江戸 間 と 本間 の 違いを徹底解説! あなたの部屋はどっち?

日本の住宅に足を踏み入れると、部屋の広さを表す言葉として「畳」が使われますよね。「江戸間」と「本間」、この二つの言葉を聞いたことがあるけれど、具体的に何が違うの? と思っている人も多いはず。今回は、そんな「江戸間と本間」の知られざる違いを、分かりやすく、そして楽しく解説します!

部屋の広さの基準? 江戸間と本間の基本的な違い

「江戸間と本間」の最も分かりやすい違いは、その「畳のサイズ」にあります。簡単に言うと、江戸間は「本間よりも少し小さい畳」、本間は「昔ながらの大きめの畳」というイメージです。この畳のサイズの差が、部屋全体の広さや、それに伴う空間の雰囲気に影響を与えているのです。

なぜ、畳のサイズに違いが生まれたのでしょうか? それは、それぞれの地域や時代背景、そして使われた「定規」の違いにあります。

  • 江戸間: 主に関東地方、特に江戸(現在の東京)を中心に使われました。江戸では、建材の効率化や限られたスペースを有効活用するため、少し小さめの畳が採用されるようになりました。
  • 本間: 主に西日本、特に京都や大阪などの地域で使われました。こちらはより古くから伝わる、ゆったりとしたサイズの畳が特徴です。

この畳のサイズの基準の違いは、部屋の広さを比較する上で非常に重要です。

畳のサイズ、具体的にどう違うの?

では、具体的に畳のサイズはどのように違うのでしょうか? ここで、さらに詳しく見ていきましょう。

名称 特徴 おおよそのサイズ(縦×横 cm)
江戸間 やや短辺 176 × 88
本間 ゆったりとした広さ 191 × 96

このように、本間の方が一回り大きいことが分かります。これは、畳一枚あたりの面積で考えると、かなりの差になります。

  1. 江戸間:約1.55平方メートル
  2. 本間:約1.83平方メートル

この差は、畳の枚数で部屋の広さを表す際に、同じ「〇畳」でも実際の広さが異なる理由なのです。

現代の住宅ではどっちが多い?

現代の住宅、特にマンションや新しい戸建てでは、どちらの基準で畳が作られていることが多いのでしょうか?

現代の建築では、一般的に「江戸間」のサイズに近い畳が採用されることが多い傾向にあります。これは、限られた土地を有効活用したいという現代の住宅事情や、建材の規格化が進んだことなどが理由として挙げられます。

  • マンション: 限られたスペースを最大限に活用するため、比較的コンパクトな畳が使われやすいです。
  • 規格化された建材: 現代では、建材のサイズがある程度規格化されており、その規格に合わせて畳のサイズも決められています。

もちろん、地域やハウスメーカーによっては、本間のサイズに近い畳を採用している場合もあります。しかし、一般論としては江戸間サイズが主流と言えるでしょう。

「〇畳」の表記、どこまで正確?

「この部屋は6畳です」という表記、よく見かけますよね。この「〇畳」という表記は、一体何に基づいているのでしょうか?

「〇畳」という表記は、一般的に「江戸間」の畳のサイズを基準にしていることが多いです。そのため、例えば「6畳」と表記されていても、それが本間サイズであれば、実際の広さは江戸間換算の6畳よりも広くなります。

  1. 不動産業界での慣習: 不動産業界では、古くからの慣習として江戸間サイズを基準に「畳数」が表記されることが一般的でした。
  2. 分かりやすさ重視: 「〇畳」という単位は、一般の人にとって直感的に広さをイメージしやすいという利点があります。

ただし、最近では「〇㎡(平米)」という表記も併記されることが増え、より正確な広さが分かるようになっています。物件を選ぶ際には、「〇畳」だけでなく「〇㎡」も確認すると、より確実です。

地域による畳のサイズの違い

先ほども触れましたが、江戸間と本間には地域差があります。この地域差は、どのように生まれたのでしょうか?

地域によって畳のサイズが異なるのは、その土地の歴史や文化、そして建築様式が影響しているからです。

  • 「京間」とは?
  • 本間の中でも、特に京都を中心とした関西地方で使われる畳を「京間(きょうま)」と呼びます。京間は、江戸間よりもさらにゆったりとしたサイズで、床の間など格式の高い部屋に用いられることが多かったです。
  • 「中京間」というサイズも: 愛知県などの「中京」と呼ばれる地域では、「中京間(ちゅうきょうま)」という、江戸間と本間の中間くらいのサイズの畳も使われています。

このように、日本全国で細かく見ると、様々なサイズの畳が存在するのです。

部屋の広さ以外に、どんな違いがある?

畳のサイズが違うと、部屋の広さ以外にも、空間の雰囲気に影響を与えることがあります。

畳のサイズの違いは、部屋全体の「ゆとり」や「開放感」に影響を与えます。本間のような大きな畳が敷かれた部屋は、よりゆったりとした、落ち着いた雰囲気になりがちです。一方、江戸間のようなコンパクトな畳の部屋は、限られたスペースを有効活用し、機能的で現代的な印象を与えることがあります。

  • 家具の配置: 畳のサイズが異なると、同じ「〇畳」でも家具の配置のしやすさが変わってきます。
  • 視覚的な広がり: 大きな畳は、部屋全体をより広く見せる効果があると言われています。

もちろん、これはあくまで一般的な傾向であり、部屋の形や内装によっても印象は大きく変わります。

まとめ:江戸間と本間の違いを知って、より快適な空間を!

「江戸間と本間」の主な違いは、畳のサイズにあり、それが部屋の広さや雰囲気に影響を与えていることを解説しました。現代の住宅では江戸間サイズが主流ですが、地域や物件によっては本間サイズも存在します。この違いを知っておくことで、物件選びや部屋づくりの際に、より具体的なイメージを持つことができるでしょう。あなたのお部屋は、江戸間? それとも本間? ぜひ一度、ご自身の部屋の畳のサイズを意識してみてくださいね。

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