプが腸内環境全体を整えるのに役立つかもしれません。
一方で、お子さんの便秘や軟便など、一時的な症状に対してはRタイプが有効な場合もあります。最終的には、ご自身の年齢や体調、症状に合わせて医師や薬剤師に相談するのが一番です。
ビオフェルミンRとS、それぞれの効果を実感するタイミング
ビオフェルミンRもSも、医薬品ですので、すぐに劇的な効果が現れるというよりは、継続して服用することで徐々に効果を実感していくものです。人によっては数日から1週間程度で変化を感じることもあります。
服用を始めたばかりの頃は、一時的にお腹が張ったり、ガスが出やすくなったりする方もいますが、これは腸内環境が変化しているサインである場合が多いです。あまり心配せず、様子を見てみましょう。
効果を実感するためには、毎日決まった時間に服用し、規則正しい生活を送ることが大切です。
ビオフェルミンRとS、味や剤形の違いはある？
ビオフェルミンRとSでは、配合されている乳酸菌の種類や量が異なりますが、剤形（錠剤、細粒など）や味に関する違いは、製品ラインナップによります。
例えば、ビオフェルミンRには錠剤タイプや細粒タイプがあります。ビオフェルミンSも同様に、錠剤タイプや細粒タイプ、さらに子供向けのシロップタイプなど、様々な剤形が用意されています。
味についても、一般的に乳酸菌飲料のような甘酸っぱい味ではなく、無味に近いものが多いです。しかし、細粒タイプなどは、わずかに甘みを感じるものもあります。お子さんが飲みやすいように、フルーツ風味などがついた製品も存在します。
ご自身の飲みやすさや、服用しやすい剤形を選ぶことも、継続して服用するためには重要です。
ビオフェルミンRとS、どちらを選ぶか迷ったら
ここまでビオフェルミンRとSの違いについて解説してきましたが、それでも「結局どちらを選べばいいの？」と迷ってしまう方もいらっしゃるでしょう。
そんな時は、以下の点を参考にしてみてください。
- 現在の主な症状： 便秘か軟便か、あるいは両方か。
- お腹の悩みの頻度： 一時的か、慢性的なものか。
- 生活習慣： 食生活の乱れが多いか、ストレスを感じやすいか。
これらの点を踏まえて、ご自身に合いそうな方を選んでみてください。もし判断が難しい場合は、遠慮なく薬局の薬剤師さんや登録販売者さんに相談してみましょう。専門家のアドバイスは、より的確な製品選びの助けになります。
自己判断が不安な場合は、迷わず専門家に相談することが、最も確実な方法です。
ビオフェルミンRとS、どちらもあなたの腸の健康をサポートしてくれる頼もしい味方です。それぞれの特徴を理解し、ご自身に合った製品を選んで、快適なお腹を目指しましょう。